[2742] 悪しきグローバリズムを根本的に克服する道はヘーゲルの復権しかない |
- 愚按亭主 - 2018年01月18日 (木) 23時20分
ソ連の崩壊で共産主義が歴史の舞台から姿を消すのかと思いきや、世界は依然としてマルクスの亡霊に囚われて、左派が国連を仕切り、世界のマスコミを牛耳って、コミンテルンがペキンテルンに引き継がれて、その悪しきグローバリズムによって国家を侵食し続けています。その最も模範的な成功例が、日本です。というのも、世界の中で最も人間的でまともな社会・国家を創り上げた唯一の国が日本で、それが国家という枠組みを壊そうとしている悪しきグローバリズムにとって、一番厄介で危険な警戒すべき存在だったから、徹底的に解体し自立化できないようにする施策が見事に成功をおさめたからに他なりません。
ではその悪しきグローバリズムとはいったいどういうものでしょうか?それには大きく分けて三種類のグローバリズムが存在します。一つは、ユダヤや客家の華僑などのような国家からはみ出し国家を持たないで、ウィルスのようにいろいろな国家に侵入してそのエキスを奪って大きくなっても、本質的に国家になじまずに世界に広がっていこうとするグローバリズムです。
第二は、経済的に肥大化した金融資本が国家の枠組みを超えて世界を一つにまとめて自分たちが経済的に支配する世界にしようとするグローバリズムです。
第三は、マルクスが創り上げた 万国の労働者団結せよ!」と国家および国家権力を否定し、攻撃する共産主義的グローバリズムです。
これらのグローバリズムは、国家そのものを軽視し否定するその共通性から、連携しあい複雑に絡み合って、現在の世界を覆っている状況があります。これに対して昨年から国家を取り戻そうとする運動が活発化して、英国のEU離脱や、アメリカファーストを掲げるトランプ政権が誕生しました。本当はこの流れに乗って日本も日本を取り戻すべく国家としての真の独立を勝ち取るべきでしたが、あいにく日本は、他国に守ってもらう属国根性がしみ込んでしまって、日本を自立させないようにしようとする左翼グローバリストたちの「憲法9条」を守れという声に誑かされて、折角の絶好の機会を逃してしまいました。
日本の左翼グローバリストは、欧州の左翼と比較して、とりわけ自国に対する愛が欠如しているのが特徴だそうです。それには、国家を否定するマルクス主義に忠実になろうとする姿勢や、日本を悪く思わせる自虐史観教育によるもの、日本人らしい顔をしてじつは日本人でない者がたくさん紛れ込んでいる等々の事情によるものと思われます。私自身も元左翼でしたから、被差別・被抑圧人民に連帯すると称して、反日的なことをする左翼の心情はよく分かります。その者たちは、それが本当に正しいことだと信じ込んでしまっているのです。
共産主義の実態・破綻が明らかになった今でも、共産主義を誰も信じていなくても、何故依然として左翼が大きな力をもってはびこるのか?それは、マルクスが大きな誤りを犯しているとは誰も思っていないからです。それに加えて、それに代わる本物があることを誰も知らないからです。
現在の世界の悪しきグローバリズムと即自的なナショナリズムとの対立を解決する道は、即自対自のグローバリズムと、即自対自のナショナリズムとを統体止揚した、ヘーゲルの絶対理念へと向かう絶対精神の国家第一主義のみであると思います。その道は、人類を束縛してきた宗教から、本当の意味で人類が卒業し、主体性を確立して真の解放を実現できる道でもあります。
つまり、学問的な国家第一主義によって、各々の国家・社会が国家・社会としてまともに発展できて、はじめて国家同士が対等な形で融合していって、巨大な国家第一主義のまともな統一国家が生まれるのです。これこそが真のグローバリズムなのです。この真のグローバリズムは、国家第一主義のまともな発展の結果として創られるのであって、決して国家をバラバラン解体して個人を奴隷化することによって形成される悪しきグローバリズムではないのです。
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