過去ログ29より。 |
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019:沸 佐藤友紀 2004年03月17日 (水) 22時58分 妻よ湯は沸いたのか湧いたのか俺は仕事を辞めていいのか
たぶん第二句が字足らず、下の句はきっかり定型。 上の句から下の句への流れの唐突さが可笑しくて哀しい。 どんなご夫婦か、見えて来るような気がします。
011:犬 近藤かすみ 2004年03月17日 (水) 23時18分 飼ひ犬がその日はちよつと泣き次を探すとあのひとは言ふ
これも妻から見た夫かな。 「ちよつと泣き」の「ちよつと」がポイント。
028:着 磯野敏恵 2004年03月18日 (木) 00時46分 着く舟が波をともない揺れている灯りの丸くとどく範囲に
この歌、景色としてはすごくいいところを突いていると思うんです。 ただ、「灯りの丸くとどく範囲に舟が揺れている」というのは、 表現としてちょっと変じゃないでしょうか。(灯りは灯台の明かり?) 「波をともない」が説明的なのかも。もう少し落ち着いて整理してみては。
100:ネット やまね 2004年03月18日 (木) 01時31分 本当はなんにもないのかもしれない たったひとりのインターネット
これは実感として分かります。 真っ暗闇に向かって一人でしゃべってるみたいな感じかな。 私もそう思ってた頃が昔あったんですけど、 有り難いことに応えてくれる人たちがいました。だからここにいます。
008:姫 高澤志帆 2004年03月18日 (木) 02時34分 此の世から降りゐし彼が踊るなり深夜映画の「覇王別姫(はわうべつき)」に
まさに「此の世から降りゐし」でしたね。<レスリー・チャン 覇王別姫はDVDで観ました。ブエノスアイレスも。
006:土 田中槐 2004年03月18日 (木) 10時52分 点滅の蛍光灯に照らされて眠りという名の泥土を拒む
「眠りという名の泥土」という比喩がさすがに巧い。 ただ、上の句の効き具合が私にはよく分からなかったです。
001:空 佐々木信義 2004年03月18日 (木) 18時36分 貼り紙の空キ室アリはそのままにパクさん一家引つ越して来る
佐々木さん、スタート。 「空キ室アリ」の片仮名と「バクさん一家」がよく響いている。
009:圏外 山田 明 2004年03月18日 (木) 19時19分 棒がない振っても出ない圏外にいる苛立ちと心細さと
「振っても出ない」が最高だなと。(^^) 「苛立ちと心細さと」までは言わない方がいい。
019:沸 五十嵐きよみ 2004年03月18日 (木) 22時19分 ゆるゆると茎をのぼってゆく水が沸点こえて咲くひまわりか
ああ、夏!と思った歌。 まさかひまわりの茎を通る水は沸騰しないでしょうが、 もしかしたら吸い上げられるうちに水はどんどん熱せられて、 沸点を越えたときに花が咲くのかも知れないと錯覚しそうになる。 温度計の赤い目盛りみたいな感じ。 五十嵐さんはこういった詩的錯覚を歌に使うのが巧い。
009:圏外 ひぐらしひなつ 2004年03月19日 (金) 12時43分 ケチャップをかけすぎた朝きみの言う《雲雀圏外》に夏が来ている
うわー、雲雀圏外!初夏の歌ですね。 この歌も「ケチャップをかけすぎた朝」の効き具合が、 私にはちょっと分からない…。(涙)
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No.161 2004年03月20日 (土) 20時52分 |
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028:着 磯野敏恵 2004年03月18日 (木) 00時46分 着く舟が波をともない揺れている灯りの丸くとどく範囲に
>この歌、景色としてはすごくいいところを突いていると思うんです。 ただ、「灯りの丸くとどく範囲に舟が揺れている」というのは、 表現としてちょっと変じゃないでしょうか。(灯りは灯台の明かり?) 「波をともない」が説明的なのかも。もう少し落ち着いて整理してみては。
随分と遅い横レスですみませ〜ん。 この歌は、隅田川などの、船宿の屋形船のイメージが浮かぶのですが・・。 隅田川の船宿の近くなどは、結構暗くて、提灯や街灯にぽわんと浮かぶ川面の場面がぴったりなんです。
漁港なんかもこんな場面ありますよね。ほとんど裸電球の外灯だったりして・・。
そんな場所の外灯が丸く川面を照らしているところに、船が帰ってきて波と一緒に揺れている様子と読みました。どんなもんでしょう?
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No.166 2004年03月24日 (水) 19時14分 |
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ふむふむ。>やそおとめさん |
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028:着 磯野敏恵 2004年03月18日 (木) 00時46分 着く舟が波をともない揺れている灯りの丸くとどく範囲に
>この歌は、隅田川などの、船宿の屋形船のイメージが浮かぶのですが・・。 >隅田川の船宿の近くなどは、結構暗くて、提灯や街灯にぽわんと浮かぶ川面の場面がぴったりなんです。 > >漁港なんかもこんな場面ありますよね。ほとんど裸電球の外灯だったりして・・。 > >そんな場所の外灯が丸く川面を照らしているところに、船が帰ってきて波と一緒に揺れている様子と読みました。どんなもんでしょう?
なるほど。 どういう「灯り」か、がポイントになるのかな。 読み手が想像力で補うにしても、 もう少しヒントがあると良かったのかも知れませんね〜
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No.167 2004年03月24日 (水) 20時01分 |
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