アニメ投稿小説掲示板
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=登場人物=ぬらりひょんリクオの祖父で、妖怪の総大将。妖怪の総本山・奴良組の統領をリクオに継がせようと考える。イタズラ好きで、無銭飲食が得意。奴良鯉伴リクオの父親でぬらりひょんの息子。350年前殺されたが、どこかで生きているらしい。人間と妖怪の血を持つ半妖である。奴良リクオ見た目は普通の男の子だが、実は妖怪ぬらりひょんの孫。4分の1だけ受け継いでいる祖父の血の影響で、妖怪に変化することができる。奴良ミコト(オリジナルキャラクタ)リクオの妹。詳しくは謎のようだ。父と同じ半妖の娘。家長カナリクオのクラスメートで、小学校からの幼馴染。怖いものが大の苦手なのに、何故か「清十字怪奇探偵団」のメンバーになっている。清継花開院ゆら雪女鴆青田坊黒田坊島鴉天狗木魚達磨首無毛侶妓
かつて妖怪は人を畏れたその妖怪の先頭に立ち百鬼夜行を率いる男人々は其の者を妖怪の総大将あるいはこう呼んだ魑魅魍魎の主ぬらりひょんと―関東平野のとある街浮世絵町そこには、人々に今も畏れられる「極道一家」があるという―「リクオ様〜!若様〜!」洗濯物を終えた雪女・つららはそう言って辺りを捜していた。苦しそうに佇むリクオを見つけ、そっと近づく。「若?おなかが痛むのですか?」小走りになりリクオに近づくが、それはリクオの罠だったようだった。「へへ〜ん!雪女か?お前はドジだな〜。」何か紐の様な物をぎゅっと引っ張ると、雪女の体が紐に繋がり、宙を舞った。「ちょ、ちょっとリクオ様〜…。」「はははっ!リクオも妖怪相手に小道具でかかるたぁすげぇ〜よな〜。」「鯉伴さん。傷はもういいですかい?」「ああ。しばらくどうもな!」黒紙を揺らすぬらりひょんの2代目統領が縁側に座った。「ふぅ。」「ふぅ?じゃない、邪魔じゃ。そこはわしの特等席じゃからな!―おお、リクオ。そんなことしてないで、じじぃと飯食いに行こうや。」その言葉にリクオは祖父の元に走って行った。「ったく、リクオ。じじぃに腹いっぱい食わしてもらえよ〜。」「うん。お父さん。」近所の高そうな店に来た二人は、いすに座り、ちょうど今注文をしたところだった。「じいちゃん、ここ高いんじゃない?」「心配するな、わしに任せろ。」と、頼んだ品物が運ばれてきた。それを食べながら無邪気に会話をする絵は孫を連れた家族にしか見えない。だが、不自然に伸びた頭はそれを壊すかのよう。「でもさ、妖怪って本当に強いの?」「なにをいうか!わしの若かりし頃はな―」「じーちゃん、聞かせて。その話大好きなんだ〜。」「ふむ。わしら妖怪達は百鬼の群れを作り、人には畏れられ、妖怪からは総大将と慕われる偉大な存在じゃたんじゃ。」「ふ〜ん。それで僕はいつ譲ってもらえるの?3代目の代紋っての?」少し考え、そしてこう言った。「ふん。じゃが、まだ足りんな。もうちっとばかし大きくなってりっぱな妖怪になったらな。」「うん、僕頑張るよ!」「よし、そんなリクオにわしの術をご覧入れよう!」「ん?ここにいた客はどうした……無銭飲食だーーーー!!」家に帰った二人は、玄関先で無銭飲食したことを鯉伴に怒られていた。「じいちゃん、みっともない。」「うるせぇ。息子に怒られるのもタチわりぃの!」※鯉伴は350年という年月で家に一応帰りました。紹介に誤りがありました故、最初の一話が苦手なのです……。みなさんもこの小説を見て、いろいろ悪いところ良いところを教えてください。お願いします。
