「かぁゆ!かぁゆって!どないしてん!ちょぉ待ってって!!」
かぁゆの部屋中にやすの声が響く。
「なぁ!どないして…」
やすに腕をつかまれ仕方なく振り向いたかぁゆの顔は
明らかに不機嫌そのものだった。
「ちょ…どないしてん?怒ってんの?」
『何がどないしてんや。自分のした事もわからへんの?』
「ぇ…?俺…何かした…?」
『はぁ…?
お前、昨日どこにおってん?』
「ぇ…ゆぅちゃんち…やヶド…?」
『なんで電話出ぇへんかったん?電話出れないような事
しとったんか?』
「違うって!!何もしてへんよ!!でも…俺寝ちゃってて…。
電話気づかんくて…。」
『…どうだか。俺もう行くわ。』
「ぇ…かぁゆっ!!待っ…」
かぁゆは足早にやすの前から去っていった。
(もう…ホンマに寝てただけやのに。
やきもちやきもここまで来たらめんどくさいだけや!
あ、そうや…ゆぅちゃんに電話しょ…。)
−ppp
{もしもーし?}
「あ、ゆぅちゃん?俺、俺。やすやヶド〜。
今からちょっと行ってもぇぇかな?」
{ん。ぇぇよ?何かあったん?}
「ん〜ちょっとね(苦笑)後でゆっくり聞いてもらってぇぇ?」
{全然かまへんよ!ほんなら待ってるわぁ〜☆}
−ピンポーン
{おぅ。いらっしゃい☆}
「あ、これ。差し入れ…。」
そういうとやすは通り道のスーパーで買ってきたお酒とつまみを
ゆぅに差し出した。
{おぉ、そんなん、いいのに。ありがとぉな☆}
{そのへんテキトーに座っといてー。はい、これ。冷えてるから。
こっちから飲もう〜☆}
そう言ってゆぅは自分の家の冷蔵庫で冷やしておいたジュースを
やすに差し出した。
{やす、このジュース好きやったやんな?}
「あ、うん☆ありがとぉ〜!!」
(ゆぅちゃんは…優しいな。)
{…で?何があってん?}
「あぁ…。昨日もゆぅちゃんと遊んだやん?で、俺
いつの間にか寝ちゃってたやん?
その、寝てた時にかぁゆから電話あってん。でも
寝てたから当然気づかんくて…。
で、かぁゆは俺とゆぅちゃんが何かあったんやないかって疑って…。
さっき、俺かぁゆんちでちゃんと説明しようと思ったのに
かぁゆ怒って出てっちゃって…。
何でそんな事思うんやろぉ…。」
{やすの事、好きやからやん?(笑)}
「えっ…?!恥ずかしいわぁ、やめてやぁ!!」
{あははっ。それだけ愛されてるって事やんか☆}
しばらくしてゆぅの携帯が鳴った。
{もしもし?
…え?かぁゆが…!?
あ、やすは今、一緒におるよ…。うん。わかった…!}
「ちょ…ゆぅちゃん?かぁゆが…?かぁゆがどないしてん?!」
{あ…交通事故…やって…。もう…昏睡状態で…
危ないらしい…。}
「そんな…っ」
{とにかく、○○病院やから、急ごう!}
2人はやすの車で病院へと急いだ。
「かぁゆ!!」
病院についた時にはすでにかぁゆの息はなかった…。
「かぁゆ…か…ぁゆぅ…。
嫌や…まだ…ケンカしたままやんか…。
俺…今日…かぁゆに謝ろうって…思ってたのに…。
嫌や…嫌やぁあ…っ!!
何で…何で事故なんか…何でかぁゆやねん…。
どうして…っ。」
まだほんのり暖かいかぁゆの横たわるベットの横で
泣き崩れるやすを他のメンバーはただ見ていることしか
できなかった…。
−その1年後。
やすは1つの曲を作り、メンバーにMDと歌詞カードを送った。
“君との想い出だけは 一つも雨に流れない
短すぎた季節の中で まだ君が笑ってる
二人で輝きながら 確かな愛育てたよね
最後の言葉になるけれど 捧げたいこの唄を...。”
タイトルは“Rainy〜愛の調べ〜”となっていた。
やすの…かぁゆへ捧げる最初で最後の唄となった…。
*** fin ***
@あとがき@
初死ネタ…。まぢきびちぃー。
ゆぅさんのキャラがわからない…。
あぁ。一気に3つもUPしたから肩が痛い…。