| [189] 最後の戦い 「１４章 死滅した国」 |
- 大志 - 2005年11月01日 (火) 21時21分
作者「最近・・・。ネタ切れが無いな。」
市民「それは面白いネタが尽きないの？それとも・・・」
作者「もうえぇわ！」
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ミリュアは、朝早くに目覚めた。兄ミリュンはグースカ寝ており
起きる気配は無い。とりあえず、洞窟の外に出て散歩でも
しようかと思った。それ位、何故か心にゆとりがあった。
「あれ、闇天さん。こっちに来てたんですか」
大天使が、入り口に居た。
「お、居た居た。すぐに準備してくれ。見せたい物がある」
「？分かりました・・・」
シュンはもう起きていたので、兄をたたき起こしてすぐに出発
できた。大天使の行く方向についていくと、再び森に
入っていった。緩やかな坂道が多く、少し進みにくかったが、
どんどん奥に進んでいった。そして、大天使が歩を止めた。
「見てみろ」
３人は大天使が指す方向へ歩く。すると、急に明るくなり、
見下ろした先には、街があった。
「んな・・・ 何でこんな所に街が・・・ 人は居るのか？」
ミリュンが聞く。
「どうやら廃墟のようだ。でも、中々良い感じの街だろ」
それには皆同感だった。石造りの古風な街だが、
温かみがあった。４人は、降りれる場所を探し、街の中へ
進んでいった。
「最近まで人が住んでいたようだな・・・ 見ろ、この林檎
なんかまだ食えそうな色だぜ」
シュンが林檎を手に取る。齧りはしなかったが。
「なかなか興味深い所だな・・。よし、家の中に入って
見よう」
ミリュンが、扉を開ける。そして、『お邪魔します』と言った。
それぞれが家の中を見る。ミリュアは、本棚を見ていた。
「ファラウ王国の暦史・・・ 何かしら、この本」
ページを捲り、読んでいく。文字は幸い自分が読める字
だったので、結構早く読む事ができた。
「２００年前。初代国王ファラウ・デモンがこの島を発見。
ここが自らの居場所と決めたデモン氏は、自分の部下を
連れ込み、開拓。冒険学者としての彼は富と名声を得ていて
信頼されていた。開拓してから３０年後、この島を国とし、
『ファラウ王国』とする。何人もの部下が、自分の子供や
親類を連れてきて、繁栄させ、この国は安泰だった。」
次のページに進む。
「しかし、それも終わりを告げるときが来た。更に７０年後
島に奇妙な植物が生え始める。「タイラント・プラント」
と呼ばれる魔力をもった草が、猛毒を放ち、近づいた人間を
皆殺しにするという。死体は、地面に沈み、植物の餌となる。
なので、誰も気付かなかった。」
次のページに進む。次第に手が汗ばんでくる。
「５年後、３代目国王が行方不明者捜索隊を発足。植物を発見
して、研究を重ねると、ある事が判明した。『タイラント・
プラント』は、この世のものとは違う、魔力を持っていた。
国家は更に研究を重ねると、その魔力で城を作り出した。
だが、城が完成するのに、９５年もかかった。城の建設者
達が次々と死んでいくからだ。８代目国王がそこから２年
かけて、城の正体を知る。『タイラント・プラント』は
人の思い出や思想を食べるのだ」
ミリュアは、まさか・・・ と思い始めた。
「８代目国王はそれを突き止めてすぐ死亡。９代目国王が
城の城主となる。そこから３年経った今、民の殆どが
消えうせた。城に食べられたのだ。そして、国王も死亡。
人の遺恨や思い出で形成された城は、ついに国を滅ぼした。
私は、生き残りとして国を出ることにする。王子が諦めるのも
時間の問題だろう」
王子が生き残っている・・・？本を閉じたミリュアは、この事
を他の皆に話した。
「んぅむ・・・。そんなことがあったのか。もしかして、俺達が
見た植物の中に、そのタイラント何とかも混じってるかもな」
「この島は危険すぎる・・・。さっさと決着をつけよう」
シュンと大天使が言った。ミリュアは、不意に窓を見た。
「うわぁ！」
「どうした！」
ミリュンが指を指した。窓の外に、大量の人が居て、こっちを
見つめているのだ。無表情で、気味の悪いオーラを出している。
「ちっ・・・ 裏口から逃げるぞ！」
本を落として、逃げさる一行。その本には、続きが
あった・・・。
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作者「設定を書いてたら長くなったな・・・。続く」
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