午前6時30分。奴良リクオ、起床。「リクオ様、ご飯食べちゃってください。」毛侶妓がテーブルにご飯を置く。そこに遅れてドアを開け、箸を受け取る。ご飯を終えると、次は玄関先に続いて、妖怪たちが準備を整え、学校に見送る。それが奴良家の一日の始まりである。「はぁ、どうも朝は苦手だね〜。」ふと呟く毛侶妓は眠い目を擦りながらこうして毎日炊事をこなしているのだ。「リクオ様。靴です。―靴下です。―足洗いです。」「みんな、しっかり、逆だよ。逆!」こうして遅刻しそうながらも何とかギリギリ通学バスに間に合っている。「リクオ君。遅いよ〜。このバスに遅れたら、学校遅刻だよ?」「だってさ〜、うちの皆が……。」「みんなってあれが奴良の家か?でけぇな。」「よし、奴良君の家になら妖怪がいるのかもしれないね〜妖怪探しに行こうか?」「清継くん、冗談は言わないでよ。カナちゃん怖がってるよ!」「そりゃ怖いよ。妖怪だもん。みんな食べられちゃうもん。」バスが出発したのを確認すると、「やっと行ってくれたわい。」「にしても、ワシら妖怪のせいで若がいじめにあわなきゃいいのですが。」「それは大丈夫だろう。もしもの時は今の2代目がいる。リクオ様の父親がな。」一時間目の授業・体育は走距離のタイムアタックだった。「6秒39」「っち。リクオの奴また早くなったんじゃないのか?」「へへ〜ん、僕のじいちゃんは妖怪の総大将だからね。」「よ〜かい?」ぼ〜ぜん。二時間目の授業の内容、自由研究の発表会。清継の妖怪悪事が調査されたことについて発表された。それを聞いたリクオはますます自分の屋敷に住む妖怪達を信じられなくなっていた。そして、自分に流れている血を否定するようになってしまった。バスにも乗らず、歩いて帰ることにしたリクオは途中で鴉天狗に会い、家に帰ってきた。「おう、リクオお前悪運強いな。」聞けば、リクオの乗るはずだったバスが事故にあったそうだ。だが、妖怪が人を助けるという道理はあってはいけないと木魚達磨に言われた一行は、黙ったまま動かなくなってしまった。「なんだよ。どうしてだよ。僕が人間だからダメ…なんだろ!妖怪ならお前らを率いていいんだろ。なら、人間なんてヤメテやる!」―連いて来い。お前ら!「いや、リクオ!父親として俺も行くぞ!」「っち!勝手にしてくれ!」「おやおや、夜のリクオはハッキリ言うね。俺、父親だよ、リクオ。」「木魚達磨!俺の頼みだ。人どもを助けな!」
―妖怪その昔、人々から恐れられ妖怪には総大将と慕われた闇の帝王そんな存在が人間の味方など言語道断そんな理屈をリクオは認めなかった。「…今夜は血が熱いなっ。」妖怪を率いて出入りにでたリクオの傍に小さな鴉―鴉天狗が飛んで来た。「それが妖怪の血です。」「あなたは我々を率いて良いのですよ、若。」「久しぶりに暴れるぜ!」岩場の崩れた暗い穴の中に彼らはいた。「ガゴゼ?貴様、なぜここにいる?」「…本家の奴らか。―もちろん子を貪り食う妖怪なのでな、子を襲っているんだよ!」そう言いながら、彼はバスに乗っていた子供を一人、また一人と投げ飛ばす。「それがお前の畏れなら、本当に小さな畏れだな、ガゴゼよ!子を貪り食う妖怪、確かに恐ろしいさ。だが、本物の闇の帝王になりたいのなら、それは小さな畏れだぜ!―こんなんばかりか、俺の組は、情けねぇ!人に仇名す野郎は許さねぇ。俺が百鬼を継ぐ!すべての妖怪は、俺の後ろで百鬼夜行の群れとなれ!」本当にいたのかよ、妖怪って。こんなに強いのかよ。あんな小さいのに。「若を殺せー!組を滅びに乞うのだ!」ギャーー。リクオに向かう妖怪を首無、黒田坊、青田坊たちが次々と倒す。それは、まさに妖怪同士の戦争である。―畏れその文字は―普通ではない者―「鬼」が「卜」を持つという意味の字それはすなわち未知なるものへの感情「妖怪」そのものを表す。ガゴゼのようなものも「恐れ」巨大なモノに対する「聳れ」脅迫に対する「怕れ」支配に対する「懾れ」だが、それは妖怪の一面に過ぎない「―あれが妖怪。―かっこいい。―すごい」「この達磨…知っていながら今気づいた」闇の世界の主とは―人々の畏敬の念さえも抱かせる真の畏れをまとう者であるとそして―ドサという音と共にリクオは変化が解かれ、その場に倒れていた。「リクオ様?どうされたんだ?」人間に戻っておられる……「これはもしかして、4分の1しか血を継いでないから、一日の4分の1しか妖怪でいれない」まだ続く
