アニメ投稿小説掲示板
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登場人物ディセンダ―アリス(女性)職業:魔術士/治癒術士物語の主人公。ある日光に包まれ、空から船に落下してきた。その影響なのか記憶喪失で自分の本来の目的と何者なのかを見極めるため、ギルド:導く光に所属し、クエストをこなしていく。※今回のテイルズシリーズの登場人物として個人的に好きなシリーズのみを抜粋して小説を進めていきます。予定としてはテイルズオブシンフォニアテイルズオブシンフォニア【ラタトスクの騎士】テイルズオブジアビステイルズオブヴェスペリアなど四人目のカノンノ・イアハート
「ふう!良い天気だ!」甲板に出て朝日を浴びながら背筋を伸ばす少年が一人海から見える景色を眺めていた。ふと、空が気になり、一点を集中して見詰めていると…。太陽の光と同等の眩い光が瞬時そこに出現し、おちらに落ちてくる。その光は、徐々に落ち着き、光の消滅共に一人の女性が舞い降りてきた―というか落ちてきた?「うわっ!―大変だ!」黄色い短髪の男は突然の事に驚いたが、彼は女性恐怖症なるモノを抱えていた。甲板から大声で叫ぶように仲間たちに知らせた。「おいおい!なんだつーの、朝っぱらからでけえ声出しやがって…眠れねーてーの!―って、ガイか。どうした、その女?」ガイの大声にいち早く駆け付けたのは赤い長髪にだらんと身構えた青年―ルークだった。「とりあえず、ティアを呼んでくる!―下手に動かすなよ?」「…動かしたくても触れられないってのっ!」ははっとルークは笑って見せ、ガイに彼女の様子を見させながらも急いで船内に戻り、ティアに知らせることにした。その数分後、慌てた様にティアはその目元まで隠れそうな美しい長髪の髪を揺らしながら甲板から出てきた。背後にはルークも付いて来ている。「ガイ、状況は?」「見た所気を失っているようだ。―空から急に眩しい光に包まれて目を瞑ったら、目の前に急に彼女が現れたんだっ」ガイの説明にティアは目を細める。普通、人間が空から降ってくるなんてあり得ない。だとしても、こんなピンポイントにこの船の甲板に落ちてくるのは何とも説明が付きにくい。だが、ガイの言葉を聞く以上彼の言葉に嘘はないとすぐに分かった。とりあえず船内の医務室に運ぶ事にし、そこで治癒をすることにした。医務室に移動させてから数時間後、彼女は目を覚ましたようだった。「……うっ……」医務室にいた看護部の者が目を覚まし事を確認し、医務部長であるティアに内線を入れた。『ティアさん、例の彼女目を覚ましました―ただ、記憶を失っているみたいなんです。』「わかりました。様子を確認に今から行きます。」とティアは返答し、船内の医務室に向かった。医務室に入ると、看護部からその他情報を収取していた。「…あなた、名前は?」「……な、なまえ…な、ま…え?」片言に話す彼女の態度にティアは頭を抱えた。「…名前もどこから来たかも思い出せない。少しまずいわね。このまま放って置く訳にもいかないし、とりあえずここでしばらく様子をみましょう!―名前はここではアリスと呼んでおきましょう!名称がないと困るもの。では、私は行くわっ。後、頼んだわよ!」ティアはそう言うと、医務室を後にした。そして、少し考えながらも(まさか…ね)と心ながらに思った。御伽話で出てくる状況とよく似ている。しかし、確証はない。だが、もしこれが本当なら世界にまた危機が訪れているという事になる。恐らく―世界樹の異変。マナの減少。これが起こると各地の異常現象と大地の変動が起こる、というあくまでティアの仮定の予測だ。少々、不安を抱えながらも、この船員に居るものは戦闘には慣れている。ギルドに携わっていることもあるからこの先の変動はこれから明らかになっていくものだろう。
