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(22) マンネリ?≪カァユ×ヤス≫ 投稿者:管理人

俺はヤス。

俺は今、カァユと付き合ってる。
カァユとは、もう付き合って半年になる。

でも最近…。

前に付き合ってたユゥの事が頭をよぎる…。


「なぁ、ヤスっ♪今日ヤスんち行ってもええ?」
「ん…あぁ…ええよ…」
「なんや、元気ないんとちゃう?」
「ん?そんな事ないで!」
「そうか…?」

俺はあからさまに浮かない顔をしていたのを隠すため、
パッとカァユから顔をそむけると、
トイレへと向かった。

「なぁ、ユゥちゃん。カァユ、ヤスと何か
あったんかな?」
「何で俺に聞くねん!そんなに気になるんやったら
 キヨが自分で聞けや」
「そうやねんけど…何か聞きにくいねん…」


―その日の夜。

俺はいつものように早めに風呂に入り、
ソファに座ってテレビを見ていた。

「はぁ〜。さっぱりしたぁ。
 やっぱ風呂はええなぁ。」
カァユがお風呂からあがってきた…。
俺はこの瞬間が一番嫌なのかもしれない。

なるべくカァユをそうさせないよう、
一生懸命振舞っている自分が嫌や…。

「ヤースっ♪何見てるん?」
「んー。どっ●の料理ショーやで?」
「ふ〜ん。あっ、これ美味そうやなぁ〜!!」
「そやなぁ。」

こんな他愛もない会話をしながら、
2人でいる時間は嫌じゃない。

でも…。

「なぁ、ヤス…」
「んっ…いやっ…」

またや…。

カァユは俺が横に居ると必ず不意打ちのキスをして
そこから自分のペースに持っていってしまう。

「いややって…!」
「何で嫌やねんなぁ。いつもしてるやん?」
「嫌なもんは嫌やねん!」
「もぉ〜冷たいなぁ…。
 そんな事言っても、体は正直みたいやけど?」
「あっ…」

カァユに体を触られると、上手いからなのか何なのか、
俺の下半身は俺の意思とは無関係に反応してしまう。

もう…嫌や…。


「ほら…こんなに張って…。苦しいんちゃう?」
「んっ…ちがっ…」
「まだ否定するかぁ?
 …まぁ、ええわ」

カァユはひょいとヤスを抱えると寝室へと向かう。

「カァユ…今日はほんまに……ん…」
「往生際が悪いで?ヤスくん。
 おとなしく、俺に身をまかしとけばええねん」
「あ…カ…ァユ…」


結局、俺はまたカァユに勝つ事ができない。
今日だけやない。
ここんとこ毎日こうや…。

デートなんちゅうもんは滅多にせぇへんようなったし、
会うのは絶対俺んちかカァユの家。
しまいには会うたび会うたびHや…。

ユゥやったらこんな事…!!


「ヤス…?」
「へっ?!」
「何か考え込んでるみたいやけど…どないしてん?」
「あ…何でもあらへんよ…。ごめんな」
「あぁ…」

ヤバイ。
カァユと会ってるのに、ユゥの事、
ユゥと付き合ってた頃の事ばかり考えてる。
もう…寝よう…。


―次の日

「ヤス!おはょー」
「おーキヨ。おはよぉ…」
「今日も眠そうやな(笑)」
「はは…昨日ちょっと考え事しとってな…。
 あんま眠れなかってん…」
「そうなんや…。
 なぁ、ヤス。あんま1人で抱え込まんと、
 俺でよかったら話してみ?」
「…。
 ありがと。でも、今はええよ。
 話したなったら、ちゃんと話すし。
 ごめんな?」
「謝んなや(苦笑)」
「あぁ…(苦笑)」


「おっ、ヤス〜おはよ〜マイスウィートvV」
「…おはよぉ」
「なっ、何やねん、その冷たい視線はっ!!」
「お前がそんな声出すのは何かある証拠やん」
「バレてましたか…。今日うち来ぃへん?
 めっさ美味い料理作ったるで!」
「あぁ…わかった。終わったら行くよ」

またや…。

どうせ、『美味い料理の後はデザートやな♪』
とか下らん事言ってまたああなるんやろ…。

考えるだけで憂鬱や…。

―その日の夜

「ほいっ。どや?美味そうやろ?!」
「ホンマやなぁ!カァユ、こんなん作れるんや(笑)」
「失礼やなぁ!(笑)」
「悪い悪い(笑)
 っつか、何でこんな気合い入ったの作ったん?」
「それは…。
 お前が最近何や元気ないから…。
 励まそー思うて…」


へ?

今、何て?

俺を励まそう?

誰のせいやと思ってんの?

