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[2981] 森下敬一氏の奇妙はボンパ血管説を論ず
愚按亭主 - 2018年12月16日 (日) 17時09分

 なぜ今頃、この森下敬一を論ずるのかと云いますと、これが、アロエベラがなぜ効くのか、についての主要な支配的な理論的根拠になっているからです。したがって、アロエベラを推奨するには、その説明がはたして本当に正しいのか、を検証しなければならなくなったからです。

 まず、それがどういうものか?について紹介する必要があるでしょう。とりあげるのはもう二十年以上も前の古いそういう系列の雑誌に載った森下氏の出版記念講演の収録論文「なぜ、アロエベラで育った子供は奇蹟を起こすのか?−アロエベラは生命エネルギーを取り込む媒体」です。

 森下氏はこの中で、植物は勿論のこと、草食動物が植物だけ食べて立派な体になるのは、取り入れた栄養素だけでなく体内で必要な元素を造り出す元素転換が行われているはずだ、として、鶏の例を挙げています。すなわち、鶏は毎日卵を産んでいますが、そのカルシウムの量は、骨から供給されるにしては多すぎる量であること、それが不足して卵の殻が異常に柔らかくなってしまった鶏に雲母(ケイ素)を与えると狂ったようにそれを食べて、再び丈夫な殻の卵を産むようになった事例などをあげて、ケイ素からカルシウムへの元素転換が行われた証拠としています。

 そして、アロエベラで育ったアロエベイビーたちが異次元の奇蹟的な能力を発揮する理由として、アロエベラが元素転換を引き起こしているに違いないとして、アロエベラがそういう力を発揮する生理的なメカニズムの検討に入っていきます。

 そこで、森下氏が着目したのは、北朝鮮の金という研究者が、経絡を発見したとして、その経絡をボンハン管と命名して学会に発表して物議をかもしましたが、追認できたものが皆無であったために否定されてしまった、そのボンハン管説です。そして、もう一つは、千島氏の腸管造血説です。森下氏は、この二つを組み合わせてボンパ血管説を唱えたのでした。

 では、実際にそこのところを、森下氏は、どのように説明しているのでしょうか?長文になりますが引用してみましょう。
「結論を申しますと、私達の体の中には氣”の通る鳳巴血管(以降ボンパ血管)があります。氣”はその中を通っているのですね。ただし、氣”の通る管は、いつまでもその状態で安定しているわけではありません。どんどん進化し発展しています。これがリンパ管(淋巴管)になり、血管になるということを、現代西洋医学では全く判っていません。」

「私は長い間「腸管造血説」を提唱してきました。これは食べ物が腸の壁の絨毛組織にくっついて赤血球が造られるという概念です。そしてもう一つの経絡造血機能”についてですが、氣”の通る経絡は、ただ漫然と氣”を通すだけではないことを見つけたことになります。
 最初、『何のために経絡に氣”が通っているのか?」は判かりませんでした。でも、経絡内のソマチッド(吸氣成育)は氣を吸い取ってどんどん成長し、これがリンパ球になり、そしてリンパ球はヘモグロビンを含んで赤血球に変わっていきます。だから赤血球は、ヘモグロビンを含んだリンパ球なんです。
 つまり、経絡造血とは経絡管の中を通っている氣”がソマチッドをどんどん成長させてリンパ球に発展させ、リンパ球が出来れば赤血球ができ上るという現象だとお考えください。しかし、この辺のところに関しては、現代西洋医学は全く頓珍漢ですね。」

「鳳漢管は、間違いなくキム・ボンハン博士が想像したように経絡でした。そして、経絡もリンパ管もそして血管もそれぞれ発達段階違いを示すもので全く同じものだったのです。私が命名した『ボンパ血管』の名前には、この三位一体の意が込められていて、経絡管が淋巴管に向かって発展し始めた段階の脈管の状態とお考え下さい。私たちの体内においては、どの部分でも『経絡・ボンパ血管・淋巴巻・血管そして神経』の五管が一体となって走行していることを見落としてはなりません。
 現代西洋医学では、赤血球は勿論のことリンパ球がどこで出来るのかも判っていません。」

 以上の森下氏の「ボンパ血管説」は、自分の体験した実験的事実にもとづいているようにみえて、また生命の歴史を踏まえているように見えて、じつは全く踏まえられていない、恣意的な解釈、事実と合わない妄想と云われかねないものです。これでは一部の人は納得してくれても、一般の多くの人を納得させることはできないと思います。では、どこが生命の歴史を踏まえていないのか、どこが事実と合わないのかと云えるのでしょうか。

 まず、宇宙の生命エネルギーである氣を取り込んで、微小管が生まれ、細胞が生まれて、リンパ球→赤血球へと発展していくということが、その生命自体の全体性・統一性・歴史性(遺伝子に刻印された)と関係のないところで、勝手に進行していくかに見えるところです。次に事実と合わない決定的なところは、骨髄で造血幹細胞からリンパ球はリンパ芽球を経てリンパ球となるのに対して、赤血球は造血幹細胞から前駆細胞→前赤芽球からいろいろ変遷を経て正常赤芽球となってはじめて赤血球となると云うように、リンパ球から直接に赤血球となることはありえないことです。これは科学的にに実証されて、実際の手術などにも応用されていることですので、否定しようもない事実なのです。
 
