尊師・谷口雅春先生著『善き人生の創造』第十六章「あなたは本来罪がない」 (16) |
- 日時:2016年01月02日 (土) 08時25分
名前:平賀玄米
<教えに反対する人と調和するには>
こういう場合に如何にせぼ相手と和解することが出来るかと云う問題は、屹度、真理を人に宣べ 伝える菩薩行をしておられる人たちの中には時々起って来る問題だと思うのであります。 そう云う場合に、相手を「真理に違(たが)っている人だ」と思いつめるようにすると、思う通 りにあらわれる世界ですから相手と調和しないどころか、相手を真理に違わぬ人にすることは出 来ません。
そこでそう云う場合には「神はこの世界を完全に造り給い、すべての人に真理を知る叡智を与え 給うのであるから、自分の触れる限りの人は悉く真理を知っていて、真理に敵対する人などは 一人もないのだ。」と神想観中に思念すると好いのであります。
すると、その思念通り、「自分に触れる限りの人」が真理を知る人になり、どうしても真理に抗う 人がいれば、その人とは波長が合わないから自然その人と遠ざかってしまうようになるのであり ます。こう云う意味のことを私から返事して置いたのでありましたが、するとやがて福島さんから 手紙が来ました。
「私は現在、生徒に歴史を教えているのですが、歴史位なら教えられぬことはない、明日教える ことを前晩に参考書を読んで、一所懸命覚えておいて、次の日に生徒に教える、詳しい参考書を 読んで行けば、それで間に合うのですが、今度わたしは、歴史のほかに、習字の先生をやれと言 われました。これには弱りました。私は実に悪筆です。日本文字でも縦の棒を引くとき英語を書く ように斜めになる筆癖があるのです。そう云うようにきわめて悪筆です。
とても習字を教える資格はない。ほかの辛い仕事ならどんな仕事でも「有難うございます」と 感謝してさせて頂きますが、習字を教えることばかりには全く閉口しています。何とか逃げ出す 道がないかと願っているのです」とその手紙には書いてありました。境遇の自壊作用が始まった のであります。自己に波長の合わない境遇が自然と脱落して行くのであります。
つづく
<平成28年1月2日 謹写> ありがとうございます 合掌。
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