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「手の先にはあなた」

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とにかく書いてみようというやる気が大事(^^)

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No.16 第14話 投稿者:香   投稿日:2007年08月10日 (金) 23時17分 [返信]

目の前に立っていたのはそう陸遜だった
「姫、お怪我はありませんか」
あれほど探していたあの人が見つかった
何故こうゆう時に見つかるのだろう
 
尚香は何も言わず、よろつきながらも立った
何故か陸遜が大きく見える
前までは自分よりちょっと小さかったのに
陸遜と話したい
でも話したくない
急に計略結婚の事を思い出したから
 
自分は歩き出した
ズキ
足が急激に痛くなった
尚香はその場で倒れた
陸遜が駆け寄ってきた
「姫!」
尚香は黙ったまま陸遜は聞いてみた
「なぜしゃべらないんですか」
しばらくたって尚香が口を開いた
「陸遜・・・。あたしが結婚すること知ってるわよね・・・?」
 
尚香は下を向きながら言った
「知ってます」
「あたし・・・本当は行きたくないのみんなと離れたくない陸遜とも一緒にいたい」
 
ポツン
止まったはずの涙が出てきた




No.15 第13話 投稿者:香   投稿日:2007年08月09日 (木) 00時52分 [返信]

零れた涙が地面に吸い込まれてゆく
どんなに止めたくても止まらない
「陸・・遜・・」
私は貴方を愛してる
誰よりも
その時後ろから尚香のすぐ横に何かがかすった
流れ矢だ
このままでは危ない
逃げなければ

動けない
どうしたのだろう
力をいれても力が入らない
本当に危険だ
死ぬかもしれない
尚香は思った 
         陸遜    
2回目の矢が尚香目掛けて飛んできた
尚香は覚悟し、目をつぶった

         ガキン

強烈な音が響いた
目を開けると一人の少年が自分の前に立っている

そうその少年は陸遜
尚香の止まらぬ涙が止まった



 


No.14 第12話 投稿者:はやな   投稿日:2006年04月07日 (金) 09時56分 [返信]

「な、何を言っているのだ!お前はもうすぐ・・・」
「わかってるわよ!わかってる・・・だから、これが最後なの」
孫権の焦りの言葉をかき消すように、尚香は声を上げた。
「お願いよ、兄様」
懇願する愛妹に、孫権はしぶしぶながら承諾の頷きを返す。
「ありがとう兄様。みんな、今度の戦、よろしくね!」
明るい声がいつもだったら場を和ませるのに、今度ばかりは皆沈痛な面差しでいる。
彼女が縁談の相手に会うと言った事を知っていた。それは初めての事で、そのまま嫁いでしまうのだと噂になっている。
「なによぉ、みんな暗いな〜ほらっ!軍議がんばってよね!」
一人一人の顔を見回し、にこりと笑うと来た時と同じように風の様に軽やかに去って行った。
後ろ姿を見送って、誰がついたであろうか、溜め息が漏れる。
「・・・すまんな」
苦笑交じりの君主の声に、わかっていますと皆頷くだけだった。


どのくらい歩いたのだろうか?
ぼうっとしながら此処まで来てしまった。
急に力が抜けて、その場に崩れる。
見れなかった、彼だけは見れなかった。
もう会わないと言ったのに、この気持ちを失くしてしまおうと思ったのに―――まだこんなにも・・・あなたを愛してる。
「陸、遜・・・陸遜っ!」

零れ続ける涙を、止める術を見つけられない。


No.13 第11話 投稿者:瑠輝   投稿日:2006年02月02日 (木) 15時00分 [返信]

その後数日、陸遜は尚香と顔を合わすことはなかった。
お互い意識的に避けていたのかもしれない。そして、周囲の人物達も何となく二人の不和な雰囲気を嗅ぎ取ったのか、敢えて話題に載せようとするおせっかいはいなかった。少なくとも陸遜の周辺には、だが。

逢いたい。・・・でも、何を話したらいいのか解らない。
何を言えばいい。何を謝ればいい。
―――どうしたら、貴女は許してくれますか。

毎夜流す涙は涸れ果て、もはや一滴も流れない。でも本当に乾ききっているのは、心の方。

・・・許して貰おうといった考え自体が、甘すぎるのだろう。
自分本位な考えで、彼女を傷つけたのは私ではないか。

終わらない自問自答を繰り返し、自分を責める彼の姿は、日に日に痩せ衰えていっている。食事がろくに喉を通らない。むしろ、何も欲しくない。
しかし、律儀な性格からか宮城での執務は休むことが無い。


