祝!「魔犬ライナー0011変身せよ」生誕50周年!!
私がこのアニメ映画を知ったのは、アニメ関連本で1972年夏の「東映まんがまつり」が「へんしん大会」と銘打たれ、「0011」の他、「仮面ライダー対じごく大使」「超人バロム1」「変身忍者嵐」「魔法使いチャッピー」「国松さまのお通りだい」と、その大半が変身もので構成されたのを知った時です。それにしてもスゴイ内容、「東宝チャンピオンまつり」でも同時期は「ゴジラ・エビラ・モスラ南海の大決闘」(リバイバル)「ミラーマン」「天才バカボン」「赤胴鈴之助」(アニメ)「かしの木モック」と、変身物は「ミラーマン」だけです。
そして夏休みの土曜朝に放送されたのを拝見しましたが、その内容は「サイボーグ009」そっくり!長男犬のエースは003、次男犬のジャックは006、そして末っ子犬のジョーカーは007と同じ変身能力、そしてジョーカーの声が007と同じ曽我町子でした。だがその後調べてみると、原作が「笹川ひろし」!? 笹川はタツノコの敏腕演出家、まさか商売仇の演出家に…と思ったら、これは笹川が漫画家時代に発表した「魔犬五郎」が原作だったんです。でもほとんどオリジナルでしょう。
拝見しますと、やはり4匹のサイボーグ犬とデビル星人の怪獣メカとの戦いはかなり印象ありましたし、ラスト近くの爆弾勝利はかなりスリルがありました。
でも話は終わっても、ツトム少年の父・林博士はデビル星人に殺されたままで終わってしまい、戦いに勝利したもののツトムにとってはやり切れない結果、なにしろ話の冒頭で、ツトムのクラスメイトに「林博士が学会で敗れた」とからかわれ、テレビ映像でも林博士が宇宙人の事で一笑される有様(科学者ってのはこうだからな。「ガ・キーン」の花月博士にしろ、「ガンガー」の星博士にしろ…)、これじゃ地球軍に「パパのいう事を信じないからこうなるんだ!!」と叫びたくなります。もしもう少し話が続いたら、ツトムとサイボーグ犬たちのその後も見てみたかったです。
そして上映より前、「チャッピー」でも述べた様に、東映動画が「登石新社長の『希望者退職』発表に対し、スタジオロックアウト」になります。こんな中で「チャッピー」「デビルマン」「マジンガーZ」「バビル2世」、そして劇場次作「パンダの大冒険」が制作される事に。思えばこの時期が一番つらい時期だったんですね。