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[169] 秋の話
由真 - 2005年10月20日 (木) 06時48分


夏が終わり、
冷房をつける頻度がだんだん減って、
それが零になる前に、秋が訪れる。
秋 良い季節だな、と思う。
夏と冬、暑いと寒いの中間
春も好きだけど、それとは少し違う秋が好きだ。
赤く染まった楓の木の葉がくるくる回って落ちる様、
僕はそれが昔から大好きだった。
す、と片手を伸ばして空を舞う楓の葉を捕まえようとする。
しかし彼は僕の手を見事に逃れ、虚しく無音で地面に着いた。
たった独り、楓の木の下で落葉を追いかける僕は、
世間の目には、冷たく映る。
否、映ってすら、いないのかもしれない。
樹から別れを告げられた葉が再び、僕の目の前を舞う。
「あ」
僕じゃない、誰かの驚くような声が本当にすぐ近くから聞こえた。
「あなた、誰?」
少女、いわゆる「赤毛」ではなく、本当に紅い髪に、
濃い朱の眼、どうみてもこの国の人種ではない少女は、
しかし流暢な共通語を喋った。
「ワタシはフォール、あなたは?」
僕…? 僕の名前は…なんだったっけ?
「何、それ。面白い冗談とは言えないわよ」
なんて言いながら、彼女一一フォールはくすくす笑う。
「で、あなた、男?それとも女の子?」
…覚えてない。
でも、無意識に出る一人称が「僕」なのだから、多分、男だ。
「ワタシ、眼がよく見えないのよ」
ああ、だから一一
「おかげで、人の気配とか読むのばっかり得意なのよ」
拗ねたように言うフォールは、それでも少し誇り、というか自信があるように見える。
「ワタシね、家出して来ちゃったのよ。でも、どうしたらいいか分かんなくて。」
何で家出したの? と、僕が訊く前に、フォールは勝手に語りだした。
「昔、ここの近くに住んでたの、ワタシ。でも、ママもパパも殺されちゃって、
 遠くに住んでる叔母さんに預けられちゃってね」
…殺された?
「うん。なんでかは誰も教えてくれないけど。
 でねでね、どうしてもここに来たくって。昔良くここに来たのよ。
 ママとパパと一緒に。でも、色々あって全然ここに来れなくてさ…」
成る程。自分たちの思い出の場所に、僕が立っていたから、驚いていたのか。
「折角だから、最後に来ようと思ったのよ。なんとか来れて良かったわ。」
…最後?
「うん。ワタシね、もう死ぬんだって。病気なのよ。」
僕の表情が変わったのに気付かずに、彼女は続ける。
「生きてる間に来れて、本当によかった一一」
違う。君は、
「ねえ、最期にあなたに触って良いかしら?会って間もない人に言うのって、
 なんか失礼だとは分かっているんだけど。ねえ、いいかしら?」
君は、 もう一一死んでいるんだよ?
「え?」
「嘘でしょ?」
「だって、ワタシ、あと一週間くらいは生きていられるはずよ一一?」
病気で死んだ、なら、ね
「どういう意味?」
後ろ。見てみたら?今の君なら見えるはずだよ。
「一一!!」
フォールは言われたとおり振り返って、眼を驚愕の表情のまま凍り付く。
「…嘘っ…」
見えないはずの目が捉えた光景は、あり得ないはずの光景だった。
「ワタシ…殺された、の…?」
もう一人の紅い髪の少女が、うつ伏せに倒れ、紅葉に埋もれている。
気の狂いそうな、赤。朱。紅。
「何で?何で?誰が?」
『誰がワタシを殺したの一一?』
フォールの叫びが、だんだん遠くなる。
『一一!』
もう、何を言っているのかも分からない。
そして、彼女は。

  消えた。

丁度僕が立っている所に、新しい紅葉が落ちてきた。
フォール。Fall。秋、か。

そういえば、僕が死んだのも、秋だったんだっけ?
折角だから、笑顔で手を振ってあげてみた。
  ''さようなら''

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初の短編です…撃沈…orz
意味のわからない話でご め ん な さ い



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