「あんなんじゃ、いつか倒れちまうって」
凌統は軍議の席で、陸遜の姿を横目で見ながらそっと呟いた。
彼のことだ・・・誰かが手を貸そうとしても、絶対断るだろう。そして余計に無理が嵩んでいくのだ。

―――そして、最後は崩壊してしまうかもしれない。

思わず凌統は、自分の想像した言葉に戦慄した。
彼を助けられるのは、そう、彼女しかいないのだ・・・


その瞬間、部屋の戸がぱっと開いた。その場にいた全員がその方向を見る。
そして外の眩い光を背に受けて立っている人影は、鈴を振ったような美しい声でいきなりこう切り出した。
「兄様。今度の戦、私も出してちょうだい!」


No.12 第10話 投稿者:葛葉    投稿日:2006年01月31日 (火) 19時45分 [返信]

最初から解っていた筈だった。
   姫に恋焦がれた瞬間から……


私は呉の軍師で、相手は呉の姫君。
何度この想いを断ち切ろうとしたか。
それでも、貴女が私に微笑むたびに、心の底に埋めたはずの感情が芽を覚ましてしまう。
私はそのつどどうしたらいいかわからなくなる。
姫に逢いたい。姫と話したい。姫の傍にいつも……居たい。所詮無理なことだとわかっていても、諦めようとしても、駄目でした。
でもそんな時に、姫と仲良くなれて私は、本当に嬉しかったんです。どれだけ願っても叶わなかった一番の願いが叶ったのですから。


ですが、
やはり神などいなかった。

縁談の話が来たのです。私は即座に断ってもらおうとしましたが、今の呉の現状。曹魏の勢い。それらを言われると、軍師としても意見を押し切る術がありませんでした。
でも
私はまだ、諦めていなかった。姫ならいつものように断ると踏んでいたんです。

ですが、今回はそうなりませんでしたね。
あの時、私が姫に本心を話していたら、こうはならなかったでしょうね。


独りで己を嘲笑しながら陸遜は城に戻り食事もとらず、誰と言葉を交わすことなく、眠りについた。
―――その間自身がずっと涙を流していたことに
           本人は気付いていなかった―――


No.11 第9話 投稿者:緋翆   投稿日:2006年01月29日 (日) 14時12分 [返信]

「?」
今日も今日とて凌統に追われていた甘寧はふと足を止めた。
「やっと観念したか、甘寧」
「ちげーよ。おめぇ、あれ何に見える?」
甘寧の目線の先を追えば、そこには呆然と立ちつくす陸遜の姿があった。
「あぁ?お前、目まで悪くなったのか?」
陸遜だろう?と続けようとする凌統より先に、
「……あいつ、何泣いてんだ?」
とても小さく甘寧が言った。

あたりはもう黄昏時に程近く
仄暗い空はそこに立つひとの落胆や後悔、全てを表すかのように
次第に光を失っていく。

凌統には声をかけるのが躊躇われた。
「おい」
だが隣に立つ男は違ったらしい。
空気を読まないのか、はたまたその空気を打ち破る為か
立ちつくす陸遜の肩を掴んで揺さぶった。
「何があった?」
「何でも…ありませんよ」
ゆっくりと顔をあげて陸遜は微笑した。
その表情に甘寧も凌統も言葉を失う。

陸遜の本当の笑顔が極限られた場所で、極限られた人間にしか向けられないことは二人も知っていた。
それは二人が限られたその内側の人間だからだ。
けれど、この今の表情は……。

「ああ、いけませんね。少しぼんやりしていたらもうこんな時間ですか。
それで声をかけてくださったんですね?感謝します、甘寧殿」
「あ、……ああ」
痛々しいほど普通を装おうとする陸遜に二人はそれ以上言うべき言葉が見つからない。
「……おい、甘寧。…いくぞ」
「……わかってるよ」

何も訊かなくても彼がそうなった理由は、もう二人にもわかっていた。

夜に抱かれた新しい光が空に煌きはじめている。


No.10 第8話 投稿者:はやな   投稿日:2006年01月25日 (水) 10時28分 [返信]



