ペットのための自然療法〜教えて?竹内せんせ〜い!
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竹内 2006年06月05日 (月) 11時26分 No.110
たしかにFIPは面倒な病気で、現在有効な治療方法が確立されていません。
ところで、補中益気湯には免疫を改善する報告がありよく使われています。また、長期に使用することも多く、この場合も続けて投与してまず問題はないと思います。
一方内熱の問題ですが、これは舌を診て判断してください。熱がこもる場合は舌が赤くなります。もし、熱がこもっていなければ身体を冷やす処置は避けてください。この場合は、食欲のムラなどから熱はこもっていないように思われますし、食欲がある時に食べ過ぎることにはお気を付けください。食べ過ぎは免疫力を落とします。
また、板藍根や大青葉などは白血病などにもよく使われていますが、猫では治験例がないので良いのか悪いのかはお答えできません。
それと、この場合は風が関係していそうなところがありますので薬剤師さんにご相談くださいませ。
この程度でよろしいでしょうか?
白キジ 2006年06月05日 (月) 14時11分 No.111
アドバイスに感謝いたします
ご回答、ありがとうございました。先生のアドバイスに従い、補中益気丸を継続することといたします。
補中益気丸は、FIPがウィルス関連の自己免疫疾患であることから、免疫調節機能を持ち、十全大補湯より食欲を出す効果が優れている点に着目して選びました。しかし、服用開始した際は、どう見ても後10日(大学病院の予約がとれていました)はもたないと思わせるほど重態だったので、補薬にすぎない(?)この薬がこれほど劇的に奏功するとは思いもかけませんでした。飼い主としては、一安心しながらも、この薬が効かなくなった時、次の一手は想像もつかない!さて困った!という心境です。
実は一昨日より板藍根エキスを加えてみたのですが、心なしか調子が悪いようなので、今朝より再び補中益気丸のみに戻したところでした。先生のご指摘に従い、舌をチェックしてみましたが、他の猫に比べて若干赤みがある程度、それほどの差はありませんでした。
「風」については、風症(素人の憶測です)にかかわりがあるかもしれないという意味でしょうか?さっそく漢方薬剤師さんに相談してみます。
体調の急速な悪化には、ステロイドの大量服用による副作用が関係しているようです。病気が急性期にありましたから、選択の余地はなかったと思っていますが、その反動も劇烈でした。
現在の状態で、補中益気丸と併用できる可能性のある他の中薬がありましたら、教えていただけないでしょうか?かかりつけの獣医師は、漢方は全く使用したことがなく、相談することができませんし、漢方薬剤師は元来人間相手ですので、猫を直接つれて行くわけにもいかず、隔靴掻痒の感があります。何度も申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。
竹内 2006年06月09日 (金) 09時42分 No.112
この場合、本来なら細かな診断が必要ですが、風邪(フウジャ)が関係していそうです。そのため葛根湯や桂枝湯などの適応になりそうですが、細かいところは判断できません。
それでも、まずは体力の状態で薬を選択していくのも方法ですし、理屈は基本的には人間の場合と同じですので薬剤師さんにご相談いただければいいかと思います。
個人的にこのような場合によく使うものをいくつか挙げると、葛根湯,桂枝湯,桂枝加黄耆湯,柴胡桂枝湯,柴胡桂枝乾姜湯などです。ご参考にしてください。
白キジ 2006年06月09日 (金) 12時19分 No.113
ありがとうございます
先生のアドバイスにしたがい、漢方薬剤師さんと再度相談してみます。
猫の健康状態は、補中益気丸5個/日で、引き続き良好に推移しており、食欲不振も深刻ではありません。瀕死に近い状態で漢方薬を開始したのですが、今は毎日他の猫達と跳ね回っています。おかげで、今後の治療の選択肢を広げることもできました。
重態の頃、必死の思いで、近くの日獣医大付属病院予約をとり、数週間の順番待ちの後、やっと連れて行った時には、症状のほとんどが消失しており、脳神経外科の先生も拍子抜けのご様子でした。
かかりつけの獣医さんは、この子がここまで回復したのに驚愕し、何を服用したのか詳しく教えてほしいといわれました。補中益気丸開始時から給餌量、時間、服薬量、その時の様子などを記録しましたので、差し上げるつもりです。この子の記録がFIPの猫ちゃん治療の一助になってほしいと願っています。
竹内先生、改めて、貴重なアドバイス、本当にありがとうございました。
心より感謝いたします。