数年後。奴良リクオ(中1・12歳)あれから覚醒を見せないままだった。「どうします?総大将。あれから3年、リクオは覚醒をしないままですよ。」「うむ。妖怪らしくしろと口を酸っぱくして言っておるんじゃが、むしろ人間らしくなっておるの〜。それより、ワシもじじぃ。早く孫の覚醒を見届けないと死んでしまうわい!」その言葉を聞いていたのか、学校の支度を終えたリクオが近づいてきた。「嘘いわないでよ、じいちゃん!昨日も元気に無銭飲食してたくせに……。絶対にダメだからね!それと青田坊、黒田坊、雪女!小妖怪が旧校舎に行かないようにしっかり見張っておくように!―わかったね!」ドタドタと長い廊下を走り、玄関に向かうリクオに「あら、早いのね?弁当まだよ?」と言われるが、「大丈夫!購買で何か買うから!」と返し、即座に走って行った。「あっ!カナちゃんだ!おはよう、カナちゃん!」「おはよう、リクオ君!」やっぱり、カナちゃんと逢うと、人間らしさを感じるよ。「おっす、奴良!今日もわかってるよな?」「うん。野菜ジュースと焼きそばパンだよね。」「さすが、お前は良い奴だよな〜。」 ・・・(人に褒められた。これって人間らしくない?)「奴良君ってこんなキャラだっけ?キャラ崩壊してない?」妖怪である自分を否定し、人間でありたいと願う。本当は知っている。自分の本当の姿形を、隠された力を。でも、人間でありたいと僕は願う。だってそれが、人にバレたら、ここに居れないから……
自分が妖怪だと云うことが自覚できない。僕は人間として生きていくんだ!妖怪の悪事の長として妖怪にはなれない。(それじゃ、人に仇名す者を許さぬ妖怪になれよ、昼のオレ!)夢の中の枝垂桜。授業中うっとり寝ていたリクオはふと目を覚ます。本当は知っている僕には四分の一の総大将の血が流れているって。三代目を継がなきゃいけないのも分かる。妖怪からは総大将と慕われ、人間からは畏敬の恩を抱かせる妖怪になる。それが僕の組だ。だから、いつかは人に認めてほしい。僕が妖怪を束ね、人に仇名すことを許さない首領(ドン)になればいいことを。家に帰ったリクオは、祖父を呼び、緊急総会を開くという。「お前が総会を開くとは珍しいの〜?何かあったんかい?」「じいちゃん。僕―俺は、三代目を継がせてもらうぜ!」「ほお。わしが隠居できる年月がようやく来たのかい、リクオ。お前にその気があるならば、今宵の総会お前が纏めろ!」(その百鬼を背負う姿でな、リクオ!)
「リクオ様が、緊急総会を開くらしいぜ?」「何で急に…」「何で今なんだ?」「それが、三代目を継ぐらしいんだよ。」屋敷中の妖怪達に噂は広まり始まる。ざわざわと落ち着かない様子の妖怪達に総大将は頭を抱え悩ませた。(……リクオ、どうするんじゃい?本当に継ぐ気があるのかい…。)内心、半信半疑である。昨日まで絶対に継がないなどと言っていたリクオが今日になっていきなり継ぐと言い始めたことにみな動揺をしていたのである。「てめぇら、静かにしな!俺の百鬼になる奴らがゴダゴダ騒いでんじゃね〜よ。」百鬼を纏う姿で総会をしろと言われたが、リクオはあえて人間の状態で総会を開いた。「…今回の総会はわしの代わりにリクオが仕切る。皆、よく聞いていてくれ。」「……今、じいちゃんから紹介に預かりました、奴良リクオにございます。この度、三代目に継ぐに当たって受けたこの盃はいかなることがあっても決してお返ししません。」辺りは静まり返った。「そして、私は不甲斐無く4分1は妖で、4分の3は人にございます。そんな私は妖であるお前らに守ってもらうしかねぇ…。俺に力を貸してもらえないだろうか?この三代目の"纏い"となる者―お前らを頼りにしている。」「オオオオオオォオオオオ!!」大きく歓声が響く中、リクオの総会は無事に終わるのであった。「そして!!俺からもう一つ、三代目に継ぐに当たって言う。俺はこの組を人に仇名す者を許さぬ、仁義に外れる奴は尚、許さん―そういう妖であれと言う人に尽くす妖怪である組に育て上げる!!それが、俺の百鬼夜行だ、いいな!!」