好きよ

あなたが・・・誰よりも



今日の分の仕事を終えようとする太陽の輝きが二人を照らす。
紅緋の色は今の彼女には眩し過ぎた。
触れ合う指先から切ないぐらいに熱い思いが伝わってくる。
ねぇ、本当はずっとあなたと手を繋ぎたかったのよ。
でも、これが最初で最後。
「陸遜、ごめんね」
あなたの優しさを信じないわけじゃない。
あなたとの未来を夢見てないわけじゃない。
それでも、私達は。
「今までずっとあなたを困らせてたよね。でも、それも終わり」
「姫?」
「縁談・・・ちゃんと真面目に考えるわ」
そしてきっとそのまま其の人の許へ嫁ぐ。
兄達はこの縁談に乗り気だった。
呉がより大きく、より早く天下へと近づく為に。
相手は荊州の中でも有名な豪族の息子。
孫家との親交も薄くはない。
今回も考えてみてくれと無理強いをするわけではなかったけれど、魏が刻々と大きくなっている今、
土地も戦力も拡大したい思いはよくわかる。
「だから・・・これが最後」
刹那、陸遜の瞳に映ったのは自分と唇を重ねる愛しい人の悲しい微笑み。
掴んでいた指先は、気づいた時には外されていた。

「もう、あなたには会わないわ」


太陽の光は、もう感じ取る事さえ出来なかった。


No.9  投稿者:循   投稿日:2006年01月14日 (土) 16時00分 [返信]

 眩んだのは本当に陽の煌きにだったのか…
 息の詰まる感覚に仰いだのは何を思い出したくて…?
「寂しいのは…何?」
 瞬間、均衡が崩れたと反応した時には、身体は落ちていた。視界には世界がいつもと違う風景で映り込み、「打つ…」と構えた瞬間、衝撃は違う形で表れた。
「怪我をして、貴女はまだ…私に深憂をさせたいのですか?」
 途端の恐怖に…抱かれた腕に救われ、声の憶測に尚香は瞳を開いた。
「どうして…」
 その微笑の意味はなんだろうか…? 哀しげだといっては駄目な、清廉な瞳。
 映える針葉の現実的な色と薫りに、仰いだ陸遜の顔が印象的で…尚香は胸が痛くなった。
「…ありがとう。もう大丈夫よ、離して…」
 拗ねていた自分が陸遜の優しい言葉で恥ずかしくなる。こうして想われているのを判っていて、試している様な我儘で陸遜を困らせて…誠実で、忠誠に真っ直ぐな陸遜だから…
 その想いが怖いと感じると言ったら笑われるだろうか。と唇をかむ。
「っ、何…?」
 救われた身体を離して貰えたと動揺を隠したのに、陸遜は尚香の手を掴んで離さなかった。
「貴女は…私がどんな想いで縁談を見届けていると思っているのですか?」
 繋がった指先をどうしたらいいのか判らなくて、突然言われた陸遜の想いが伝う。
「…判らないなんて、言いませんよね?」
 優しくその手を引かれて近付く。
 記憶に繋がる指先の感覚。あどけない気持ちは今…どう変わってしまったのだろうか。
「俯かないで…」
 瞼を伏せた陸遜の顔が綺麗だった。盗む様に見つめて、尚香は指先に陸遜の唇が触れたのに気付いた。
「ぁ…」
 声も出ない程に尚香は切なかった。
 体温の違う陸遜との接触は、尚香にとって特別なものになる。


No.8 第6話 投稿者:瑠輝   投稿日:2006年01月14日 (土) 00時07分 [返信]

ぽつねんと尚香は木の枝に腰掛けていた。
あれから何刻が過ぎただろう。傾きかけた太陽と彼女の視線が合う。遠くには仮縫いの途中で逃げ去った姫を探す、女官達の呼び声がしている。


ここは、誰にも見つからない、秘密の隠れ場所。


―――それでも、何故か見つけてしまう人がいる。

彼は、いつもこうやってぼんやりしてる私を、木の根元から優しく見上げて。それから、うって変わっていきなり説教を始めるのだ。
「そんな所にいたら、危ないじゃないですか。早く降りて下さい」と。
そして私がむくれてもねばっても、彼は私が降りてくるまでずっと待っていてくれた。
たまにそれは本当に腹立たしい。でも。
彼のはしばみ色の瞳を見ると、何故か安心してしまうのだ。

いいえ、彼は私を「見つけてしまった人」。・・・今日は探しに来ないから。
来るのを待っている訳じゃない。ただ―――どうしようもなく、空しいだけ。そう、本当に厭なのは、縁談のはずなのに・・・それなのに・・・

どうしてこんなに、彼―――陸遜が来ないだけで、こんなに寂しい気持ちになるんだろう?

