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[2005] 「貧血は、病原菌から身を守るための防御機能」か?
愚按亭主 - 2016年02月21日 (日) 16時28分

 表題の気を引く命題を見つけましたが、事実を挙げてなかなか説得力のある展開ではありますが、何かおかしいという疑念が湧いてくるものでもあります。そこで、この問題について考えてみたいと思います。まずは、その説を紹介しましょう。論旨を歪めいない範囲で勝手に短くしてあります。

      *           *

「貧血は、病原菌から身を守るための防御機能」

貧血は、確かに「鉄分の不足」が主な原因です。しかしここで、安易に鉄分不足のせいにしてすぐに摂取するのは、実は危険です。

例えばソマリアの難民キャンプにおいて、貧血の患者が多い地域で鉄のサプリを与えたところ、貧血はすぐに治ったのですが、その後40%の人が深刻な結核・マラリアなどの感染症にかかってしまったというようなデータがあります。このようなデータは、当然これだけでなくほかにも多々あります。

 実は、人は鉄を必要最小限しか持たないことによって、病原菌の感染から身を守っています。病原菌は鉄を奪うことで繁殖しやすくなり、人の体を病気にかかりやすくします。特に女性は、病原菌が子宮から侵入してきて感染しやすくなるため、貧血になってでも鉄を多少不足にしておくほうが防御機能としてまだマシだという、体の仕組みを発達させました。

 それでも病原菌は体内で生き残りをかけ鉄を奪い取ろうとします。ここで、体内にあるトランスフェリンという物質が鉄と協力に結合することで、病原菌に鉄を奪われないようにし、さらには鉄を必要としている細胞に鉄を運ぶことさえできます。

 しかし、病原菌も負けじとさらに攻撃してきます。病原菌が自分の細胞内にこのトランスフェリンに対抗する機能であるシデロフォアという物質を生成し、鉄と結合させ、自分の細胞内に鉄の輸送をさせていきます。

 このような鉄の争奪戦が、今でも私たちの体内で繰り広げられているわけです。そうして、結局、人体は死なない程度に鉄を減らすようにしていきます。

 私たちの体では、40〜50mgの鉄を摂取しても、腸にはわずか1mg程度しか吸収されません。これは単に鉄が人体にとって吸収しにくい性質を持っているからだというわけではないのです。病原菌の繁殖を促さないよう、ヘプシジンという物質を使って、腸における鉄の吸収をわざわざ制限させているのです。

 病原菌に感染しておらず貧血がおきた時にはヘプシジンが作られなくなり腸での鉄の吸収は増加されます。しかし、病原菌に感染していない平常の時でも、ヘプシジンによってある程度は吸収にブレーキがかかることがあり、これが多くの女性に貧血をもたらしている原因になっています。

 以上により、貧血が起きたからといって、安易に鉄分を摂取すると、感染症になることがよくあります。

 では、貧血が起きやすい人は鉄分の摂取をしてはならないか、ということになると思いますが、そういうことではありません。貧血が起きやすい人は鉄分を摂取する必要が当然ありますが、その前に、まず病原菌を寄せ付けないよう自らの栄養状態を取り戻し、食生活をよりよく改善し、腸内バランスや免疫を整える必要があるのです。

        *        *

 たしかに細胞の増殖には鉄分は必須なようで、、増殖したくてたまらないがん細胞や細菌は必死に鉄分を奪おうとしてくるようです。この中にも書いてありますが、これに対して人間の身体の側もそうはさせじと鉄に鍵をかけてブロックする体制を整えるようです。このような時に結果的に貧血現象も起きうるわけで、これは鉄が足りないわけではなく充分に足りていても、貧血になるということのようです。したがって、たしかに貧血は病原菌から身を守るための防御機能と言えなくもありませんが、貧血全般がそうだというわけではありませんので、これは誤解を与えるものです。

 病原菌に対する防御機能が働いた結果として貧血になることがあるというのが、正しい表現だと思います。それを表題のようなセンセーショナルなテーゼとしてしまうと、いろいろ齟齬が出てきますので、それを取り繕わなければならなくなります。それが
「では、貧血が起きやすい人は鉄分の摂取をしてはならないか、ということになると思いますが、そういうことではありません。貧血が起きやすい人は鉄分を摂取する必要が当然ありますが、その前に、まず病原菌を寄せ付けないよう自らの栄養状態を取り戻し、食生活をよりよく改善し、腸内バランスや免疫を整える必要があるのです。」です。