{幾物語}蒼時{大将}紅蓮{幹部}雹{幹部}風神・雷神{最高幹部}蒼時によって書かれた妖が百鬼夜行。百鬼夜行は筆に描かれた絵によって作られた組。300年前。まだ、奴良鯉伴が生きていた頃の時天河童組妖怪・天海(あまうみ)が奴良組幹部を務めていた時の頃幾物語は戦力を大幅に蓄えていた筆と半紙を用いて作られる妖達は、水に弱いとされ、奴良組と共にかつて人を救ってきたというそんな噂の途切れた現在、幾物語は冥土から何者かに復活させられ、悪事を働いているという噂が300年後の関東に流れているのだった「幾物語?まだ、鯉伴様が生きていた頃の話じゃ。私ら小妖怪のために戦ってくれた鯉伴様の背に一生付いていくことにした我ら一族は羽衣狐に大将を奪われ、途方に暮れていた。総大将が我らに住まう土地を与えてくれなかったら、我々は今頃、冥土に返っているとこじゃった。―リクオ様、鯉伴様並びにこの奴良組を苦しめた妖怪をどうか我らと共に戦ってくれ……。」午後8時を過ぎた時にじじいに連れられ、上り込んできた小妖怪に俺は協力を要請された。聞けば、そいつらは人間にも危害を加える妖怪だと言う。そして、この天河童一族は妖怪の中でも珍しい人に付く妖だという。人に住む土地を求め、人に恩返しをする、人を助ける妖怪。姿には驚かされ、逃げる者が多いが、それでも人を助ける仁義に合う妖怪共だ。俺は、幾物語を討つためにこいつらを引き連れ、長い戦いをすることになったのだった。
魑魅魍魎の主奴良組三代目を継ぐ奴良リクオ人からも認められ、妖からも認められる存在奴良組任侠一家の跡継ぎ昼は人、夜は妖、二つの顔をもつ―半妖天河童一族に頼みを受け、俺は里に来ていた。「へぇ。ここが河童の里か。」「はい。西郷村河童の社にございます。」「おや。新顔さんかい?河童さん、今日のおかずの差し入れいかがですか?」「いつもすみません、赤宮おばさん。」人と妖が共存する里。そんな村には、こうして人間が妖怪に肩入れをしてくる。いわば、触れ合いなのだ。「へ〜、人間が妖怪に差し入れか。いいもんだな。」「はい。我々一族は、人と共に共存しています。」「悪くはないな。俺も半分人だ。人間の友達もたくさんいるし、信頼してくれる仲間もいる!―守らなきゃならないモノがあるしな。」そのために俺は、この組を継いだ。人に仇名す者は断じて許さぬと誓いながら。「おい、そういや、何か焦げ臭くねぇか?」「そうですか?」と、村の人間の住んでいる地域を見ると、火事なのか、黒煙が沸いていた。「まずい。あそこには、人間が!?」「赤河童様!」「うむ。人間を安全な場所へ逃がせ!」「はい!」下僕たちを率いて、彼は人間を安全な場所に避難させることにした。「なぜ?人の味方をする?我らは妖怪であろう?憎き、奴良組が妖怪の掟を塗り替えたのか?」「なんだ?お前は?」「俺は、幾物語組幹部荒神定臣!―畏の発動!紅蓮の風景!我が、風景画とくとご覧あれ!」絵に描いたと同じようになる風景を見たリクオは、刀を抜き、向かい討つ。「見せてやる、退魔刀の力!―畏れ纏う刃!畏刀!」刀を振り払う!すると、風景画のような景色が変わり、魔を抑えた。「何だ、その刀は……。陰陽師から貰えた刀か!ならば、もう畏れの解放をしなければ!―畏れの解放!風景・闇呑様!突如、空は闇に包まれる。そして、火災も甚大な被害になっていく。リクオの刀は空を晴らすことができるのだろうか?
画材を使い、風景を操る妖怪。荒神定臣と名乗り、襲ってきた。「我が最強の風景画!敗れるか!?」「俺の畏れを見せてやる!―てめぇら、いくぞ!」これが俺の百鬼夜行だ!「畏れの発動!―明鏡止水・桜!」その波紋鳴り止むまで、燃えるが良い!「ほぉ?いい炎だ!しかし、俺の"炎"には敵わないな!―風景・山火事の舞!」「何!?」先程までの火災がひどくなり、犠牲者も増えてきた。辺りに止まる救急車の数がそれを物語る。「ちくしょう!」「……リクオ様」「どうした?奴良リクオ!―空も白んできたぞ?人間に戻る時間じゃないのか?」「黒ー!リクオ様を守れー!」日が昇るのを確認した首無が言う。「待て!俺ならまだやれる!―見せてやるよ、俺の最大の畏れを!交わる人と妖の血を!」「ふん!風景画!―邪心暗刻の柄!我が、最強なりて最大の畏れ!跪くがいい!」「誰が跪くかよ!お前に恐れなんて感じねぇ!見せてやる。これが俺の百鬼の業!名を御業という。―俺が人間だから成せる業だ!」「何!?こんな畏れ見たことねぇ!俺が消される!」未知なる畏れ!リクオの血に隠された血そして、脈討つ鵺切丸!
