道侠さま

「領収書切っても切れぬ後ろ髪」を
いただきました。前句をカバーしています。

さて挙句です建穂さんよろしくお付け下さい。

挙句の後、簡単に校合して、非懐紙を巻き
たく、よろしくお願いします。
　

ご指導有り難うございます。なるほど了解いたしました。

（拙次）
ざる蕎麦をすする口元薄化粧　　道侠
領収書切っても切れぬ後ろ髪　　道侠
風を切る長き睫毛と自撮り棒　　道侠

道侠さま

案幾つかありがとうございました。
ここは「彼方の執事花に隠るる」に
しましょう。探ってみましたが「花」しか
ないですね。また「花」で秀句になっています。

なお、次の２句は発句に旅のテーマがあるので不可です。
「君の名をパンフに添えてトランクへ」
「マイル貯め日本へ帰る後ろ髪」

１２句連句は、他の連句形式と違って短さがすべてなので、
類似テーマを徹底的に排除しなくては、面白みが出ないのです。

１２句連句は、この意味で特別な連句形式と考えてください。



十二調「廃線」の巻　新仮名

廃線や十一文のスニーカー　　　　　　拾色（雑・生活・衣
　星と共にとありし墓碑銘　　　　　　貴夫（雑・天文・死
うすら寒電脳のキーカタカタと　　　　建穂（秋・時候・器物
　すべてを止める０時０分　　　　　　拾色（雑・生活・時
白っぽいキャンバスの戸を黒く塗る　　道侠（雑・文化・色
　固有名詞が続く軍港へ　　　　　　　貴夫（雑・地理・水辺・戦
ポーリュシカ・ポーレの歌を響かせて　建穂（雑・固有名詞・音楽
　彼方の執事花に隠るゝ　　　　　　　道侠（春・人倫・花
創業は大正という婦人党　　　　　　　拾色（雑・文化・政治
　鸚鵡を飼うと愛人が言い　　　　　　貴夫（雑・動物・恋

彼方の執事壺に隠るる　道侠
彼方の執事骰子に隠るる　道侠
彼方の執事猫に隠るる　道侠
彼方の執事色に隠るる　道侠

（拙次）
君の名をパンフに添えてトランクへ　　道侠
マイル貯め日本へ帰る後ろ髪　道侠

よろしくお願いします。

８句目に「漢方を飲む彼方の執事　道侠」を一直して
頂きます。「彼方の執事」のフレーズ良いですね。

４３を避けるなら「彼方の執事漢方を飲む」です。
４３は脇や揚句では避けるべきですが、他の付けでは
オーケーです。「海を見ているさみしいあなた　貴夫」
と付けたことがありますが、恋の不安感を出すのに
４３が良いのでそうしました。

しかし、ここは４３を避けたい所です。
そこで「彼方の執事花に隠るる」と伝統美の「花」を
入れたいのですが、雑にしたいコンセプトですので□
となっています。道侠さん、この□を案じてください。

さて、後２句になりました。
11句目に「恋」、12句目揚句です。
建穂さんと道侠さんで1句ずつ出して下さい。


　十二調「廃線」の巻　新仮名

廃線や十一文のスニーカー　　　　　　拾色（雑・生活・衣
　星と共にとありし墓碑銘　　　　　　貴夫（雑・天文・死
うすら寒電脳のキーカタカタと　　　　建穂（秋・時候・器物
　すべてを止める０時０分　　　　　　拾色（雑・生活・時
白っぽいキャンバスの戸を黒く塗る　　道侠（雑・文化・色
　固有名詞が続く軍港へ　　　　　　　貴夫（雑・地理・水辺・戦
ポーリュシカ・ポーレの歌を響かせて　建穂（雑・固有名詞・音楽
　彼方の執事□に隠るる　　　　　　　道侠（雑・・人倫
創業は大正という婦人党　　　　　　　拾色（雑・文化・政治
　鸚鵡を飼うと愛人が言い　　　　　　貴夫（雑・動物・恋

八句目、よろしくお願いします。

（拙次）
漢方を飲む彼方の執事　道侠
土産忘れる父千鳥足　　道侠
花影湛えし障子が開く　道侠

「固有名詞が続く軍部へ」→「固有名詞が続く軍港」へ一直しました。
短句がみな体言止めだったので「軍部へ」としましたが、リズムが良く
ないので「続く軍港」としました。

「オロシヤにポーリュシカ・ポーレの音が響き」→
「ポーリュシカ・ポーレの歌を響かせて」へ一直しました。
「扡」の句が一句は欲しいので「響かせて」と他の句に変えました。

では、八句目も出ていない素材を雑でお付けください。

廃線や十一文のスニーカー　　　　　拾色（雑・生活・乗物・衣
　星と共にとありし墓碑銘　　　　　貴夫（雑・天文・死
うすら寒電脳のキーカタカタと　　　建穂（秋・時候・器物
　すべてを止める０時０分　　　　　拾色（雑・生活・時
白っぽいキャンバスの戸を黒く塗る　道侠（雑・文化・色・住
　固有名詞が続く軍港　　　　　　　貴夫（雑・固有名詞・戦
ポーリュシカ・ポーレの歌を響かせて　建穂（雑・固有名詞・歌

　首尾・平成２８年９月２５日〜

７句目、付けます。よろしくお願いします。

　十二調「廃線」の巻　新仮名

廃線や十一文のスニーカー　　　　　拾色
　星と共にとありし墓碑銘　　　　　貴夫
うすら寒電脳のキーカタカタと　　　建穂
　すべてを止める０時０分　　　　　拾色
白っぽいキャンバスの戸を黒く塗る　道侠
　固有名詞が続く軍部へ　　　　　　貴夫

（拙次）
オロシヤにポーリュシカ・ポーレの音が響き（地理・文化）
辻々に古き野仏遠野郷（地理・文化）
トロイヤの入江に群れるガレー船（地理）
　※イメージとして「軍部」が近いか…

時候・天文・地理・生活・行事・動物・植物・人間・文化・固有名詞

六句目まで進みました。
五句目、道侠さんの句を一直して雑にしました。
七句目からは出勝で進めます。雑でお付けください。
なお「拾色」の「拾」を文字化けしない字に改めました。

・・・・・
　十二調「廃線」の巻　新仮名

廃線や十一文のスニーカー　　　　　拾色（雑・生活・乗物・衣

　星と共にとありし墓碑銘　　　　　貴夫（雑・天文・死

うすら寒電脳のキーカタカタと　　　建穂（秋・時候・器物

　すべてを止める０時０分　　　　　拾色（雑・生活・時

白っぽいキャンバスの戸を黒く塗る　道侠（雑・文化・色・住

　固有名詞が続く軍部へ　　　　　　貴夫（雑・固有名詞・戦

　首尾・平成２８年９月２５日〜
・・・・・

この巻き次の実験をしています。
１）第三当季以外はすべて雑で。
２）俳句と連句を近づける為に、俳句歳時記の「時候・天文・地理・
生活・行事・動物・植物」の７つ区分に「人間・文化・固有名詞」
を加えて１０に分けてみようと考えています。

休んでいると付けの感覚は錆びつきます。
どんどん感覚でアップしておいてください。

みなさま、どうぞよろしくお願いします。

発句）廃線や十一文のスニーカー　　秌色
脇）　　星と共にとありし墓碑銘　　貴夫

（拙次）
秋の声キルケゴールの書を取りて　建穂
うすら寒電脳のキーカタカタと　　建穂
書庫の窓拭き終えて酒温めん　　　建穂