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[380] 夢幻と現実の狭間 〜1章 第1話〜
闇の大天使 - 2006年08月13日 (日) 20時33分

二人はそのまま仲良く、緋神高校の校門を潜った。もちろん他の生徒もいる訳だが、駿と知り合ってる人たちが、妙に彼の方を見ている。その視線を感じつつ、校舎の中へ入っていった


「あ…私、職員室まで行かなきゃいけなんです。波川さんはお先にクラスの方へ行ってて下さい」

「いや、俺も一緒に行く。君が何組に入るか知りたいしな」

「分かりました。じゃあ、行きましょう」


璃音は微笑むと、一緒に行く事を承諾してくれた。まだ妙な視線を感じていたが、二人は下駄箱近くの階段を登ってすぐ近くの職員室へ向った

職員室の入り口の前に、何故か人溜りができていた。その集まっている人達は、駿と同じく1年の生徒だ。おまけに全員女子と来たもんだから、押し退けて行く事もできない


「何なんだ、この騒ぎは…」


頭を掻きながら言った駿の呟きに、目の前の集団の動きがピタリと止まった。そして、その者達はゆっくりと、言葉の主へと視線を向けた。その行動が恐る恐るなので、彼にとっては気味が悪い


「あ、あの子が例の転校生じゃない?何で波川君と一緒に来てるのよ」

「わかんないよ。どっかで知り合ったんじゃない?」

そんな会話が次々に、二人の耳に入る。二人は困惑で、顔を見合わせていた。すると、職員室から、女生徒たちの身長を軽々越す巨体を誇る男が現れた

「紅堂さん、どうやら無事に来れたみたいだな」

「はい、大原先生。途中で迷っちゃったんですけど、波川さんが道を教えてくれたんです」


男の視線は駿に向けられた。当人は嫌そうな表情を浮かべている。この男の笑みは、生理的に受け付けたくない


「波川ぁ。お前の女嫌いも、少しは直ったようだな?遅すぎる思春期が来たのか?」

「うるせーよ、グレートティーチャー大原。つーか、何でアンタがこの子と知り合いなんだよ」

「ははは、実はな、彼女は夏休みの終り頃にお母さんと一緒にこの学校へ来てるんだ。まぁ、俺がこの子の担任だから、って事でその時応対したんだよ」

その時、駿の頭の中で一つの考えが生まれた。グレートティーチャーが璃音の担任?それって、彼女が俺と一緒のクラスになる、って事じゃないか?緩みそうになった表情を正すと、再び駿は大原と向き合った


「それはいいけど、何なんだよ、この集まりは?」

「あぁ、転入生が来る、って事を俺がうっかり口を滑らしちまってな。色んなクラスから人を集めて、そいつはどんな奴、男か女か、とか色々質問攻めに合ってたんだよ」


すると、予鈴のチャイムが鳴った。後5分で席に着かなければ遅刻扱いになり、同時に教師たちが自分の受け持つクラスへ向う合図でもあるチャイムだ


「ちょうどいい、お前も一緒に来い。この子をお前が助けた、って皆に言ったらそりゃ大騒ぎだぞ」

「んな馬鹿な。俺が人助けする事は珍しい事じゃないぞ?」

「そんな問題じゃない、って分かってるくせによぉ」


ツンツン、と小突かれたので駿は少しよろける。身長差が大きい為、相手は力を込めてないつもりでも、こちらからすれば、強風に吹かれたのと同じ位の力なのだ

そんな調子で歩いていると、もう既に1年3組は目の前だった。表情が強張っているのを見ると、璃音は緊張しているのだろう。駿と璃音、に続いて大原が教室に入った


「自己紹介で噛むなよ」


無駄に爽やかな微笑を見せ、璃音を元気付けると駿は席についた。その瞬間、周りの男子が一斉に駿を取り囲んだ。バックを机の横にぶら下げ、その威圧的な視線を無視する事にした

「おい、駿!お前、いつから女は大丈夫になったんだ?」

「おいおい、別に女性恐怖症だった訳じゃないんだぜ?お前達、過剰に反応しすぎなんだよ」

「お前はアレか?自分の顔と道に迷える転校生という設定を利用して、あんな可愛い子を引っ掛けたのか?あぁ?」

「だーかーらー…」

その瞬間、本鈴のチャイムが鳴った。それと同時に、駿の机に身を乗り出していた面々は、満足しないまま体を戻して、大原へと視線を向けた



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