祝!「アリババと40匹の盗賊」生誕50年!!
この作品、東映長編作では珍しく見ておらず、ずいぶん経ってDVDで見たのが初でした。
見ると、不朽の名作「アリババと40人の盗賊」の影も形もなく、アリババ33世と盗賊末裔のハック少年が善悪逆転する作品、とても海外(特にアラブ)には輸出出来ない様な作品でした。おまけに「ど宝」のキャシーみたいなキーパーソン女キャラがなかったのもね。
声としては、ハック役の大山のぶ代(ドラえもん)、アリババ役の大塚周夫(ブラック魔王)、ランプの魔物役の富田耕生(2代目バカボンパパ)、ドラ役の内海賢二(則巻千兵衛)、署長役の田の中勇(目玉親父)と、結構面白いのもありましたけども。でも大半の声優は鬼籍入りです(50年じゃね)。
やがて上映直後、長きに渡って東映アニメのプロデュース担当だった大川博が逝去、そして宮崎駿を筆頭としたスタッフも東映動画を去る事に、それが「チャッピー」で述べた、東映動画ロックアウトになる事に。
同時上映はこうでした。
*ゴーゴー仮面ライダー(ブロウアップ版)
*宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン
*魔法のマコちゃん
*アンデルセン物語(TV版)おやゆび姫
テレビが怪獣ブームに入り、いよいよ「東映まんがまつり」でも怪獣物が氾濫、でもこの時期は「スペクトルマン」が上でしたが、翌1972年春の「ながぐつ三銃士」同時上映作「仮面ライダー対ショッカー」からライダー物が絶好調となります。
また「スペクトルマン」といえば「公害」ですが、同時期は東宝で「ゴジラ対ヘドラ」、大映で「ガメラ対深海怪獣ジグラ」と公害テーマ特撮が公開される事になります。
一方のアニメ、最後の「マコちゃん」に対し、東映初の「世界名作劇場」作品として、「アンデルセン物語」が公開。キャンティ・ズッコの妖精コンビが案内役で出る作品ですが、キャンティ役が増山江威子、ズッコ役が山田康雄と、不二子・ルパンコンビが担当、当時はなんてことなかったんですが、これから3ヶ月後の1971年10月にウラで「ルパン三世」(第1作)が放送、山田は表裏出演となってしまいます(不二子は別の人だった)。あの名作「ルパン」も、最初はこういう状態だったんですね。
(そういえばもうすぐ「新オバQ」と「バカボン」も50周年だな)