mvunitさん、ご無沙汰しています。
今回の題材、ついに来たかっ!って感じです。この頃のOVA(OAV)って有名どころとそうでないものとの扱いの差が激しいし、どちらにしてもなかなか復刻されないんですよね。日が当たらないものはとことん当たらない。中小のビデオソフトメーカーが泡沫的に出ては消えたのは事実ですけど、大手も参入してるんですよね。にっかつも「ガンドレス」に関わる何年も前に「バビ・ストック」を前後編で出しているし、サンライズもなにか出していたはず。でも見事なまでに埋もれている。
数年前までは元なんとか安売王!みたいなさびれたAVショップに行くと、アニメに限らず古いレンタル落ちのビデオソフトが山をなしていたものですが、そういうのもだんだん見かけなくなってきていますし。でもそういう所で先述の「バビ・ストック」の他、「ワット・ポーの不思議なお話」や(厳密にはOVAじゃないけど)「セントエルモ 光の来訪者」なんかを手に入れて観ることができました。「セントエルモ 光の来訪者」は関西電力の何十周年記念作品かなにかで、往年の松本零士作品にみなぎっていたカリスマ性を思い起こさせてくれ、またそんな作品を3.11の年の夏に観るのはいろいろな意味で趣がありました。
だいたい当時のOVAの作品の傾向は、紹介されているような美少女ものや学園ものの他に、ツッパリ暴走族ものが多かった。当時のOVAって、何かにつけバイクが重要なアイテムだった気がします。実録ものだという「ケンタウロスの伝説」みたいな作品もあったし。そこに18禁ものがかぶさり、あとは「おじさん改造講座」みたいな非アニメファン狙いのものもあるという具合でした。「カリフォルニア・クライシス」のテーマ曲は、歌っている藤原美穂さんが在籍していた、「CHOCOLATE LIPS」というバンドのアルバムの再発CDで聴くことができます。
中でもびっくりしたのは、もう90年代に入ってからですけど、方言演歌のヒット曲である「麦畑」を題材にした「お米と松っつぁん 愛の歌」というアダルトアニメです。松っつぁんの声を欽ちゃんファミリーの斎藤清六さんがやっていました。実は以前働いていたレンタルビデオ店のキッズビデオコーナーにシレッとこの作品が混じっていたのですが、ついに僕のいる間に問題になることはありませんでした。問題になる前にAVコーナーに移せよって話ですが、いかに需要がなかったかということでもあります。