[159] 最後の戦い 「3章 真実と嘘」 |
- 大志 - 2005年10月17日 (月) 20時15分
「皆、準備はいいか。」
「あぁ・・・」 決戦の時は、近づいていた。まだ、朝日の昇らない明朝。 大天使達は、覚悟を決めていた。
「恐らく、今日で全ての決着がつく。今まであった全ての事件、 それに終止符を打つときが来た。教団と関ったのは何かの 因縁だ。私達が決着をつけねば、誰もやらない」
「分かってる。・・・行こう。この世界を、奴らの好き勝手 にさせられない」
一人一人、決意を述べていく。皆、思いは1つであった。 ・・・小雨の降る中、走り出す。最後の陰謀が影を潜めてる 事も知らず・・・。
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「あれか?」
「この地図どおりだとな。」
本城への道は、断崖絶壁だった。切り離された島に作られた砦は 異様なオーラを出している。
「よし、走って一気に坂を上ろう」
だが、どの道走る事になった。教団の者達が、坂の下から 追いかけてきたのだから。
「ちっ、皆急げ!」
坂を登り終えると、大きな橋があった。一行は、急いで 橋を渡った。教団員達が、こっちを見つめている。
「やれ!」
皆が、戦闘準備をした。だが、その掛け声は別の意味だった。 男達が、橋の真ん中に集まり、橋を壊し始めたのだ。
「ちっ!やめ・・・」
「駄目だ。これが奴らの狙い・・・」 谷と谷の間にあった橋なので、それが崩れてはもう戻ることは できない。ガラガラガラと大きな音を立て、崩れ去った。
「とりあえず、砦の中に入ろう。」 アルタイルが言う。
「あぁ・・・。」 本城へ、遂に突入したのだった。 -----------------------------------------------------------
「ここは・・・。」 皆が雨をパンパンと払っているなか、大天使はその砦の内装を 見ていた。すると、奥の壁に大きな布がファッと音を立て垂れた
そこに、市民の顔が映し出された。
「はっはっは!勇敢なる戦士の諸君、ご苦労。私が、ここの城主 で、世界を統べる王となるレクスだ。読者の方には市民って 名前で通っているがな」
大天使は呆れ顔で
「何じゃそりゃ」
と言った。
「君のお友達は、残念ながらここにいないよ、大天使君。 あのお方が居られる城に、既に運ばれている。 私を撃破しなければ、そこにはいけないがな」
「何!?お前ら、幾つ城持ってんだ?」
「はっはっはっは!私が世界を統べる王となれるのも、あの方の 力のおかげ。私を倒して終わり、そう思ったか?馬鹿が。 貴様らはあのお方の元にも行けず、この城の連中に嬲り殺し されるのだ」
大天使は笑った。
「上等だぜ!さっさとお前をぶっ倒したいんから、長話は 終わりにしてくれ」
「ククク・・・。威勢がいいな。ならこれはどうだ?」
突然床に穴があき、皆落っこちてしまった。だが、大天使、 シュン、レグルスは何とか助かっていた。
「はははははは!健闘を祈る!」
「くそ・・・ ふざけやがって・・・」
「怒ってる暇があれば速く行こうぜ」 シュンが言う。まだ、戦いは始まったばかりだと 痛感させられた。 -----------------------------------------------------------
作者「長くなりますが、最後までお付き合いください」 続く。
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