投稿日:2005年10月30日 (日) 10時17分
|
近隣の中小病院産婦人科、産婦人科開業医達が、突然、一斉に分娩取り扱いを中止しました。当科の来年1月以降の分娩予約件数がいきなり従来の2倍以上に増えました。最終的には年間分娩件数が従来の3倍近くになることが予想されます。現在の当科のマンパワーでは絶対に不可能な数字なので、常勤医師を増員しなければならないと考えてますが、全国的に産科医が不足しており常勤医師増員は非常に難しいのが現状です。
県内の他の医療圏でもほぼ同様の事態となっており、中核病院の産婦人科廃止が相次いでおり、どの地区でも大問題となってます。ある医療圏では、今まで多くの分娩を取り扱っていた2つの公的病院の常勤産婦人科医全員の退職が決定的となり、開業医の全員が分娩取り扱いをすでに停止しており、来年以降に地域内で分娩する施設が一つもなくなるという緊急事態に陥ってます。医療関係者の間ではすでに知れ渡っていた事実でしたが、昨日初めて地元一般紙で大きく報道されて、大きな話題となってます。医師供給源の大学病院でも産婦人科医が枯渇しているために医師を派遣できず、全く打つ手がありません。
来年の今頃は一体全体どういうことになっているのか?全く見当もつきません。県内でどうしても分娩場所がみつからなければ、県内の大勢の妊婦達が、分娩場所を求めて、大挙して東京などの大都市圏に押し寄せてゆく事態となっているかもしれません。 |
|