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[207]W企画ノベライズエピソード 第2話「Aの捕物帳/愛こそすべて」F - 投稿者:matthew

 ガイアメモリ。そこに内包されている「地球の記憶」は様々だ。生物、無機物、果ては現象や感情に至るまであらゆるものを再現することが出来る。その再現性はメモリを使う人間との適合率次第ではあるのだが――何故だかこの『ACID』のメモリに彼女は運命的な出会いを感じずにはいられなかった。
 事実、このメモリを使用した彼女は何ともいえない一体感を体感した。まるで最初から体の一部であったかのようにすんなりとエネルギーが馴染み、一切の苦痛も違和感もなくその能力の全てを引き出すことが出来たのである。そして、その能力の真価に気づいた時彼女はある計画を思いつき、実行することを決めた。
 愚かな人類に天罰を下す、そのチャンスが遂に巡ってきたのだ。これはその天命を果たすためのものなのだと――彼女は、確かに確信していたのだった。

 街外れにある、小高い山の上の水面が丘展望台――上空を覆う雨雲を見上げながら、麻生マルコはこれから訪れるであろう“その時”への歓喜に身を震わせる。いよいよ、天命を果たす時が来た。自らの愛する動物達にささげる世界を、この手で創造する時が来たのだ――!
「――そこまでだ麻生マルコ! 悪いが、アンタの贈り物はこの街には届けてやれねぇな!」
 と、そこに現れたのは青と白の半身を併せ持つ姿のデュアル――ウェイブストライカーだ。街にはびこる都市伝説の英雄の名前を聞き知っていた麻生は、振り向きながら手にしたメモリを握り締め、返す。
「邪魔をするな、仮面ライダー!」
『アシッド』
 メモリが起動し、麻生の首筋に黒い四角形のタトゥーのような生体コネクタが浮かび上がる。そこにあてがわれたメモリは飲み込まれるように彼女の肉体へと入り込み――緑色の気泡を全身に浮かび上がらせながらその肉体をアシッド・ドーパントへと変容させた。
 外見こそエーテルが変身した時と差はないが、能力が増大していることはもちろん先斗も把握している。油断なく身構えたデュアルは、それでも先手必勝といわんばかりに左の拳を繰り出した。
「へっ……そりゃあ!」
 が、アシッド・ドーパントはそれを避けない。立ち尽くしたまま黙ってその拳を受け――刹那、デュアルの拳から煙が焼けるような嫌な音と共にあがった。
「ぅあっちぃ!?」
「お、お兄ぃ!?」
「こいつ……体中が酸になってやがる!」
「その通り。あなたたちは私に指一本さえ触れられないのよ」
 エーテルの時には見られなかった、酸の特性を利用した防御法。本来のメモリユーザーであるからこその応用だ。左拳を押さえながらデュアルは敵を睨みつけて舌打ちをした。思惑は読めているのに、それを止められないのが何とも歯がゆい。
「そう、あなた達にはそこで黙って見ていることしか出来ない……これから私のすることを」
「雨……酸性雨を街に降らせるつもりなんだな、アンタは」
――酸性雨。大気の汚染等によって引き起こされる自然災害のひとつである。実際、世界に目を向けると著名な建造物などがその被害に遭い、ドロドロに溶かされた様子を収めた写真なども先斗は教科書で見た記憶があった。
「ふふ、よく気づいたわね。まあ気づいたところでどうしようもないのだけど」
 恐らく、そんな実例以上のことを彼女はしようとしているのだろう。近づけないデュアルを尻目に、右手を空にかざしながらアシッド・ドーパントは恍惚と言い放つ。
「愚かな人類の文明を淘汰して、自然に溢れた動物達の世界を取り戻す……これはそのための力よ」
 だが、その言葉通りにはならないことも同時に先斗は把握していた。
「違う! そんなことをしたら自然まで台無しになっちまう! アンタのやろうとしてることはその動物達の世界まで滅ぼそうとしてることになるんだぞ!」
「フン! 愚かな人間を守るための方便にしてももっとマシなことを言いなさい!」
 だが、デュアルの言葉ももはや彼女には届かない。怪物と成り果てた彼女の状態を察知し、みぎりが声を発した。
「ダ、ダメだよお兄ぃ。メモリに完全に心を支配されちゃってる……!」
「くそっ!」
「気が変わった。まずはその身で味わうといいわ……このメモリの真の力を!」
 デュアルに意識の矛先を向けたアシッドが手をかざし、右手の中に酸の塊を生み出す。今度は以前の比ではない、触れれば一瞬で全身が溶かされて終わりだ――メモリチェンジの隙がないことを察知したデュアルが、思わず目を伏せたその時だった!

「――やめろ麻生さんッ!!」

 ぽつり、と空から滴が落ちる。酸性雨ではない、ただの雨だ。響き渡った悲痛な叫びに2人が動きを止める。
 降り出した雨と共に2人の下にやって来たのは――傘も持たずに悲しげな目でアシッド・ドーパントを見つめる零太であった。

( 2010年08月10日 (火) 14時22分 )

- RES -

[208] - 投稿者:壱伏 充

 話の主旨と違ってしまうことを承知で言っておく!

 即座にハンターになればいいじゃないかデュアル!(爆)

( 2010年08月10日 (火) 23時54分 )





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