(もっと強くなりてぇ!)そう願う奴良リクオ。百鬼夜行を束ねる長として守るものを守りたくて人と妖の上に立ち、"魑魅魍魎の主"となるために「リクオ様が気を落とされている。どうしたらいいものか。何か策はないか?雪女。」「ん〜。リクオ様は人と妖を同時に守ろうとしているからね。昨日は、犠牲者も出ていたから相当気にしているみたいだし。全員無事だったことを報告したら、何とかなるんじゃないかな?」雪女は笑って見せた。奥の襖を開けたその向こうにドスの刃こぼれを確認するリクオがいた。「リクオ様、昨日出た犠牲者の人は軽傷で済みましたよ。皆様も感謝してました。」「本当?よかった。」「はい。」「そういえば、氷麗。昨日、祢々切丸が脈を討ったんだ。」「脈を?」「そいつぁ〜祢々切丸の思いの強さだ!俺に付いてこい。いいこと吹き込んでやるからよ!リクオ!¥
おじいちゃんは僕に昔話をし始めた。「わしがまだ大妖怪ぬらりひょんと呼ばれた400年前のことじゃ。羽衣狐との戦闘を終え、陰陽師から刀を譲り受けた時、鵺切丸と名付けられたその刀をわしは面倒で"祢々切丸"と呼んだ。その刀は陰陽師の想いが込められた刀―つまり、お前の意志が強ければ強いほど念が付けられる!力がつく刀なんじゃ!そこいら辺のぼんくら刀とは違うということを覚えておけ!それに秋房とか言う奴に打ち直してもらったんじゃろ?それで花開院1000年の想いが込められた刀じゃからのそれが鬼纏のような強さを誇るのじゃよ!わしが貰い受けたのをリクオの父親も使っていたからの〜。わしら3代の受け継いだ刀―それが祢々切丸!お前がこれからぶつかる鵺を切る刀じゃ!」「込められた想いか!俺が背負う想い!それが鬼纏のような強さを引き起こす動力というわけか!」
百物語とよく似た幾物語彼らは百物語組の子孫、末裔のような存在そんな噂が広まっていた。幾物語に逢うと、その者の怪談が広がる。描く方の役割がいる。畏れを集め、恐怖に陥れようとしている。逢うと生きて帰られないとまで広まっている。「リクオ様!最近、我々のシマで変な噂が囁かれていますよ。」「その噂って何、黒?」昼間の屋上、昼休みの時間にこうして奴良組幹部たちがリクオの側近として付いている。「はい。実は最近"口裂け女"が囁かれているようです。マスクをした女の人が通行人に「わたし綺麗?」と聞き、そしてマスクを外し、「これでも?」と耳まで裂けた口を見せ、襲いかかる妖です。」「口裂け女。噂じゃ、三の付く場所にって!放課後、調査してみよう!」「はっ!」学校が終わり、その後調査に向かう。だが、外の雰囲気はいつもと違っていた。人通りが多い商店街も誰もいない。いつもはいるはずのジョギングしているおじさんすらいない。それだけではなかった。明らかに身長が高く、血のように赤い服を着た女の人がこちらに近づいて来る。「リクオ様!もしかするとこれが―」「ああ。そうかもしれない!―ちょっと!」呼ばれた女の人がこちらに振り向く。耳まで掛かるような大きなマスクをした女の人。間違いない。「ワタシキレイ?」確証は得られないが。確かに様子もおかしい。「は、はい……。」これで正しければ。「コレデモ?」聞いてきた。マスクも外した。間違いない!「リクオ様!間違いありません!」(日は落ちているな……)「ワタシキレイーーーー!」襲いかかる!「鏡花水月!」「?」幻影を見せる業。突然襲い掛かる妖怪には抜群の業である。「まず聞く!お前は人を襲う妖か?」「ソレガドウシター!人ヲ襲ウノニ何ガ悪イィィ!」「下らねぇって言いてぇんだよ!俺は人に仇名す者は許さねぇ主義でな!半妖な分、妖怪にも人間にも友達がいる!お前も元々人なら分かるんじゃないのか?」「知ルカアアアァアア!!!」「まあ、良い!お前にはこれを食らわせてうやるよ!人の想いだ!鬼纏 人の想い!」幾物語幹部 口裂け女 破滅「僕も恨まれたりはした。その度に、妖怪からも人間からも励ましてもらった!それを守るのが奴良組の長だ!口裂け女悲しい人だった……。―だけど、僕はそれよりも"幾物語"を許さない!」「畏れが消えただと〜!ふざけおって!奴良組、また幾度となく邪魔を……。」百物語のように怪談で畏れを集める妖怪。噺家が百物語を書いている。幾物語がいる限り、都市伝説も怪談も語られる。終わらない怪異!
