[308] TOA もう1つの生き方を求めて 9話 |
- ラグ - 2006年01月24日 (火) 01時25分
修治達はフーブラス川を抜け、しばらく歩き、カイツールに着いた。
「ん?あれがアニスか?」
修治が検問の前にいる女を見て言った。
「ええ、そうです」
イオンが頷いた。そして、アニスが修治達に気づき、近づいてきた。
「大丈夫でしたか?アニス」
「はい、イオン様、それに、ルーク様!」
アニスはそう言ってルークに飛びついた。
「アニスは相変わらずだね」
リアが笑いながら言った。
「あれ?リア、久しぶり、隣にいる人ってもしかして・・・」
アニスが修治を見て、リアに言った。
「ち、違うって!」
「否定する所がますます怪しいって感じ〜」
「アニス〜!」
リアは真っ赤になってアニスを追い掛け回していた。
「今時の子供だな・・・俺も子供だけど」
修治がその光景を見て、誰にも聞こえないような声で呟いた。
「ところで、旅券が必要なんだよな?どうするんだ?」
ルークがガイに聞いた。そしてどこからか声がした。
「そんなものは関係ない、お前はここで死ぬんだからな!」
その声と共に1人の男が上から降り、ルークに向かって剣を向けた。
「ちっ、不意打ちかよ・・・掌底破!」
修治がそう言いながら降りてきた男に向かって技を繰り出すが、
「烈破掌!」
男はそれを防ぎ、逆に修治に技を出し、吹っ飛ばした。そして、男がルークに斬りかかろうとしたが、そこにまた1人の男が割って入り、ルークに斬りかかろうとした男に言った。
「アッシュ、引け!そんな命令は出していない」
「ちっ・・・」
アッシュと呼ばれた男は舌打ちをして、剣を収め、どこかへと行った。
「ルーク、大丈夫だったか?」
「はい、ヴァン師匠」
ルークは立ち上がりながらそう言った。
「ガイ、修治、2人ともご苦労だったな」
「いや、まだバチカルに戻る必要があるだろ」
修治がヴァンに言い返した。
「そうだったな、ともかくいろいろと話したいことがあるだろう。そこの宿屋で待っている」
ヴァンはそう言って宿屋の中へと入っていった。
「さて、私達も中へ入りましょうか」
ジェイドがそう言い、みんな中に入っていった。
「修治、ちょっといいかな?」
修治が宿の中へと入ろうとした所をリアが止めた。
「どうしたんだ?」
「うん、話はみんなが聞いてくれるから・・・ちょっと手合わせして欲しいんだ」
「・・・なるほど、ヴァンに黙って飛び出したから会いたくないのか」
「それはいいの!手合わせするかしないのかどっちなの」
修治の言葉を顔を真っ赤にしながら言った。
「分かった。少し待ってろ」
修治はそう言い、中に入り、しばらくしてから戻ってきた。
「とりあえずみんなに話はつけておいた。後これ、木刀だ。ルークから借りてきた」
「あ、ありがとう」
リアは木刀を受けとり、そう言った。
「さて、さっさと始めるか」
修治はそう言って戦闘の構えを取った。
「それじゃ、行くよ」
リアも木刀を引き抜いた。
9話終了
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