マナの減少。それは即ち世界の“理”の変化を告げる。あらゆる事柄はマナを経て動き出しており、この世界を維持させているのがマナ―大樹そのもの。世界の危機に陥った時、記憶を無くした状態で現れ、世界を平穏へと導くのがそれが≪ディセンダ―の伝説≫と言われている。(…世界の危機かどうかとは別としてこの出現の仕方、偶然とは思えない…)ティアの嫌な考察は続く。そして彼女の洞察力や考察力は群を抜く。悪い予感が当たらなければいいが…。「ティア!―どうだったんだ、アイツの具合は?」息を切らしながら、ルークは訪ねてきた。「珍しいわね、ルークが他人に興味を持つなんて」「いや、そんなんじゃねーし!―てか、どーなんだよ!」「気を失ってただけみたいだし…心配はなさそうよ。ただ、此処に居座るならギルドに所属してもらわないと―唯でさえ人手不足なんだから。戦闘に長けてればいいけど」そうティアは言うと、「今はそれ処じゃねーだろ?―アイツは今は傷病人なんだ、治ってからでも遅くない。焦りすぎだ、ティアは!その―アリスってのも俺たちの今後の大きな力になってくれるような気がする。そんな気がするんだ!」「…そうね」珍しくルークがらしくないことを言ったからか少し苦笑しながらティアは去って行った。(……ん?なんだアイツ、人を小馬鹿にしてる気がするんだが……俺だってたまには他人を気遣うってーの!)「…なんか、ムカつく!」「ルークさん、どうしたんですか?」医務室の前を歩いていたら、声をかけられた。「ん?まあ、そのアリスってやつの様子を見に来たんだよ。通してくれるか?」「はい。先程、目が覚めたばかりなので長時間は無理ですが、少しの時間なら大丈夫だと思います!」「そうか。ありがとな!んじゃ、案内してくれ!」医務室の中に通され、アリスの元に案内される。「ちょっと邪魔するぞ!」ルークの声に反応したのか、アリスと名付けられたその少女はベッドから体を起き上がらせていた。「…お話伺いました―あの助けてくれてありがとうございました。」「そんな固くなるなよ―もう起きて平気なのか?」近くの座椅子に腰を掛けるとルークは話を続けた。「ところでここでは“ギルド”に加入して働いて貰うことになってんだ。まあ、焦ることはねえ。お前の体が良くなればの話だ。それにお前が記憶を失っている以上、放って置く訳にもいかないからこちらで保護することになった―構わないか?」コクっとアリスは頷いて見せる。「体が落ち着いたらみんなに顔を出してやってくれ―自己紹介も兼てな。俺はルークだ。お前を見つけたのはガイって奴だ。まあ、俺の使用人だな」「使用人…?」「ああ。まあ、俺の世話係みたいなもんだよ」少し微笑むと、ルークは「世話焼きだからしかたないんだよ!」と少し照れたように言った。15分ほどだろうか。それ程の時間話をしてルークは医務室を去った。記憶を失っている以外特に何の心配もいらないことにルークはホッとしたようだった。この調子だとギルドの復興も早いだろうと内心安心していたところだった。そこに―。ビービ――!警告音のようなモノが鳴り響く。『全室内に告ぐ―進路先15M圏内に不審な船を発見!』軍艦らしき見た目の船に危険性を感じたのだろう。しかし、このあたりを船が旋回しているのは珍しくはない。様子を探りつつ、船の航海を続けることにした。『アッシュ、どうする?この先に船が旋回している』『知ったことか!捻り潰すのみだ!―準備しろ、シンク!お前らもだ!リグレット、ラルゴ、アリエッタ!』その言葉に各自武器の準備に取り掛かる。『私は、魔物にあの船の様子を見てくるように言い付けて来る!』ピンク髪の小さい少女が魔物を慕い、そう言う。『頼んだぞ、アリエッタ!お前は詮索だけでいい。ヴァンからもお前に無理強いはさせるなと言われているからな―もしかしたらあれにティアがいるかもしれないからな!』
