尊師谷口雅春先生著『第二青年の書』 第十章~第十二章 (8713) |
- 日時:2018年01月12日 (金) 17時10分
名前:平賀玄米
貞操の観念を排除し〝家〟を破壊するために
結婚を男女互いの性的牽引の自由行為と認めることは、〝家〟の分断であると同時に〝性の頽廃による日本弱体化政策〟とも通ずるものであって、所謂三S政策によって三方から推進せられたのです。
即ち、第一のSはSexの解放である。言論の自由、表現の自由と称して、猥褻記事をハンランせしめる為に一切の猥褻記事を解禁した。それによって〝性〟の正しい抑制法を知らない少年少女が〝性〟を濫用することになり、更に姦通罪を撤廃して、恋愛の自由と称して容易に姦通や離婚が出来る事になり、戦後の離婚件数は日本の歴史あって以来の最大数字を数えることになったのであります。
第二のSはScreen「映画」であって、痴情映画をハンランさせて性的誘惑と性的興奮の媒介として、今まで性の濫用の唯一の自然の支えであったところの羞恥の感情を一掃して、恥ずかしくもなく性戯というものを観客の前に全面的に押し出したのです。だから、この種の映画を見ての帰りに少女を強姦した少年等が出て来たことが頻々として新聞記事を賑わせるようなことになりました。
第三のSはSportsですが、スポーツには無論健全なものもありますが、ストリップやアクロバットやロカビリーなどは、芸術というよりも性興奮を誘導するための一種のスポーツと見るべきものである。その他のスポーツでは競輪、パチンコなどを流行させて、それに良人が熱中したために家庭を破壊した実例など無数にあるのである。
こうして〝性〟の〝生ま〟のままの過度放出は、文化の根源である〝リビドーの昇華〟を不可能にして、文化の頽廃と人心の柔弱化と、性を原因とする幾多の犯罪を引き起こすに至るのである。既にそのことは実際に起こりつつある事実であります。 *リビドーの昇華については拙著『人間性の解剖』及びフロイド選集『文化論』参照。
つづく
<平成30年1月12日 謹写> ありがとうございます 合掌。
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