[282] 終わらない戦い 14章 |
- 聖徳大使 - 2006年01月09日 (月) 21時25分
作者「更新速度落ち気味・・・」 大天使「これ位が普通だから」 -----------------------------------------------------------
「あぁっ!出てきたぞぉ!」
兵士の一人が叫んだ。
「何の用だ」
シスルが言った。
「分かっているでしょう。貴方は手配犯の逃亡を手伝った。 残念だ、貴方は国王のご信頼を受けておられるのに」
「では、国王に伝えてくれ。コイツの力は姫を助けるのに 必要だと」
「それはできない。貴方の口から直接伝えてもらおう」
シスルは呆れ顔になった。
「俺を王都に連行するのか。それは無理だ。そんな暇は無い」
兵士達はざわめいた。そして、隊長格の男が合図した。
「では、力ずくでも連れて行く。覚悟!」
「やはりそう来たか。シオン、頼む」
シオンは砲を構えると、火の玉を発射した。玉は兵士の群れで 爆発し、一掃した。
「ひょ〜。あんた、部下殺っちゃって良かったのか?」
「仕方が無い。・・・む、生き残りがいるようだ」
焼け跡に兵士が立ちすくんでいる。シスルが近づくと、 相手は武器を構えた。
「落ち着け。お前は俺がさっき言ったことを陛下に伝えろ。 大至急だ!」
兵士は少し後ずさると、走って逃げた。正確には、帰還した。
「どうして大至急なんだ?」
「いずれ、また追っ手は来る。余計な殺生はしたくない、 それに早く陛下に報告できれば兵を止めてくださる だろう」
シスル達の会話が終わると、フェイズ達が祠から出てきた。
「終わったみたいだな。じゃ、シオン、また頼むぜ」
セシルが言った。
「結局、魔族の力、どんなもんか分からなかったな」
シスルが小さく言うと、皆の後を追っていった。 -----------------------------------------------------------
続く
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