[337] バレンタイン特別小説 |
- ラグ - 2006年02月14日 (火) 19時04分
「鎌、行くぞ」
「ああ、すぐ行く」
鎌は外で待っている翔にそう言い、鞄を持ってきて外に出た。
「今日は2月14日だ・・・急がないとまずいことになるな」
「いや・・・手遅れだな」
翔がぽつりと言った言葉に鎌が学校の校門前を見て言った。学校の校門前にいるのは大量の女性だった、しかも翔や鎌の学校だけでなく、他校の生徒までいた。
「これって・・・明らかに来月に俺の菓子を返して欲しい人目当てがほとんどだよな?」
翔が鎌に聞いた。翔は菓子作りも得意なため、それが噂で広がっているのだ。
「なら、取る手段は1つだな」
鎌が言った。
「ああ、あれだな」
「「強行突破!」」
2人はそう言って校門前の生徒の群れを突破していった。
「さて、休み時間は毎回トイレに篭ってたけど・・・帰りはどうする?」
帰りのホームルームが終わり、鎌が翔に聞いてきた。
「そうだな・・・奈菜と会う約束してるし・・・裏門から逃げるか・・・だけどどうせ裏門でも見張ってるんだろ?」
「ああ、その通りだ。どうする?」
「奈菜に連絡頼む、いつもの場所で待っててくれと」
「判った。じゃ、俺は先に帰るな」
「ああ、また明日」
翔はそう言って屋上へと行き、鎌は先に帰った。
「さてと・・・そろそろいいな」
数時間の間屋上に隠れていた翔はそう呟くと精神を集中させた。すると、翔の背中から翼が生えた。
「よし、久々だけど大丈夫だな・・・行くか」
翔はそう言って屋上から飛び立った。しばらく飛んだ後、人がいない所で降り立ち、歩き出した。
「あ、翔さん。遅かったですね」
しばらく歩いた所に奈菜が待っていた。
「ああ、悪かった。校門前に待ち伏せしてる連中が中々帰らなかったからな。飛んできた」
「そうだったんですか・・・。あ、これ、チョコレート」
奈菜はそう言って持っていたチョコレートを渡した。
「ああ、ありがとう。後お返しにはまだ早いけど・・・ほら」
翔はそう言って鞄の中に入れてあったクッキーを奈菜に渡した。
「あ、ありがとうございます」
「さて、時間も時間だし、そろそろ帰らないとまずいな」
「はい、でも・・・」
「判ってる。しばらく空中散歩とでもしゃれ込むか」
「はい!」
2人はそう言って空へと飛び立っていった。
END
あとがき
はい、バレンタインということで特別小説を書きました。今回の出番は翔と奈菜に頼みました(今回ってことは次回あるのか?
ちなみに補足設定を・・・ 2人とも異世界の力が現実世界に残っているので2人とも空を飛ぶことが可能です(魔法等も使用可
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