[398] 傭兵団 35章 |
- セン傭兵団 - 2006年11月20日 (月) 00時03分
ネイル「・・・あれ・・・終わり・・・?」
キルス「・・・おいおい」
ネイル「・・・!フェイズ・・・」
ネイルはキッとした顔で走っていった
バロン「・・・やっぱりコレは見せたらいけなかったんじゃないかい?どうなっても知らないよ?」
キルス「・・・いや・・・まさかこれが書いてあったとは・・・」
バロン「あることを全て書いてくれ・・・団長からの指令だよ」
キルス「とにかくセンにこの事を伝えるぞ!」 _______________________________________________________ ドタバタドタドタ・・・ガッ、バタン
ネイル「フェイズ!」
ネイルはハァハァと息を吐きながらフェイズを呼んだ
いきなり後ろで自分の名前を呼ばれたフェイズは驚いて「ワッ!」と叫んだ後後ろを向いた
フェイズ「・・・何だ、ネイルさんじゃないですか・・・何ですか、そんなに息を切らせて」
ネイル「何だ・・・じゃないよ!さっきまでキルスさんの本を見たんだけど!なんだかフェイズが悪者扱いされてるじゃない!早く言い返してよ!私はそんな事しませんって!」
フェイズ「・・・そんな事って・・・どういう事ですか?」
ネイル「それは・・・え〜と・・・」
ネイルがそれを口ごもっていると、フェイズが一回ため息をして
フェイズ「そうですね・・・例えば、ルネス王女エイリークの暗殺や、アストン家の令嬢の殺害・・・とかですか?」
ネイル「・・・フェイズ・・・?」
フェイズ「・・・実際にそれを実行しようとしたことは事実です、やはり団長とバロンさんはよく見ているんでしょうね」
ネイル「フェイズ・・・で、でも、危なかったときや辛いときは助けてくれたじゃない!そんなことをしようとする人がそんな事・・・」
フェイズ「・・・実際の所、刺客が襲ってきたときまでは、あなたがアストン家の令嬢だと言うことは知りませんでした。・・・ゼットの撃退に荷担したことによって、僕は裏切り者として扱われたのでしょうね・・・まさかこの傭兵団に標的が居るとは思っても見なかったですし」
ネイル「・・・そんな・・・」
ネイルは力なくその場にへたれ込んだ
フェイズ「・・・ただ、ここに居たらそんな気がどんどん薄れてきました・・・あなた方と一緒にいる時間が楽しいのです」
フェイズはネイルに近付いて
フェイズ「感情を共にすることがどれほど嬉しいことか・・・ネイルさん、あなたがそれを教えてくれました・・・・・・だからこそ、あなたに迷惑を掛けたくないのです」
ネイル「・・・フェイズ」
フェイズ「・・・今から僕は元居た組織へ突撃しようと思います」
ネイル「・・・え?」
フェイズ「大切なことを教えてくれたあなたへの恩返しです・・・少しでもあなたの身の危険が小さくなるよう・・・」
ネイル「ダメだよ!そんなことしたら・・・」
フェイズ「決めたんです・・・決意を揺るがさないでください・・・本当のことを打ち明けたのも、あなたに嘘をついたまま死にたくなかったからです。」
ネイル「でも・・・フェイズはそれでいいの!?私たちだって同じなんだよ!?私のために思うのならそんなことはしないで!」
ネイルが泣きながら叫んでいると、フェイズがネイルを抱いて、小さい声で
フェイズ「・・・有り難う御座います・・・そして・・・行ってきます」
フェイズはネイルのみぞうちの辺りを殴り、気絶させ、自室から出た _______________________________________________________ セン「よぉ、フェイズ」
フェイズ「団長・・・」
セン「お前も馬鹿だな・・・ネイルが折角そんなことしなくてもいいって言ってくれてんのに」
フェイズ「あはは・・・でも、僕はこれで満足なんですよ?」
セン「それと・・・女泣かせるなよお前、アホか」
フェイズ「僕以上に喧嘩などで泣かせてるあなたに言われたくありませんよ、大体団長もそろそろサリアさんの事も考えてくださいよ」
セン「・・・何のこと・・・確かに一日に何回も突っかかられるし、ストーカーみたく付いてくるけどな・・・」
フェイズ「・・・はぁ・・・本当に鈍いですね・・・バロンさんに聞けばどうです?それが嫌なら本人に・・・斬られると思いますけど」
セン「・・・バロンに聞く」
フェイズ「・・・それでは、さようなら」
フェイズが歩き出そうとするとき、ハッと思い出したように戻ってきて
フェイズ「そういえば、ネイルさんにリボン借りてたんですけど、返してくれませんか」
セン「・・・んなもん自分で返せや、礼儀だろ」
フェイズ「もう一度あそこに帰ると行けなくなりそうなんで無理です」
セン「・・・なら持っとけ、もしお前が死んだときは俺が返しといてやるよ」
フェイズ「・・・最後まで有り難う御座いました・・・それではいっていきます」 ________________________________________________________ 作者「おもくるす!」 (話が重苦しいです)
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