| カオスドラマ |
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「 「シルバームーン・ブレイド・トレイン・アンド・カオス」#2は今日の21時以降・或いは明日の12時以降に投下予定です 」
[1698531]「 「シルバームーン・ブレイド・トレイン・アンド・カオス」#1終わり #2へ続く 」
[1698530]「 貨物車両の警備員の一人が、車両の隅に立て置かれた積荷をマグライトで照らし訝しんだが、それ以上追及することはなかった。唸り声は、外から聞こえるジェットエンジンの轟音にかき消され、消えていった。 」
[1698529]「 ???「――――――ヘァァァァァ……!!(貨物車両の中。その中のコンテナの一つから、まるで唸るような声が聞こえた) 」
[1698528]「 プァーーーン……ズゴオオオオオオ……(外に耳を傾けると、轟音と共に列車が動き出したのが分かる。あらゆる躊躇や別れのセンチメントを切り捨てて、鋼鉄の弾丸は走り出した) 」
[1698527]「 ノブヒコ「……ままならぬものだ(無表情な音声を耳に入れながら、彼は席に座ることもなく吊り革を握った。人が思ったよりも多い。この状況でわざわざ空いた席を探して座るほど、彼は軟弱ではない) 」
[1698526]「 続いて二等・三等のお客様は乗車を願います……(再び合成音声が響く。多くの人々が動き出す中、ノブヒコもまた動き出した) 」
[1698525]「 ???D→レモネード「…………(四人目は、未だコートを脱ぎもせず、どこか不機嫌そうに自らの剣を研いでいる。小柄な自分に似合わぬ剣だ。この寡黙で殺伐とした戦士の名はレモネード。闘技場での役を終えて以降、彼らの所属する組織で長く働いている。それに対しナインフォクス、ソウルクラッシュ、フリーフォールの三人は実際歴が浅い。ゆえに、馴れ合う気はなかった) 」
[1698524]「 ???C→フリーフォール「ええ、全くですわ(と、三人目。紫の髪にウェーブをかけた、高貴な雰囲気の少女。フリーフォール。彼女は裏ルートの因子改造を受け、『フライセント』と呼ばれる浮遊能力を得た特殊体質の持ち主だ) 」
[1698523]「 ???A→ソウルクラッシュ「まあ……(コートを脱ぎながら答える。鹿撃ち帽を被った、ロングコートの少女が顕になった。黄金の瞳が輝いている。名(コードネーム)はソウルクラッシュ)我々ならばその怪人に襲われても返り討ちにできたでしょうが! 」
[1698522]「 ???B→ナインフォクス「しかし、我々は運がいい(重いフード付きコートを脱ぎながら、そのうちの一人、狐面の男……ナインフォクスが言った)最近噂の銀色の怪人に遭遇しなかったのは幸運であったことだ 」
[1698521]「 ???B「経費で落ちるだろう(また別のエージェントが、部屋の隅に置かれた高級布団の寝心地を確かめながら言った) 」
[1698520]「 ???C「ちょっと高いのではなくって?(と、別の者) 」
[1698519]「 ???A「では、前祝いと行きましょう!(その内の一人、少女の声をした者が瞳を輝かせながら、壁に備え付けてある端末を使い、かなりの量のルームサービスを呼んだ) 」
[1698518]「 ???C「無論、我々のに決まっていますわ(彼ら、彼女らは快適な一等客室の席に腰をかけて、雑談を始めた) 」
[1698517]「 ???B「誰の? 」
[1698516]「 ???C「ええ。昇格は間違いないですわ 」
[1698515]「 ???B「全くだ。だが、奴らのエージェントの捕獲には成功したし、これで…… 」
[1698514]「 ???A「はぁーっ、疲れましたねえ!キュラリアできっちりとおやすみしたいところです!(一等客室に乗り込んだ者たちは、畳に座ってリラックスする) 」
[1698513]「 彼らの正体は、要するに、それら使い捨ての兵隊を率いる、高い戦闘力を持つ者による「実働部隊」であった。 」
[1698512]「 彼らは一糸乱れぬ統一感を持って一等客室へと乗車していく。五十人はいるだろうか。皆が同じ装甲服。しかし、その中にフード付の黒いレザーロングコートを着た者たちが数名。明らかに他の面々とは異なる。 」