 ただ、貧血だからと安易に鉄剤を投与すると、敵に塩を送ってしまうことにもなりかねないので、そこは充分に注意を要するという指摘はその通りだと思います。

 以上が前置きです。と言うことは、本題はこれからということです。この説もそうですが、大抵のこのような健康指南の主張には、どういう物質がどういう働きをしていて健康に良いとか悪いとかの説明を事細かにしていますが、共通していえることは、神経の働きを無視するか等閑視していることです。

 ことは人間の体内で起きていることですから、すべて脳の統括下、神経・ホルモンの統括下で起きていることです。その条件を無視して、あたかもその物質が無条件的に、自由にそういう働きをしているかのように説明することは誤解を与えることになります。

 これには二つ理由が考えられます。一つは認識と脳と神経・ホルモンとの関係が今一つ明確に解明しきれていないこと、もう一つは神経(機能)の方は金にならないが、ホルモンや物質の方は金になるので膨大に時間・金・労力をかけて研究されるという現実があることです。たとえば、交感神経の機能を高めるには運動や指と指の間の皮膚をつまむだけの水かき療法ですんでしまいますので、自分でやれば、ほとんどお金はかかりません。

 また前者の例で言えば、この交感神経について、その本質がいのちを守る神経だということが理解されていないために、腸の免疫細胞は副交感神経が統括しているかのような誤解があります。しかしこれは間違いだと思います。免疫機構全般は交感神経が統括していると思います。交感神経はスジのネットワークを統括しています。そのスジのネットワークの基地は骨です。そしてその骨の中で免疫細胞の大部分は造られます。私はラクトフェリンという鉄と結合しやすい物質が、交感神経の統括を担う重要な物質ではないかと考えています。というのはその作用が交感神経の働きとかぶるところが多いからです。たとえば、骨形成の誘導作用・マクロファージの活性誘導作用・細菌やウィルスの抑制効果・炎症抑制効果などなどです。

 内臓に交感神経と副交感神経の神経が分布していることから両者は拮抗関係にあるという見方が一般的になっているために、その働きをすべてそのように解釈する傾向があります。しかし、これは誤りだと思います。現象だけ見て解釈するのではなく、その中身・本質を見てその構造を見て取るべきです。

 すなわち、副交感神経は内臓をその内臓本来の働きにしたがって動かすために内臓に分布しています。これに対して、交感神経は、身体全体を守るという目的のために内臓を動かすこと、そして内臓自身を守るために内臓に分布しているのです。前者の例を挙げるならば、体温が下がった時や風邪の時に肝臓が熱を造りだすのも、血液のpHが乱れた時腎臓や肺を使って元に戻すのも交感神経の統括によって内臓が働いているのです。また、後者の例を挙げるならば免疫機構を使って腸を感染症から守っているのも交感神経の働きです。具体的にはラクトフェリンを使って腸間膜リンパ節およびパイエル板の免疫細胞を統括しているのも交感神経です。腸間膜が小腸に付着している部分の内側の粘膜の部分にバイエル板がある意味は何か、小腸に神経が直接分布していないように見えてじつはこのようにしっかりと媒介的に統括しているのです。

 同じように今回取り上げた貧血が起きる理由としてあげられている問題に関して「頭医者のつぶやき」というブログに次のように解説されています。
「体内の鉄バランスを乱すを内因的要因として、妊娠やC型肝炎などによる鉄過剰や、結核や癌、歯周病、肥満など慢性炎症時の鉄欠乏が知られています。この鉄欠乏の機序は、IL−6やTNFαなどの炎症性生理活性物質が肝臓でのヘプシジンの産生を促進し、鉄の吸収を抑制するとともに、肝臓やマクロファージからの貯蔵鉄の供給を停止させることによって鉄の組織への供給量を低下させます。これは感染症による細菌や癌細胞の増殖にとっても鉄は必要不可欠な物質であり、正常細胞より優先的に鉄を取り込もうとすることへの防御体制の一環です。」

 この説明にもその生理活性物質を使って肝臓やマクロファージを陰で操っている存在について説明がありません。それが、交感神経なのです。ですから、何よりまず交感神経の働きを良くすることが大切だということです。「病原菌に感染していない平常の時でも、ヘプシジンによってある程度は吸収にブレーキがかかることがあ」るのは、交感神経の働きが悪くなっているために解除すべきであるのにできていない状態だということです。だから、交感神経の働きを良くすることが大切なのです。

 ところが、その交感神経の働きを良くすることの重要性を説いたものにお目にかかることがほとんどありません。交感神経はどちらかというと悪者にされてその緊張をとる癒しがもてはやされているのが現実です。

 その交感神経の働きを見事に整えてくれるものが、健康腺療法・平田式熱鍼療法・太極療法の真髄を統体止揚した〈天珠療法〉なのです。

 

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