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[251] 終わらない戦い 7章
聖徳大志 - 2005年12月19日 (月) 23時31分

作者「hahaha!勢いは戦車並だぜ!」
大天使「以前と同じく質が問われる・・・」
作者「まぁ、とりあえず7章スタート」
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フェイズ達は、辺りが騒がしくなる中施設から脱出した。

「皆、無事か?」

「あぁ・・・ あ、そうだ。シスル達の武器、渡しとくよ」

と言って、フェイズが剣を差し出す。

「この辺は・・ 森か。明るくなってきたし、進んでも問題
 なさそうだなぁ」

セシルが眠そうに言う。

「とりあえず逃げよう。此処に何時までも居るのは無意味だ」

シスルの一言で、他の2人も走り出した。段々明るくなる森を
走った後、休憩がてら近くの泉で休む事にした。

「ふぃ〜・・・疲れた」

フェイズが汗を拭きながら愚痴る。

「まぁ、王都近辺の草原から離れてないようだから・・・。
 旅人がよく通るラング山岳かな・・」

セシルが言う。

「グゥオオォォーーーー!!!」

と、何かの咆哮が聞こえた。

「何だぁ!」

「!」

「まずい・・・ 皆、また走るぞ」

セシル、フェイズ、シスルの順番である。3人は、また
走り出した。
咆哮が聞こえた先には、巨大な人型の魔物が現れていた。

「うわぁ!」

魔物と戦闘していた男が居たが、弾き飛ばされ、息絶えた。
同じく詠唱していた魔道士風の男も、パンチで何処かへ
吹っ飛んだ。

「こいつ・・・!こんな大物が居るなんてどうなってるんだ!」

フェイズはちらっとシスルの方を見た。

「仕方ない、やるぞ。大きさに惑わされるな」

シスルが剣を抜き、素早く後ろに回って、斬り付けた。
魔物が意外に早くシスルの方を向き、金棒を振り下ろした。

「はっ!」

シスルが素早く回避する。だが、振り下ろされた金棒はそのまま
横に振られ、シスルに当たった。

「ぐはっ・・! ちっ」

血をペッと吐き捨てると、受身を取って立ち直った。

「俺達も行くぞ」

フェイズが素早い移動力を駆使し、魔物の背中に乗った。
振り落とされないよう、バランスをとりながら剣を背中に
突き刺した。

「セシル!早く」

「わぁってるよ」

セシルは腰をかがめ、空高く飛び上がると、無数の斬撃が
魔物を四方八方から切り刻んだ。

「風刃裂殺剣!」

最後に、着地した後スライディングで魔物の懐に潜り込むと
斬り上げで最後の一撃を喰らわせた。

「ふぅ。秘技の使用にもなれてきたかな」

セシルが満足げに言う。

「最近は魔法剣とは違う独自の技を使う事が流行ってるのか?」

シスルが両手を挙げて首を傾げる。

「魔法剣は多少魔力を持ってないといけないから、疲れるって
 不評だぜ」

フェイズが言った後、フェイズが何かに気付いた。

「・・・誰か居るな」

「は?」

セシルが言った後、彼も気付いたようだ。フェイズが草むらを
かきわけると、木の根元に誰かが居た。少女だ。

「おい、もしかしてそこで戦ってたの、お前の連れか?」

「・・・・」

「何とか言え・・・」

少女は少し黙り込んだ後、こちらを見て泣き出してしまった。

「おいおい・・・ 勘弁してくれ」

「はは、お前の顔がさっきの魔物より怖かったんじゃないか?」

セシルが冗談を言った後、シスルが少女に近付いた。

「・・・!お前、ネイル!?」

「知り合いなのか?」

フェイズとセシルが声をあわせて聞く。そして、そのネイルと
呼ばれた少女はシスルの方を向いた。

「・・・知ってるも何も・・・・妹だ」

「はぁ!?」

また、2人が声をそろえていった。2人の反応を無視して
シスルが続けた。

「お前。何してるんだ」

「・・・私、人探しの為に旅に出たセン兄さんを探してたの
 だけど・・・。あの人達に助けられて、旅に同行させて
 もらってたら・・・」

フェイズがハッとして顔を上げる。

「ちょっと待て。セン・・・という人の兄に、キルスと言う
 人は居なかったか?」

そこに、シスルが割って入った。

「キルスの兄貴がどうかしたのか」

「はぁ・・・やっぱり・・・」

フェイズがこれ以上無いほどの絶望に包まれた表情をした。

「どした?」

セシルが聞く。

「シスル・・。あんたの兄と最近会ったりしてなかったか?」

「職務で忙しかったからな。会ってない」

「・・・どうやら、俺の育ての親とあんたの兄は同一人物
 みたいだぜ」

それを言った瞬間、シスルが凍りついた。

「俺の剣の師匠はセン。あんたの弟もセン。んで、俺の育ての
 親はキルス。同じく、あんたの兄はキルス。偶然とは
 思えないだろう」

「え、じゃあセン兄さんが探してる人ってこの人だったの?」

ネイルの問いにも答えず、呆然としていた。

「あぁ・・・えっと、俺は部外者だけど、ネイルさん。
 君も一緒にきたら?」

セシルが言った。

「はい。そうさせてもらいます。兄さんも、それで
 良いでしょ?」

ネイルの問いに、ようやく答えた。

「あ、あぁ・・・。それでいい」

「じゃあ、そろそろ行くか。 いい加減立ち直ってくださいよ
 シスル殿」

セシルが呆れた口調で言った。

「じゃあ、ネイル。宜しくな」

「うん。こっちこそ」

シスルが溜息を付いた後、皆に遅れて付いていった・・・。
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作者「長くなりました、では。」
                         続く



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