[1698511]「 ???「………………(物々しいガスマスクや装甲服で生身を隠した一団が、ぞろぞろとゲートをくぐる。肩には削られて隠滅されているが、ノブヒコが追っている組織のものだったと思われる数種類のエンブレムの名残が残っていた。彼らが引くスーツケースの中身には、おそらくカオス駅周辺で得たのだろう取引材料が詰め込まれている。荷物チェックを受けている様子はない。鉄道会社の者を買収しているのだろう) 」
[1698510]「 キュラリア行CT154便の準備が整いましたので、一等客室の皆様からご乗車を願います……(再び合成音声がホームと出発ロビーに響く。普段ならば武装や装甲の存在もあり、殺伐とした物事には無縁な安全な列車の旅が約束されている、カオス駅の航空列車であるが、しかし。今日に限っては) 」
[1698509]「 かの特別急行列車「グランカオス」ほどのものはそうそう目にはかかれないが、これら通常の運行車両も決して嘗められたものではない。水陸空全てを航行できる利便性に加え、最高速度はマッハ10を超える。尤も、通常の運行でそれほどの速度がお目にかかれることはないが。列車強盗に備えて設置された、固定式マシンガンやミサイルポッドが、ごうごうと燃える演出照明用の炎に照らされて、クローム色に光っていた。 」
[1698508]「 ギゴンギゴンギゴン……。音を立てながら、ホームが重々しい防護壁で覆われる。鋼鉄と無骨な装甲板によって包まれた黒い列車の車体が、ゆっくりとホームへ滑り込んできた。見ると、ホームの外にはそれらが走ってきたレールは存在しない。カオス駅の列車は、線路すらも必要としない、空路を飛行し、地上をホバーで走行するエア・クラフトだからだ。 」
[1698507]「 しかしそれでも、ノブヒコは列車に乗らねばならぬ。キュラリアへと向かい、奴らの尻尾を掴み、皆殺しにし、宿敵の影を追うために。 」
[1698506]「 ノブヒコ「…………フン(自分は今何者でもない。過去の記憶は曖昧。きっと人格も、過去の「自分」のうちどれでもない何かに成り果てているのだろう。このようなことを続けていれば、名前を偽っていれば、自分はいずれ今考えている自己すらも失い、自分自身の存在が酷く希薄な何かになってしまうのではないかという漠然とした恐れが彼の胸中に渦巻いていた) 」
[1698505]「 ノブヒコ「…………(その中に佇む、ノブヒコの心に、一抹の不安がよぎる。雑多な種類の人間たちでごった返す廊下の中で不意に立ち止まり、背負ったリュックを開け、ツキカゲ名義の偽造旅券を再度確認する。自らが返り討ちにしたエージェントの内、フリーランスだった者の使っていた名義を乗っ取ったものだ) 」
[1698504]「 キュラリア行CT154便は、定刻通り二時間後に発車します。パスポートとチケットをお忘れなく4番ゲートまで……(無機質な合成音声が、カオス・ステイションの待合ホールに響く。四本の、今では随分と塗装の剥がれた柱で支えられた高い丸天井には「おみやげ」「旅行」「遠征」などの旗が揺れていた。) 」
[1698503]「 (これまでのあらすじ:カオスホール跡地近くの廃墟を占拠していたマイテイ人ギャング、「シルヴァ・ソル」の幹部、「トラバント・ヴォルフ」を撃破したノブヒコ。彼の遺したデータから図らずも新たなる標的となる「シャドウフレア」および「財団」の情報を一挙に得たノブヒコは、キュラリアへ向かうためカオス駅の列車を利用することを決めた。) 」
[1698502]「 「無印カオスドラマ」より 「シルバームーン・ブレイド・トレイン・アンド・カオス」#1 」
[1698501]「 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 」
[1698500]「 ――――――― 混 倫 ――――――― 」
[1698499]「 アーニャ「(うそだろぉ~?)(劇場版終わったのにまだ引きずられんのかい) 」
[1698498]「 うちはミハリ「アエエエエエイ!!生き延びたでええええ!!(奇声を発しながらまだ車で引き摺り回している) 」
[1698497]「 * * * * * 」
[1698496]「 ―――――――――――― CHAOS FANTASMA " Re:START " 」
[1698495]「 ―――― 人が持つにはあまりにも手に余るほどの『 特大剣 』を成していた 」
[1698494]「 男が見上げる先にあるのは、気が遠くなるほどの長い年月を繰り返してきたであろう事実を物語るほどの年季を帯びた物体。その形状は――――― 」
[1698493]「 ゲルニカ「 そしてその答を誰もが目の当たりにする 『 忘却の君 』が辿り着いたように 」