タイトル:大好きなあなたへ。 |
短編 |
いつだってあなたが好き。 次会えるのはいつでしょう?
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めりー 2017年09月07日 (木) 22時03分(136) |
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題名:だいすきなあなたへ |
大好き。 大好き。 この世で一番あなたという人が大好きよ。 私はあなたのもの。 私の体も 魂も すべて大好きなあなたのものよ。
あなたが褒めてくれた私の青いガラスの瞳。 次会った時もきっと褒めてくれるでしょう? 星空みたいできれいって言ってくれた時、私本当に嬉しくて誇らしい気持ちになったのよ。 あなたのお気に入りの赤いリボンのドレス、今も着ているの。 お姫様だなんてこの上ない言葉だったわ。 あなたからもらったレースのカチューシャ、大事にしているわ。 あなたがいつも梳いてくれた長い金の髪によく似あうと自分でも思うの。 自惚れではないわ、あなたが選んだものだからよ。 そうだわ、ごめんなさいを言わなくちゃ。 私の左腕、ひびが入ってしまったの。 白くて細くてきれいだってあなたが褒めてくれた腕なのに。 本当にごめんなさい。 今は包帯を巻いているから、いつかあなたのために病院に行って、直してもらうわ。
…ねぇ。 大好きなあなた、愛しい人… なんで、何度も電話をかけているのに。 何度も呼んでいるのに。
…どうして、あなたはどこにもいないの?
いつだって私はあなたのそばにいたのに。 いつだって一緒なのに。 ねぇ、あなたの愛しいメリーはここよ? あなたのくれた小さな電話、どうしてあなたにつながらないの? どうして? どうして? どうして… …私は、こんなにあなたのことが好きなのに。 あなただって私のことが大好きでしょう。 あぁ、あなたに会いたいわ。 今すぐにでも、あなたのすぐそばに行きたいわ。 会いたい。 あなたに会いたい。 会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいアイタイアイタイアイタイアイタイアイタイアイタイアイタイアイタイアイタイアイタイアイタイアイタイアイタイアイタイアイタイアイタイアイタイアイタイ
…最後に聞きたいことがあるの。 ねぇ、大好きなあなた、私の愛しい人…
ドウシテ、ワタシヲステタノ?
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あなたのいとしいめりー 2017年09月07日 (木) 22時25分(137) |
題名:大好きな貴方へ。 |
拝啓
ご機嫌いかがですか? 季節がよくわからないので、挨拶は省かせてもらいますね。
さて…何から言えばいいのかしら。 言いたいことが多すぎて、いざ書こうとすると書けなくて困っています。 いろんなところに行きました。 どこにも貴方はいなかったけれど、いろんなものを見ました。 …本当は、あなたと一緒に見たかったけれど、それはきっと贅沢でしょう。
もし、貴方が今の私を見たら。 きっとそれが私だとは気づかないと思います。
私の小さな木の体には、いささか長すぎる旅だったのでしょう。
…貴方が褒めてくれた青いガラスの瞳。 もう、星空は流れて消えてしまったようです。 星のない空は真っ暗で寂しいものですね。
…貴方のお気に入りの赤いリボンのドレス。 木偶の棒にお姫様の服は似合いませんね。 でも、今の葬式衣装も赤色だから…貴方なら気に入ってくれると思うのは、自惚れでしょう。
…貴方からもらったレースのカチューシャ。 やはり貴方は美的感覚がよかったのでしょうね。 ちぎれた金糸にも似合うなんて、どこか皮肉でもありますが。
あぁ、左腕はもうありません。 両右手だなんて、気持ち悪いと見るたびに思います。 …いえ、もう右手も見えないのでした。
ごめんなさい、という言葉はいったいどういう意味なのでしょうか。 貴方に捨てられたことでしょうか。 貴方に会えなかったことでしょうか。 この体が壊れてしまったことでしょうか。 …もう、そんなこともわからないのです。
貴方と遊んでいたころが、お喋りしていたころが、 まるで昨日のように思えます。 なんか私、年寄りみたいですねえ。
私は もう動けません。喋ることもできません。目も見えません。 きっと、もうすぐ死ぬのでしょう。
あぁ、叶わないこととは知っています。 私には贅沢すぎることだとも知っています。 けれど、神様どうかお願いです。
私の魂が消えるのは、あの人の腕の中でありますように。
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小鞠、もといメリー 2017年09月07日 (木) 22時47分(138) |