 次に、森下氏は、経絡とは何か?なぜ経絡は人間にだけあって動物にはないのか?が分かっておらず、経絡は生命一般に存在する本能的なものだと思っているらしいことです。経絡は、本能的な生き方を止めて、意志・目的意識にしたがって生きる道を歩み始めた、人類にのみ特有の構造なのです。つまり、それまでの四つ足構造の動物体の身体を、意志の力で道具を使うための直立二本足構造の使い方に変えた結果として、新たに形成されたのが、経絡です。ですから、血管や神経の分布の仕方は四つ足横増で、経絡の分布の仕方は二本足構造とまったく違う経路をたどるのです。部分的に歯一緒になって走行している部分もありますが、全体を見ますと全く違うのです。このことについて森下氏は口をつぐんで触れておりません。都合の悪いことは避けているようです。ですから、森下氏が五管が一体だとするのは、全く事実と合っていないのです。

 ただ、ボンハン管が経絡だというのは、あながち間違いとは言えないと思います。当時、いろいろな研究者が追検査をして確かめられなかったことは、理解できます。というのは、経絡とは何かが分かっていないと、ただの間質・結合組織があるだけだからです。ところが、経絡とは何かが分かっている私は、経絡はスジのネットワークとして形成され、現れると分かっているので、その中に体液の流れる通路ができると主張していました。ところが、最近ニューズウィーク誌が報じた、ニューヨークの医学研究所が、その間質の中に体液の流れる空洞の連鎖が体中に張り巡らされているという事実を発見し、これは、人体最大の新たね器官だ!という記事は、まさに、その私の主張を、見事に裏づけるものでした。人間の体を二本足で使う中で、その使うたびにスジの中を体液が活発に流れる繰り返しの中で、その経絡の通路が徐々にできていって、使えば使うほど太くなっていくということが起きるのです。

 次に、腸管造血か、骨髄造血かという問題ですが、現代医学は、この造血に関して、骨がしっかりするまでの間は、肝臓や脾臓で造血が行われているという事実、骨髄で造血が行われるようになっても、緊急事態の際は、いつでも肝臓で造血が行われるという現象が起きる、ということまでも明らかにされています。ですから、腸管造血が誤りであることは確かなのですが、ここで問題とすべきは、その腸管造血論を唱える人たちの考え方の誤りについて、触れておきたいと思います。

 そう人たちの特徴は、統一性・自己化の軽視であり、何ゆえに拒絶反応が起きるのかについての無理解です。これがために、ミトコンドリア寄生説や、ソマチットという外来微生物が跋扈して細胞が造られる説などが、平気で唱えられることになるのです。これは明らかに、生命の自力での進化・発展の否定であり、遺伝子の否定です。生命は真価が進めば進むほど、その構造が複雑になればなるほど、自己認識も複雑化し厳しくなっていきます。なぜなら、複雑になればなるほど、そのシステムの中に異物が入ると統一性を保つのが大変になるからです。特に、赤血球や免疫細胞は、その統一性を保つための要となる細胞ですので、奥の頑丈な骨で囲まれた骨髄の中で造られるのです。それが、異物がどんどん入ってくるような小腸の絨毛の中で造られるというのは、どう転んでもあり得ない話なのです。これは、外国から入ってきて、入国手続きを終えたばかりの日本国籍を持たない外国人に日本の警察手帳と拳銃を与えて、守ってね!と依頼するようなものです。そんなことありえないことは、常識で考えても、すぐ分かる程度の話です。

 そもそも、赤血球は、肺で吸い込んだ酸素を運ぶためのものです。それをどうしてわざわざ喧騒とゴミでまみれた腸で造らなければならないのか?肺に近い胸骨の閑静な骨髄で造るのが一番真っ当で合理的なやり方です。

 さらに言えば、元素転換が生命体内で行われる根拠を、植物や草食動物の例を挙げるだけで、その原理・根拠を説得力ある形で、説くことができていない結果として、生命の鎖の意義が暈されてしまっています。せいぜいのところ、氣すなわち宇宙エネルギーを吸い取る媒体となるアロエベラだから、元素転換が起こるとなって、生命の鎖の出る幕がない状態となってしまっています。それどころか、氣すなわち宇宙エネルギーを吸い取るソマチットのおかげとなって、手柄を外来種に横取りされている始末です。なぜそうなるかは、生命が誕生した謎が論理的に解けていないからです。

 じつは、その生命の誕生の謎は、すでにあるところで、論理的に解き明かされています。それによると、太陽から兄弟星と云える月とともに火の玉となって飛び出したある時期の地球は、表面全体が化学反応のるつぼと化した生命現象で覆われていました。この時期に元素が生まれ有機物が生まれたわけですが、その中で元素転換が盛んにおこなわれていたわけです。やがて、地球全体が冷えていく中で、その生命現象を維持するために膜ができて、生命体が誕生したのです。ですから、元素転換は生命現象の中で普通に行われていたのであり、それはしっかりと遺伝子の中に書き込まれているのです。ですから、生命の鎖が見事に満たされると、それによって造られる見事な生命力は、必要に応じて元素転換を成しうる能力は充分に兼ね備えているのです。ですから、アロエベラの素晴らしさを説明するのは、こうした生命の歴史と遺伝子と生命の鎖から、誰もが納得できる説明が可能なのです。

 このように、森下q敬一氏は、アロエベラの凄さを、氣すなわち宇宙エネルギーを吸い取る媒体となることができるものだとして、論証しようとして、結果として、本当のアロエベラの凄さをボカシてしまうという、アロエベラのためにならない誤った論証をすることになってしまったのです。


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