妖怪の力を高めるという赤い月。満月と新月に力を付ける妖怪―魔物がいる。満月組と新月組。彼らは光と影の関係であり、生活を共にしている。幾物語組に協力を強いられ、協力している話を耳にしたリクオは早急に会議を開いた。「てめぇらも分かっての通り、奴良組は今、幾物語との全面競争に入っている。だが、恐々とするな!相手はただの語り家だ!早急にぶっ潰して、彼らを解放しよう!―俺の側近共は、俺に付き戦え!その他武闘派は待機、面々との相手!状況に備えて各自行動を持て!―以上だ!」会議は3時間を掛け、終わった。「奴良組が動き始めました。」「まあ、待て。慌てるな!対応は出来ている!―次の怪異がな!」思った通り各自にばら撒かれた妖怪は、人間をあからさまに襲っていた。「明鏡止水・桜!」1人1人切るのは耐え難い。業を使い、薙ぎ払う。「きりがねぇ!黒、ここを任せる!―行くぞ!お前ら!」道に迫ってきた妖怪にリクオは気づかなかった。「呪いの吹雪!風声鶴麗!」氷麗が食い止める。「3代目!それほど慌てなくても……。」「ああ。すまねぇ……。」少し状況を理解し、冷静さを取り戻す。だが、それでも少し焦ることを忘れてはならない。そんな時携帯電話が鳴り響いた。『3代目!奴らの居所が分かりました。』「そうか!慎重に奴らを尾行しろ!」居所が分かってもこの状況は少しまずかった。妖怪の数。それに人間が取り込まれている。「リクオじゃまだまだ頼りねぇかい。わしがやろうか!」満月と新月はじじいも妖力を戻すわけか。「それがじじいの姿か!昔、夢で親父にも遭ったが相当似ているみたいじゃねぇか?―頼んだぜ!こいつら人間だからな!」「ははっ!何も殺すとは言ってないだろう!―行け!リクオ!魑魅魍魎の主まで辿り着け!」
「満月と新月は我らに味方した。もはや無敵!」そう叫ぶのは組の長。満月と新月を味方に付け、逆らう。だが、それはすべての妖怪の力を引き出すだけのもの。賞杯に溺れているのだろう。「残念だが、お前らの組は崩壊する!この俺―奴良組によってな!―鏡花水月!」そこにいないのにいるように見据える幻影。幻影に惑わされ、そこにいると思わせる術。「この"業"主の父君も使っておったな!なるほど、血を継ぐ者か!―行け!満月、新月の僕どもよ!」「今なら奴良組も敵じゃねぇ!蹴散らせ!」「ふん!俺もお前らに畏れなど感じねぇな!ましてや蹴散らすこともできないだろう!俺がお前らを蹴散らすからな!―奥義!明鏡止水・斬!」遠野に半年通って身に付けたこの奥義。実際はイタクがこっちまで来たんだが。「何?父君も使わぬ業を、どこで身に付けた!?」「教える義理はないね!それとも親父の業をもう一度受けたいか!鬼纏・畏襲!恋紅の舞!」天邪鬼の畏れ!「何を!?―満月、新月の畏れ!月夜の果てに!」「リクオ!下がれ!―百花繚乱!黒!思い出せ!あのときの業を!」「はい。2代目鯉伴様!」
(……親父!?)明鏡止水を使い、鏡花水月を使い熟す。ぬらりひょんの特性を相当理解している。時間も経たない内に戦闘が終わる。「お前がリクオか?」「あ、ああ……。」きょとんとした顔のリクオに鯉伴が詰め寄る。「なんだよ?再会なのに嬉しくねぇ顔して!」「リクオ様、あなたの父君です!私が危ない所助けてもらいました。」とりあえず難は去ったのだが、リクオには状況がまだ理解できていなかった。時間が経って少しずつ状況が分かるようになってきた。「まさか、親父にまた逢うなんて……。」「俺も嬉しいねぇ!我が子がこんな成長しているとはね。聞いたぜぇ、リクオ!御業を習得したんだってな!―いくつになったんだ!」「12歳だ。中学1年!俺が妖怪なのが友達にばれて……。」「ははっ!受け入れたろ、でも。それが友達ってもんだ〜大事にしろよ!」「ああ。」しばらく親子同士の会話が続く中、黒達は姿を伏せていた。いろいろ募る話もあるだろう。何より邪魔をしたくなかったようだ。「んじゃ、俺は行くぜ!じゃあな、リクオ!俺を待つ人たちがいるんだ!妖怪退治のためにな!お前が奴良組を背負え!これは2代目の命令だ!そして、親という立場からは死ぬな!これから強い妖と戦うだろう!その時は俺もどこかでお前と共に戦っているからな!」そう言って行ってしまった。リクオはこの出来事をそっと胸に隠し、家に帰って行った。
鯉伴とリクオ。親子は共にどこかしら似ている。優しさと責任を受け継いだリクオ。妖怪としての日常、人間としての日常を大切にしていこうと心にそう誓ったのであった。「黒よ!俺は誓ったぜ!じじいと親父の作りだした理想の世界を必ず再興してみせる!―そのために黒、お前の力を俺に貸してくれ!」「もちろん!盃を交わしたお相手の子孫ですし、あなたはこの家の宝です。私がお守りいたしま す!」時間のズレはあっても親子と言うのはこんなにも似てしまうものなのだろう。こうして難は逃れて、家に帰れたが、幾物語を退治したわけではない。少しでも早く退治してしまうことを臨むことが最善の道なのだろう。次章も幾物語との戦闘は続く!2年間のリクオの特訓は無駄にはならないだろう!
