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[154] [Street Life take 1]
無音 - 2005年10月15日 (土) 13時02分

舞台は裏と表がはっきりしている共存社会。
昼間は何も起こらない街。だけど夜は違う。
「一番信じられるものは何ですか?」
と聞くと「仲間」と答える昼中。
「一番大切なものは何ですか?」
と聞くと「仲間」と答える夜中。
そのどちらもが正反対なこの街にあるもの。
それは何だと思う??
財力?信頼?地位?資格?仲間?家族?
正解は【自分】だ。

オレの名前は吾妻京介。去年この街の工業高校を卒業した。
だけど仕事には就かない。いわゆるフリーターだ。
だけど知り合いの刑事は言う。
「卒業しただけでも素晴らしいものだ。お前が通ってた工業高校は不良の採掘だ。」
何度となく聞いたこのセリフ。
就職先なんざ街に行けばいくらでも見つかる。
そう、裏社会への扉。
ある意味この工業高校は就職率98%かもしれない。
まともなやつにとっては0%なんだけどね。

もちろんまともじゃなくても進めない奴も居る。
いわゆる引き篭もり。
だけど例外が一人居た。
向井 竜雄
あいつだけはヤー公にすらなれない危ない奴と言うイメージしかない。
まぁあいつがオレの家で居候してた時はそうでもなかった。
中学であいつは変わった。
その頃からずば抜けた身体能力と体格で皆から一目置かれていた。
まぁあいつの最大の弱点は頭が悪い事なんだけどね。
向井はいつかオレに言ってきた。
「自分の力が一番頼りになる」
「死んだ親父なんざ、何の役にも立ってない」
「信じる人を見つけて、俺は血だるまになる」
行ってる意味がまったく分からなかった。
いや、薄々分かっていたが奴のために分からない振りをしていた。
その頃から奴はいわゆる【暴走族】へ成り上がってた。

中1で暴走族デビュー。そして中3の時には高校生率いる
暴走族グループの大幹部様になってやがった。
そしてそのチームの全盛期。
この辺一帯では最強のチームと化していた。
もちろん向井のどんどんなぎ倒すという力で。

奴は工業に通ってる頃にはヘッドになっていた。
奴のタイマンでの成績は400戦無敗と語るほどだった。
だが高3の夏。とっておきの一敗がある。
その話については今度語ろう。



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