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[263] 終わらない戦い 11章
聖徳大使 - 2005年12月30日 (金) 23時07分

作者「今年最後・・・」
大天使「来年も宜しくお願いします」
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「この人がシオン?」

古城の中での、ネイルの言葉だった。

「俺の見逃しを条件に、お前達一行へ加入する。フェイズが
 そう言っていたのだが?」

「あぁ。魔族の事について教えてほしいから、俺達の仲間に
 なってもらう。」

シスルが言った。

「へぇ・・・。魔族と契約なんて珍しいな。学者か何かか?」

「違う。王国騎士団としての任務だ。詳細は追って話す。
 とにかく、今はここから逃げるぞ」

シスルが窓から飛び出した。続いてセシル、フェイズも。

「え、私こんな事できな・・・」

ネイルが躊躇うと、シオンが溜息をついてネイルの手を引いて
自分も脱出した。5人は森を駆け抜け、ある程度のところまで
走った。

「ここまで逃げれば大丈夫だろ・・・」

セシルが息を弾ませて言った。

「というか、何故俺は部下から逃げなければならないのだ?」

「事実上は部下じゃないだろ。それよりどうするんだ?俺達が
 指名手配犯を連れて逃げ出したんだ。王家からも目を付けら
 るんじゃないか?」

シスルはハッとした表情でフェイズを見た。

「な、何だよ・・・」

「国王の勅命とはいえ、指名手配犯の逃亡の手伝いをしたんだ。
 これは幾ら俺でも言い逃れできん。ということは・・・。」

フェイズはシスルの言いたい事が分かった。

「俺達も指名手配犯の仲間入りだ・・・」

「そんな馬鹿な!」

「どうする?追われるのは俺だけだ。ネイル、セシル、フェイズ
 は逃げてくれ。シオンはできれば、俺がやり遂げたかった
 任務に付き合ってくれ」

シスルが言った。

「あんた一人で逃げながら、姫を助けるのか?そんな事
 させるかよ」

フェイズが呆れた顔をして言った。

「そうですよ。乗りかかった船、最後までお供します」

セシルが言った。

「兄さん一人じゃ心配だもの。私も行くわ」

ネイルが続ける。

「俺は危険に身を曝しながら人助けなんて性に合わないし、
 また逃亡生活を続けるなんて御免だが・・。
 ま、姫様助けりゃいい話だし、俺も行く」

シオンも恥かしそうに言った。シスルは鼻で笑うと、

「そう言うと思った」

と言った。

「グズグズしてると兵士が来る。行こう」

フェイズが皆に言うと、皆はまた走り出した。

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作者「今年も終わりです。来年お会いしましょう」

                         続く



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