僕は人と妖の間に生まれた子供。そして、今の僕は奴良組3代目総大将。父親の鯉伴から引き継いだこの血を最初は恨んでいた。人間として生きたい。そう思っていた。でも、僕は牛鬼が起こした反乱で目を覚ました。いつまでも目を瞑るわけにはいかない。この血に頼らなくてはならないことも知った。だから、僕は百鬼を纏い、人と妖が共存する社会を臨んでいる。だから、僕はこの組を継ぐ時。"人に仇名す奴は許さねぇ!"と誓い、この組を継いだ。そして、いろいろなことがあった。遠野に連れて行かれた時は自分の妖怪本来の力を理解した。そして、牛鬼からは仲間に頼ることを教わった。だからと言って助けてもらってばかりでは示しが付かない。今度は僕が妖怪を救う番。僕が人と妖を束ねる―そして、父さんとの約束を果たすために僕は修行を頑張っている。奴良組地下武闘会場此処では、首無や黒田坊、青田坊などが修行格闘している場所。「おう!やってるな〜、お前ら!―誰か俺と戦いてぇ奴はいねぇか?」その声に周りはざわめき始めた。「大将と……?」「ざわざわ……。」「戦いてぇな〜、大将の力を見てぇし!」「牛鬼は戦ったらしいけど、ギリ負けしたらしいよ!へぇ〜、でも勝てないだろ!」「っち!あ〜きりがねぇ!黒、青同時に来い!」周りは更にざわついた。同時に?いくらなんでも、一人一人が限界だろう。でも、敵は数対いる可能性もあるし。大将もよく考えたな!お前、大将の事最初認めてなかったろ!それは照れ臭かっただけだよ!今はりっぱな大将じゃないか。「だ〜うるせぇ!やるぞ!黒、青!」「へい!」「はっ!」
「じゃあ、この姿で行くよ!」人間状態に戻ったリクオが言った。「リクオ様!そのお姿で大丈夫なんですか?」黒田坊が心配そうな目で見て言った。「そうですよ!我々も本気で3代目と戦いたいですし……。」「もちろん、本気でいいよ!僕がそう望んでいるから!―さあ、行くよ!」二人同時にそして人間状態で戦う。これはまさに難しい状況だった。だが、これから"鵺"と戦う身。これはリクオの試練だった。「父さんに出来たことが僕に出来ないわけがない!人間の状態でも大丈夫!業は使える!―明鏡止水・桜!」「まずい!―千の刃!」とりあえず凌ぐ。人間状態のリクオには手を出せない。だが、攻撃が当たってしまった。「リクオ様!」「黒!大丈夫だ!そこに僕はいない!」鏡花水月!「何!?」「まさか人間の状態で"鏡花水月"を!!?」「僕は人と妖の存在!力をうまくコントロールするように僕は修行をした。結果、僕は人間でもこの業を使える!そして―この剣は僕の想いで強くなる!」―手加減はするよ!鬼纏!風の刃!」辺りに風ができ、それが黒や青に突撃する。小さな掠り傷が出来る程度で済むように力を半減していた。「これが僕の奥義!この屋敷でこの姿の僕に負けちゃいけないよ!」「大将……。強すぎだぜ……。」そして、その時格闘技場へと続く階段を下りる人影が見えた。「ほう!それじゃわしが手合せ願おうか?のう、リクオ!このぬらりひょんがな!」「じいちゃん?その姿は?」笠を被った丈の大きい金髪の男が降りてきた。横に長く伸びた髪を後部で縛り上げている。「わしの若かりし姿じゃ!どうじゃ、リクオそっくりじゃろう!それがわし―初代の姿!そして、わしの剣を超えてみろ、リクオ!」「じいちゃん!分かったよ!―やろう!」またしても人の状態で挑む。総大将に……。「じいちゃん、僕はもっと強くなる!」「減らず口は言わんでいい!」容赦なく切りつける!感情部分だけを少し妖怪変化しているため、リクオの体に少し傷が付いた。「……それでこそじいちゃんだ!俺にこの姿でも本気で掛かる!俺も本気で行くよ!」「リクオ!何かお前は大切なことを掴んだようじゃな!―一閃!」鏡花水月!「オレに攻撃を与えることはできない!俺の姿は人なんだからよ!そして、オレの畏れに吞まれるがいい!―鬼纏の力を見よ!」「ぐあああああ!―思い出すの〜、若かりし頃の記憶が今重なるようじゃ!わしが羽衣狐のい見せた畏れをお前に披露しよう!かっ!」「―明鏡止水。畏襲―鏡花水月!じいちゃんには負けられない!今の時代の長は俺だ!…じじい!」リクオの姿が変わり、そして初代を切る!それを間一髪で避ける初代を黒や青は見ていた。初代を超え、父君を超える。本当に強くなった。「―本当に強くなったの〜おまえさんは!」「俺はじじいを超えたいばかりに強くなったんじゃねぇ!護るモノのためにどの妖怪よりも強くなるんだよ!この剣で鵺をきるために!」決意を新たにしたリクオ!次章いよいよ鵺再誕!
