投稿日:2006年02月22日 (水) 23時58分
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福島県の皆さんに緊急警告。 福島県での産科医療崩壊壊滅の危機。平成18年2月22日。 一郎 内科医師
福島県の皆さん、県立大野病院(作山洋三院長)で帝王切開手術中に同県楢葉町の女性(当時29歳)が死亡した事故で、県警富岡署は平成18年2月18日、執刀した医師、加藤克彦先生38歳が業務上過失致死と医師法違反の容疑で逮捕されたのを御存知だと思います。容疑は女性の帝王切開手術を担当。胎児を取り出した後、癒着胎盤で、大量出血の恐れがあることを認識しながら、はさみで無理に剥離し、女性を死亡させた疑い。また、医師法が規定する24時間以内の警察への届け出をしなかった疑いだそうです。 この記事を一般人が読めば何だ医療過誤かとしか思っていないかもしれません。周産期死亡はゼロにはできません。術前に胎盤癒着を100%診断はできません。加藤先生が未熟だから患者が死亡したのではありません。日本の病院で一人医長で産婦人科をやっている所はたくさんあります。それでも頑張っているのに結果責任を問うのはおかしい。患者の異常があったのだから不可抗力です。医者は最善を尽くすものですが、医療に完璧ということはありません。たった一人では完璧な医療はしたくてもできない場合だってあるのです。 医学生は敏感です。患者の病気が原因で患者が死亡した場合でも医者が逮捕されるのであれば、誰も産科になりません。馬鹿らしくてやってられない。警察によって牢屋にぶち込まれるのであれば誰も産科になりません。 医者仲間ではこの話題で相当議論がなされており、話題沸騰しています。明日は我が身です。誰も通常の医療行為の失敗で逮捕されたくはありません。加藤先生は無罪とする医師95%以上です。福島県警富岡署の渡部四郎署長による不当逮捕に対して激怒している医師がほとんどです。過労死してもおかしくない程、長時間奴隷の様にこき使い、そして加藤先生をかばわない病院長、県関係者に怒りの矛先が向いています。医学に素人の警察が、勝ってに一人で帝王切開するなと決めるのは間違い。産科医も足りないのに。 今回加藤先生が禁固刑に処せられたり、自殺したりすれば、本当に今後産科をする医者は激減します。当然福島では法律改正がない限り永久にゼロあるいはそれに近い数字でしょう。今回の不当逮捕で産婦人科になるのを辞める人もいるでしょう。今後産科医が増える見込みは全然ありません。さらに辞める産科医が多いし、高齢化した産科医は廃業します。今回警察は一人産科では手術するなと勝手に忠告しましたから、産科可能施設に産科医を集中させることが予想され、当然産科医ゼロ地域が多発します。福島県での産科壊滅の危機に晒されています。過疎地では産婆さんに取り上げて貰うしかなくなる時代は直ぐに来ます。中核都市でも産科医がいなくなる時代は時間の問題です。福島市、磐木市だってその後はわかりません。医師減少は産科医だけに留まりません。小児科、麻酔科も増えないでしょう。産科医がいない福島には内科医など働く意欲がなくなり、他の科の医師の減少も十分予想されます。宮城、山形、栃木、群馬にお産難民として避難しようにもどこの県も産科医の数はぎりぎりですから、どうしようもありません。金持ちはアメリカに行き出産も可能でしょう。台湾当たりでも出産できるかもしれません。お金がない人は自宅分娩になってしまうかも知れません、残念ながら。事実訴訟の多いアメリカの州では産科医がいなくなり、別の州で出産したり、外国で出産しなければならなくなった所もあります。検察が今回不起訴にすれば、産科医減少の程度は軽くなりますが、法律改正しない限り産科医の減少は止められません。 その減少に歯止めを掛けたいというのであれば、法律制定が有効です。患者が通常の医療行為で死亡した場合、医師側が訴訟で負けないようにすること。逮捕されて牢屋にぶち込まれるような刑事罰を与えないこと。それだけで十分立ち直ります。正義感が強い医師は多いですから。医療行為で刑事罰を加えるのは日本だけです。異常です。
