ふにふにの境地さん、やはり一本1万円近いOVAを売るにあたって、海のものとも山のものとも解らない作品をセールスするに際し何かをウリにするとなると、「あの超ヒット作のスタッフが手掛けた」というのがハクになるわけで。85年前後で言うと、当時一番ファンの人気を得ていたアニメーターとなると、必然的に絞られてきますね。今回題に取り上げた湖川友謙・北爪宏幸は言うに及ばず、板野一郎・平野俊弘・芦田豊雄・いのまたむつみ・金田伊功…まあ、枚挙に暇がありません。その反面、この時期に倒産、解散したアニメ制作会社も結構多いんですよね。OVAはそんな苦境のアニメ業界にとって光明になるかと思いきや、結果はそこまで苦境を救う存在になったとは言えず。どっちかというと実験作・異色作・TVにそぐわない&TVで出来なかった作品の発表の場、という感じで落ち着いてしまった感があります。だから今観ると「ああ、好き勝手やってるなぁ。」「趣味丸出しだなぁ」という、創ってる側の表情が透けて見える側面もあって興味深いのですが。
昭和OVA特集はあと1回か2回、出来ればやりたいなと
思っています。