尚香はそっと、その翡翠のような瞳を閉じた。
太陽が眩しいから、そう自分に言い訳して。


No.7 第5話 投稿者:一ノ瀬颯杜   投稿日:2006年01月13日 (金) 19時39分 [返信]

目を閉じれば、幼い日の記憶が今でも鮮明に映し出されるように。
あの頃から彼女は私の憧れでした、と陸遜は続けた―――





日が高くなり花びらや木々の隙間から木漏れ日が顔にかかる。
少年が優しい暖かさでそっと目を覚ますと、すぐ近くから可愛らしい歌声が耳をかすめた。

「…あ、起きた?」
歌声の主は、まだあどけない少女だった。
彼女は満面の笑みを見せて此方を伺う。
その姿を漸く認識したのか、夢現の世界から勢いよく連れ戻された少年は慌しく頭を下げた。

「いや…あの…すいません!!」
「あら、どうして謝るの?」
「それは…その…」
少年は、身分も何もわからない相手を目の前に眠り耽ってしまった事に謝罪したつもりではあったが
『どうして』と尋ねられると、何をどう説明していいのかわからず黙りこんでしまう。

少女は何も言わず、だが確かに困惑した表情で少年を見つめていた。
少年は間が持たず視線を泳がせる。
すると、少女の手が自分の手を握っていることに気付いた。

「あの…」
「なぁに?」

うまく言葉を伝えられずに視線で誘導すると、少女の顔が緩む。
「あ、これ?私が起きた時、実はこの状態だったのよ」
「え…」
「多分…あなたが掴んだのだと思うけど…」

目が覚めた時少し驚いたけどね、と少女は続ける。
「一度手を離したものの、あなたの寝顔が少し寂しそうに見えてもう一度繋いであげたの」
少年の顔が俄かに赤く染まる。
「照れてるの?」
いたずらな微笑がまるで挑発するように語り掛けた。
何も言い返せない事すら羞恥心を駆り立てる。

「あなたって素直じゃないのね。私、尚香って言うの!」
「しょ…!?」
「…どうかした?あなたの名前はなぁに?」

少年の頭を"おてんば姫"の噂が駆け巡る。
あの姫の名前は『尚香』ではなかったか…
目の前に存在する翡翠の双眸は間違いなくあの姫であるに違いないと、確信に変わる。
手荒ではあったが即座に握られている手を離し、膝をついた上で拳と揃える。
「どうか…この度の非礼をお許しください…!!」

姫…と少年が顔をあげると少女…――尚香が不機嫌そうに言い放った。
「私の名前は孫尚香、ただそれだけよ!あなたと友達になりたかったのに、あなたまで私を姫として扱うのね」
「しかし…」
「じゃあいいわ、その"姫"があなたの名前を聞いてるのよ」
「り…陸遜、字を伯言と申します」

不安そうな少年を他所に、尚香は陸遜の手を両手で引き寄せると、優しげに笑った。

「そう…陸遜って言うのね!ねぇ陸遜…あなたは一人じゃないわ」
「姫…?」
「寂しい時は言ってね、いつだって手を繋いでいてあげるから…ね?」







―――あの日の桃の香りは今でも覚えていますよ、と陸遜は呂蒙に向き直った。

「まったく姫らしい出会いだな」
静かでいて豪快さのある笑い方で呂蒙が笑い、陸遜が苦笑する。
「あの日から私は彼女に焦がれているのかもしれません」
「肯定はしないのか?」
「はは…呂蒙殿は人が悪い。
まだ…肯定するのが怖いんです」

呂蒙は陸遜の頭に手を置き、ぐしゃぐしゃとかき回した。栗色の髪の毛がさらさらと顔にかかってはハラリとこぼれる。
「お前は十分よくやっている。もっと自信を持ったらどうだ?とにかく暫くは姫の事をお前に任せる。姫の言葉を思い出せ」
意味ありげな言葉を残して呂蒙はその場を離れた。


「もっと自信を持て…か」

――寂しい時は言ってね、いつだって手を繋いでいてあげるから――

呟きだけが響く空間をいつしか"寂しい"と認識するようになっていた。



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