以下は医師の掲示板で投稿された産婦人科の先生の意見です。引用させて戴きました。製作あるいは書かれた先生方に敬意を表し引用させて戴きました。(悪しからず。) --------------------------------------------------------------------------------- 妊娠・分娩後の子宮摘出は非常に困難です。ある意味、子宮頚部癌の手術より困難かも知れません。妊娠末期の子宮には分時650-500mlの血流量があること、子宮頚部と 傍**組織の判別が困難で尿管・膀胱損傷を避ける事の難しさがわかりますか(尿管ステントを入れておく)?それを短時間でやるのです(前置胎盤の癒着胎盤ではポローでは止血 できない)。またそのときは、術野は血の海になっています。簡単に的確な判断ができれば救命できると言うべきではありません。 症例の詳細がわかりませんが、まず第1に癒着胎盤の確定診断は病理診断で行われるものであり、MRI、超音波などにより予見できたとする方法も散見できますが、確定できる ものでないことを理解させる必要があります。 基本的に子宮温存は原則です。帝王切開前に、子宮摘出の話ができあがっているのなら、古典的帝王切開後、そのまま摘出でよいと思います。しかし、そこまで話ができあがって いない場合、通常の帝王切開を行い、胎盤の剥離を確かめる必要はあります(この瞬間が魔の時間といえる)。したがって彼が剥離にいったのが、まったく軽率だとは言えません 。本当にどうしょうもないことは、時としてあるのです。
ある産科医の意見です。 http://tyama7.blog.ocn.ne.jp/obgyn/2006/02/post_1b76.html
医師仲間の緊急避難勧告のページ http://www.geocities.jp/fiveyers/anzen/
産科医絶滅史 http://yu-net.info/swfup/viewswf.php/2280.swf
以上事態は深刻だということを認識されたことと思います。医師達からの意見はマスコミへ伝わっている気配はありません。更に医師達の意見は皆さんに伝わっていないも同然です。今まで皆さんどうされましたか。警察、県知事、警視庁などへの抗議、電話、FAX、メールした人は大勢いることは知っています。その効果はありましたか。今の所全然上がっていませんね。抗議、電話、FAX、メールなど警察は簡単に握り潰せます。逮捕した福島警察だって一度逮捕した以上面子があり、簡単に逮捕は間違いでしたなどというと思いますか。ですから逮捕撤回はあり得ません。ではどうするか。残された道は加藤先生を不起訴にすることです。事情徴収した資料に基づき刑事裁判に持ち込まれることが予想されます。福島県警察への抗議はどんどん続けて下さい。直接大勢で直訴した方が良い。それからできることは東京の警視庁に集団で直訴することです。一人では無駄。できるだけ大勢で福島県警察に圧力をかけて不起訴にしてくれと連日、それこそデモ体として行うことです。又は法務大臣に加藤先生逮捕は人権侵害で不当逮捕だ。即刻釈放してくれと、大勢で直訴することです。暴力行為はだめですよ。逮捕されますから。そして直訴する時はマスコミに電話して取材させるのです。テレビ局、新聞、週刊誌あらゆる所ですよ。連日取り上げれば福島県警も考え直すかも。少なくとも福島の検察庁には影響があるでしょう。また福島県警や福島検察庁に100人よりは1000人、或いは1万人一度に加藤先生釈放嘆願に行くのです。もちろんマスコミに取材依頼して。 最悪裁判になってしまったらどうするか。当然福島県の皆さんは加藤先生無罪の運動をしなければなりません。裁判官は医療行為に関して素人です。失礼ながら医師以外の皆さんと知識経験は同等と考えて下さい。帝王切開での癒着胎盤の処置がどれ程大変か知るはずがありません。何もしなければ遺族の涙に押し流されて、加藤先生有罪となる確率が高くなります。新聞、テレビ、ホームページなどで無罪の運動をしまくるしかありません。裁判官に加藤先生を有罪にしてしまったら大変な事態になるという情報を入れ続けるしかありません。
それから警視庁、法務大臣に渡す書類には次の様に書くのです。(但し陳情は御自分の意思で行うのですよ。一郎が扇動した訳ではありません。)
周産期死亡はゼロにはできません。術前に胎盤癒着を100%診断はできないから大量出血は予想できなかった。また癒着胎盤は稀な病気です。加藤先生が未熟だから患者が死亡したのではありません。日本の病院で一人医長で産婦人科をやっている所はたくさんあります。それでも頑張っているのに結果責任を問うのはおかしい。患者の異常があったのだから不可抗力です。医者は最善を尽くすものですが、医療に完璧ということはありません。結果的に患者は死亡したが、子供は助かった。可能な限り加藤先生は最善を尽くした。加藤先生が起訴されたら、福島県で産科は崩壊し壊滅状態になる。事態は緊急を要し、私達福島県人は御産ができなくなる。大変なことになるから、何とかして下さいと。 加藤先生は自分の意思でたった一人で産科医療をしていたのではない。県は3人の産科医を確保してくれなかった。患者は異状死ではないから病死だった。だから福島県警察に届出義務はなかった。仮に異状死であっても届出義務は県立大野病院院長・作山洋三氏にあるので、この件で加藤先生を逮捕するのは間違い。もし逮捕するなら佐山氏であると。
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