「何だ、アレは?」甲板からこの先にあるとさえている船の進行方向を望遠鏡で確認していると、南の方面から5匹程の鳥と思しき魔物が飛んで来ていた。「おい!魔物だ!」ガイの大声に何名か甲板に集められた。「何だって急に…」ルークは武器を構えようとするが。「待って!―アレ、伝書を持ってる!」ティアがもう一度甲板にある望遠鏡を覗き、よく見ると鳥の一部に伝書がある事に気付いた。(…もしかして六神将?いや、有り得ない。私は行先も告げずこの船に乗り出した―今更帰る気はないわ…リグレット教官、あなたもいるのですか…)ティアは少し俯く。闘う事だけは避けたいと心では思っているのだろうか。だが、兵士としてはいかなる敵でも感情を剥き出しにしてはいけない。それは―兵士として失格となってしまうから。先に甲板に付き、手すりに留った鳥が一匹。ティアはそれから伝書を取り出す。こちらは六神将そちらに旋回している船は何者だ!応えに寄っては捻り潰すことも可能だ大人しく降伏しろ!「見せてみろ!」強引にティアから伝書を取り上げるルーク。「こいつら六神将か!ってことは、アッシュもいるのか!」「ああ。恐らく、いるだろうな…」驚くルークに冷静に答えるガイ。そして、そうこうしている間にこちらに向かっている船―もう近い。「レプリカもいたのか…。この船で一体何をしている?」「っち!またレプリカ呼ばわりか!久しぶりの再会だってのに…相変わらず抜けねえ奴だな!」「抜かせ―ここで船諸共潰して構わないんだぜ?」ルークの言葉にアッシュは剣を抜く。「止めろ、アッシュ!」「…ガイ、か―止めるなよ!」やはりこうなるのか!「ガイ、こいつに言葉は通じない―それに俺たちはいつもこれでやって来たはずだろ!そうだろ、アッシュ!」ルークも剣を抜く。「アッシュ、俺との問題でこいつらを巻き込むならそれは筋違いだ―レプリカ云々は俺たちの問題だ!―くらえ!魔神拳っ!」拳に音素を乗せ、衝撃波として放つ。要道としての攻撃。「ふん!」その衝撃波を剣を振り払い、無に返す。「たあっ!」下段切りから「双牙斬っ!」間合いを一気に詰め、双牙斬へと連携を繋ぐ。(…上手い!)ガイが一瞬そう思った。「くっ!崩襲脚っ!」投げ飛ばされた姿勢を宙で受け身を取り、そこから構えて蹴りを食らわす。「うっ!」それを剣で受け止める。だいぶ後ろに仰け反ったがうまく受け切れたようだ。「アッシュ、此処は船の上だ!いくらおまえでも考えなしに攻撃したらこの船諸共みんな沈んちまう―お前はそんな事を本当に望んでいるのか!」此処ではルークの言葉が妥当だ。「ちっ、うるせえ!レプリカのくせに御託言ってんじゃねえ!―くそっ、やる気が失せたな」「アッシュ、君はルーク相手だとやり過ぎる―控えておきなよ!」後を追って来たシンクが言う。「どうやら出鼻を挫かれたようだな―お前ら行くぞ!レプリカ、精々足掻くんだな!それとここの所何か嫌な音素が続いているようだ。俺にやられるのは構わないが、気を付けた方が良さそうだ。とりあえずここまでだ。何かわかったら連絡くらいはしてやる。それと何か変わった現象はないか?」「はっ?何がだよ!」息を切らしルークは答える。「先程お前らのいる所から眩い光が出現し、突如消えた…。伝承に伝わるディセンダ―の出現、にわかには信じられないが…どうだかな。まあ、何も知らないレプリカには理解できないことだろうが…な」「話はそれまでにしておくよ―こちらも戦闘にきたつもりはないからね―そこのレプリカもアッシュが言っていた事が本当ならこの世界にはまた危機が迫っている。協力する気はないが、こちらはこちらで動かせてもらう。伝達はアッシュから行くだろうよ!」最後に吐き捨てると、彼ら―六神将は行ってしまった。これから何が起ころうとしているのか?ディセンダ―とマナの減少と世界の危機と何の関係性があるのか…。