御門院家と花開院家の因縁。千年の歴史に今、幕を閉じるときが来た。奴良組は花開院との全面協力を約束し、"鵺"を斬るために"祢々切丸"を授かった。「さて、今回集まってもらったのは他でもねぇ!"鵺"との全面抗争にあたり俺たち奴良組はお前らに協力を申し入れる!これは弱みではなく、一人一人に守る存在があるであろうという認識から言うことだ!躊躇している暇はねぇ!奴良組総出ででけぇ戦だ!戦陣切りてぇ奴ぁ付いてこい!―出入りだ、てめぇら!」この刃を届かせる。打倒"鵺"に!『奴良組は準備を終えたようだ!―我が御門院家も総力を付くし、我が家に相応しい世界に戻すのだ!』「―妖気だ!くるぞ、てめぇら!」刀を抜き、宝船から飛び出る。「400年前を思い出すぜ〜!」「おまえ、震えてるぞ?」「武者振いだよ…!」宝船に向かい、千の妖が流れるように来る。「ザコは散れ!」刀を一振りするだけで、妖が吹き飛ぶ。退魔の力を使う。「……陰陽師の力を妖怪が……?―ッチィ、俺が出るか〜、行くぜようかいぃぃぃ!滅してやるからよぉぉぉぉ!口寄せ、大蛇!食い殺せ〜〜!!」「ここはてめぇらの出る幕じゃねぇ!この横綱番付、土蜘蛛が相手だあ!!」顔半分を失くした土蜘蛛が向かい出る!「なっ!お前、顔が……。」土蜘蛛との死闘を思い出し、リクオは驚いた。あの土蜘蛛が歯が立たない?「うぉぉぉぉおおおおらぁぁぁぁ!―投げ!横殴り!」4本の腕で投げ、4本の腕で殴る!大蛇の術本体に攻撃し、術式を外した。「いけ!リクオ!俺の腕の代わりにあいつを力いっぱい殴って来い!」「ああ!―行くぜ、土蜘蛛!これが想いの強さだ!ここ九州妖怪のな!」「俺が、こんな、妖怪なんかにーーーー!!!」「最後の終盤だ!みんな、暴れろ!」次章、百鬼夜行・再帰
いよいよ鵺との全面抗争が始まった。『……大蛇が敗れたか?奴も潮時か……。』「鵺様!奴良組がこちらに向かっています!それも御門院家の末裔は全て倒されました!」『ふむ。私が相手するときがついに来たか!通せ!私の元に―』「よろしいのでしょうか。」『ああ。』古い座敷の中を案内された奴良組。『我が御門院家へ遥々ご苦労だな!ほお、百鬼夜行か。我も久しく懐かしい気分だ。百鬼夜行―魑魅魍魎の主に相応しい姿になったか。だが、私を超えなければ、主にはなれない!人として妖怪として私は母上との約束を果たせばならぬ。母の背を見、私は全ての存在を超えた妖となる!人と妖の上に立つのだ!お前も妖怪ならば闇に聳える世界を見たいのではないか?私と共に―』「……断る。俺にはこの世界が必要だ!そして、人も妖怪も受け入れる世界にしてみせる!それが俺の理想の世界だ!―だから、俺がお前を超える!親父にもじじいにも倒せなかったお前を俺が倒して見せる!いくぜ、お前ら!百鬼夜行は再帰した!」「リクオ様に続け〜〜〜!」最後の戦い。「氷麗、黒、青、河童、狒々、お前ら頼むぜ!俺の背中を預けた!―纏うぞ!」「俺たちもいる!この遠野勢がお前が主に相応しいか最後まで見届けてやる!―レラ・マキリ・イワンペ!」「河童忍法!沼鉄砲!」「河童忍法!水池球!」「呪いの吹雪―風声鶴麗!」「リクオ様、拙僧を纏ってください!」「おお!行くぜ、黒!」「黒、リクオ様を頼んだぜ!」「いけぇえぇぇ!」「うおおおぉぉぉぉ!―百花繚乱!来い、黒!」周りが光に包まれる。―そして。『ふっ、くくくくっ―はーははっ!それでは私を倒せん!お前に足りないのは憎しみだ!母を失ったときの悲しみ、苦しみ、憎しみをもってこそ、真の力を発揮する!喰らうがいい!縛!」大きな球が出現し、辺りを暗闇に包む。「妖気がでかい―だが、負けられないんだよ!」空に太陽が昇る―リクオの姿が人に戻る。「ボクは負けられない!皆、力を貸してくれ!百鬼を纏う力を―」「リクオ様に思いを送れ―はぁあああああ!」「ボクはみんなの想いで強くなれる!だから、鵺―君には負けないんだ!うおおぉぉぉぉぉ!鏡花水月!」「!?何をしたかは知らぬが!人間の姿で何ができる?人間…なのに業…を?……何…!?……俺は人間に負かされるのか……。あってはならぬ!我が千年の歴史が―」「ごちゃごちゃうるせぇんだよ、晴明!ボクに何ができるかなんて関係ない―できることを精一杯やるんだ!あばよ、晴明!俺が魑魅魍魎の主だ!」「やれ、リクオーーー!」「そのまま駆け上がれ!リクオ!」初代と父さんの声がする。大きな支えになる言葉が―力が漲る! 「明鏡止水・斬!」『―――――』ぬらりひょんの孫 セカンドシーズンに続く。