[1]DEAD HAND 予告編(?) - 投稿者:鯖
ああ、自分の右手がたまらなく重い。 真っ赤に染まった右手がたまらなく重い。 湿った、いや濡れた右手が、耐え切れないくらい重い。 消えてしまえば・・・そう思ったとき、はっと気付いた。 左手に、剣を握っている。 通りで重いわけだ。 両手に剣を持っているんだから。 片方を降ろしたい。そう思って、左手の剣を振りかぶった。 ドンッ――。 間抜けな音がして、それから一瞬で、右手は地面に落ちた。 真っ赤に染まった右手が、落ちた。 夕焼けで、真っ赤に染まった右手が。 汗で濡れた、右手が。 血で、染まって、濡れた。 ああ軽い―――。 重荷をやっと下ろせた。 自然とため息が漏れた。 しばらく、その快感を味わう。 どれくらい時間が経ったか。 日が沈みきるかきらないか、その時だった。 右手の断面から何か触手のようなものが伸びてきた。 目がにじんだ。 それから、赤い筋肉のようなもの、白い脂肪のようなもの。 目頭が熱い。 最初の触手は神経だと悟ったころには、自分の右手は完全に元通りだった。 少し指を動かして、自分の物だと確信する。 涙があふれた。 その場に血のついた剣を落とした。ああ、 ――ああ、僕は両手に神を背負っている。
DEAD HAND〜神の両手〜
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2004年03月29日 (月) 00時22分 )
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- RES -
[2] - 投稿者:鯖
すいません。駄文で(汗 とりあえずここから展開していきます。 大分前に書いた予告を少し手直ししました(それでこれかよ 恐らく「キノ○旅(○の意味ほぼなし)」 のパクリのようになりますが、どうかお許しを。
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2004年03月29日 (月) 00時25分 )
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