[194] Can't cry murder weapon |
- 刹那 - 2005年11月05日 (土) 19時24分
〜遠い遠い昔の話人間は殺戮兵器(ラ・ガーデ)を作った 彼等の作った兵器はやがて意志を持ち 僕らの世界にまで滅びなかった〜
この詩は現代でも使われるように、人の過ちを繰り返し人間は学ぶ そう…誰でも知っている悲しみの詩だ…
〜〜Can't cry murder weapon〜〜 ――――――― 始まりの時 ―――――――
「この詩を作った人物は、ラ・ガーデによって親を殺された。また、この作者もラ・ガーデによって殺されたのだ…」
窓から刺し込む一筋の光が一人の男を照らす
「…で?大臥はまた寝ているのか?」 「気持ちよさそうに寝ています、先生」
光が照らす男は…授業中にも関わらずに寝ていた 隣の可愛らしい女子が揺さぶり、起こそうと試みる
「ん?…ふぁぁ〜おはよう」 「大臥…後ろ…」 「え?…うわぁ!」 「大臥よ…お前にとって俺の授業は退屈か?あぁ?」 「ごめんなさい!もうしません!反省しています!」 「その言葉はもう聞き飽きた!後で職員室まで来い!」
教室の中は笑い声で一杯になり、大臥はガックリと項垂れてる 隣の女子もクスクスと笑い、大臥を見る
「それじゃぁ…椿、ラ・ガーデとは何か答えよ」 「はい…ラ・ガーデは遥か昔に作られた兵器。それは生命を持ち、好戦的で、常に進化を続け、繁殖を行う生物の総称です。」 「よろしい。まだこの現代にもラ・ガーデは生きているので、皆、常に警戒を怠らずに生活をしなさい」
リーンゴーン……
「では、今日の授業はここまで、皆予習・復習をしっかりするように。後、大臥は職員室に来るように」
「よぉ紘臥、またご招待か?」 「うるっせぇな…なんでお前は授業中と人格が違うんだよ?」 「そりゃ、そうだ。俺は優等生だからな」
さっきとは別人の様に椿が大臥と仲良く話す。 大臥は重い足取りで職員室に向かう
「さって…大臥はご招待されたから…俺はありすと遊ぶかな?」
廊下に出て、少し歩いた所に先ほど大臥を起こした女子と、もう一人の女子が親しげに話していた
「ありす!」 「あ、椿!」 「あ〜ら…私は邪魔者みたいだから、職員室の前で大臥を待ってるね」 「うん、バイバ〜イ」
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時の回廊が時を刻み永遠を刻む 無限の螺旋を描き天へと登る 人々が作った生物はやがて 死を司る悪魔となりて君臨する
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「さぁ、帰ろうか」
手を繋いで椿とありすが寮へと帰って行く
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