あぁ、アカン。もうガマンできへん…。


「あのなぁ…誰のせいでこうなってる思ってんの?」
「え…?ヤス…?どないしてん…」
「わからへんか?お前や」
「え…。俺?」
「そうや。
 会うたび会うたびしようしようって…。
 盛りのついたサルかっちゅーの。
 デートだって前みたいにしてくれへんようなったし…。
 会うって言ったら大体どっちかの家やん。
 ユゥちゃんやったらこんなっ…!!」
「え…」


あ…。

ヤバ…。

俺、今…ユゥって…?


「ヤ…」
「悪い。言い過ぎた。
 …帰るわ」
「おい、ヤス!!」

―バタンッ


あぁーもうっ。
何言うとんねん、俺は。
ユゥちゃんの名前まで出してもうて…。
考えてみたら、俺…。
ユゥちゃんに告られて、OKしたくせに
カァユの事好きやったって気づいて
別れたんやったっけ…。

それやのに、今更“ユゥちゃんなら”って…。
そりゃないよな…。
帰って頭ひやそぉ…。


―ポンッ

トボトボと歩いているヤスの背中を誰かが叩いた。

「よっ。どないしてん?」
「ユ…ユゥちゃん?!」
「あ、わゎっ。ちょお、何で泣くねん?!
 とりあえず、あそこ座ろう?な?」

ユゥはただただ泣き続ける俺の頭を
ポンポンと撫でながら優しく微笑む。

「ヤス…?カァユと…何かあったん?」
「……っ」
「あ、ゴメン…。言いたくないんやったらええねんけど…」
「ユゥちゃ…」

俺はユゥの事が好きなのか…?

それともユゥの優しさに甘えているだけなのか…。

気づくとユゥに抱きついていた。

「わっ…ヤス?!」
「うっ…ひっく…ユゥ…ちゃあん…」
「…ヤス。襲うぞ?(苦笑)」
「うぅっ…ユゥちゃんの意地悪っ…」
「ははっ。
 ほら。気ぃ済むまで胸貸してやるから。
 話してみ?」
「ん…。ケンカ…してん。
 ケンカなんか、何回もしてるけど…。
 あんまりカァユがやろうやろうっているも言うから
 俺、ユゥちゃんと付き合ってた時の事考えててん…。
 ユゥちゃんやったら…って毎日のように考えてたら、
 今日カァユに言っちゃって…」

「え?!」

「ユゥちゃんやったらーって。
 それ以上はさすがに何も言えへんかったけど…」
「…そっか。
 でも、それがカァユやなかったとしても、
 比べる相手が俺やなかったとしても、
 多分昔の奴と比べられんのはキツイと思うで?」
「へ…?」
「あいつ、プライド高いしな(笑)
 自分の知らないとこで、コイツはどんな恋愛
 してきたんやろーって。考えてもしゃーないような事
 考えて、へこんで…。
 それに…あいつヤスの事めっさ好きやと思うで?」
「でも、デートとかもしてくれへんし、
 会うとすぐやろう言うねんで?
 そんなん、信じられへんわ…」
「…でもヤスやって、カァユの事好きなんやろ?」
「…なんでやろ。
 ユゥちゃんには何でも見透かされてまうねんな(苦笑)」
「元彼ですから(笑)
 落ち着くまで付き合うから。カァユんとこ戻ってやり?
 きっと落ち込んで心配して、そこらじゅう
 探し回ってんで?(笑)」
「うん…。ありがとぉ・・・。
 やっぱユゥちゃん好きやゎ…」
「なっ…何を言うとんねん!!」
「へへ…。ほな、もう行くわ。ごめんな?」
「ええよ。グチやったらいつでも聞いたるで♪」
「ん。ありがと」

さて。カァユんとこ戻ってみるか…。


―ピルリルリ〜

は…気の抜ける着メロや…。

「はいー?」
『ヤス?!お前今どこにおるん?!』
「あ…今もうカァユんちのすぐ傍やけど…」
『ほんまか…?よかった…。
 早く帰って来てやぁ。心配やから』
「ん。わかったぁ」

―ガチャッ

「ただいまぁ…」
「ヤスっ?!
 よかったぁ…。」
「ゴメンな…心配かけてもうて…。
 あと…さっきは言いすぎた。ゴメン…」
「…俺の方こそ、ゴメンな?
 ヤスの事、全然考えてなくて…。
 明日はデートしような?」
「うん…。ありがとぉ…」


fin.


…後書きという名の言い訳…
あぁ…。相変わらず最後の方グダグダ…。

こんなくだらない駄文、最後まで読んでくださって有難う御座います。


2004年09月26日 (日) 16時44分




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