手強いエリアルドに対してリーナスとGセイバーはある作戦を展開することにした。 それは前にエリアルドに対してやった合体技マジックロスラッシュ使用である。
イリュージョン「あれをやると言うのか?」 Gセイバー「前にあれで奴を退却に追い込んだだろ、忘れたか?」 イリュージョン「忘れてはいないが・・・敵が学習してると言う可能性も・・・」 リーナス「確かに・・・でもこれしかないしなあ・・・」 Gセイバー「あの戦いの後で実験もたった1回だけやったんだよな」 リーナス「ああ・・・やったわね・・・」 実は二人は3日前にマジックロスラッシュの実験を久々にやってみた。一応は成功したが二人とも大量の消耗で一時的に倒れてしまった。あれはかなり神経を使う技だ。使用したあの時は突然だった為神経をあまり使わなかったためか少しの目眩だけであった。しかし偶然にも成功した。失敗していたらどうなっていた事か・・・ リーナス「やるっきゃないわね・・・神経使わずに・・・と言いたいけど・・・」 Gセイバー「成功するには神経を使ったほうが効果的かと?・・・だがなあ・・・今神経を使わないほうが・・・」 リーナス「そうだね・・・でも失敗したらどうなるかわからないよ?」 Gセイバー「・・・だがやってみる価値はある!」 イリュージョン「俺が援護してやろうか?」 Gセイバー「頼むぞ!」 二人は必殺技の準備に取り掛かる。まずリーナスが自分の剣に魔力を込める。だがエリアルドはそれを見逃さなかった。 エリアルド「ま・・・まさかあれは!」 彼の脳裏にあの光景が焼き付ける。あの二人はあの技を使う気だ。 エリアルド「させるかよ!」 だがエリアルドの進撃をイリュージョンが止めた。 イリュージョン「ジャマはさせるか!!」 エリアルド「こいつ!またしても!」
その頃デルタはと言うと相変わらず他の部隊の援護だ。 デルタ「ん?」 デルタがふと見る、あの二人はまたあの技を使う気だと。 デルタ「あいつら・・・!」 デルタはそう言いながらも戦う。 デルタ「二人が倒れたら助けてやろう・・・団長として」 デルタは3日前の演習の報告を聞いていた。二人が倒れた事をきいて驚いた。Gセイバーとリーナスは彼にとっては部下であり親友であるのだ。
魔法部隊同士の戦いは一進一退を繰り返していた。 ネクティス「流石に皆も疲れてくるかもな・・・」 ネクティスはふとGセイバーとリーナスの方を見る。魔力のこもったリーナスの剣にGセイバーが自分の剣をクロスさせる。 ネクティス(あの二人・・・無茶をするなよ・・・) ネクティスは3日前の合体技の実験演習に付き合った。そして二人が倒れた際には驚いた。魔法に詳しい彼も予測不能な技を使った二人をこの時心配した。 ネクティス(あまり神経を使ったらどうなるか・・・)
セカンドとヴィッシュの戦いはなおも続く。だがその戦いに転機が来る。 セカンドが足を挫いた。 セカンド「しまった!」 ヴィッシュ「覚悟!」 ヴィッシュが遅い来る。 セカンド「ダメか!?」 だがヴィッシュの剣は誰かの剣にふさがれた。 マークW「大丈夫か?」 セカンド「マークWか!すまないな!」 ガンダムマークWが間一髪で援護に入ったのだ。 マークW「いいじゃんか!俺達は仲間なんだろ」
イリュージョンとエリアルドは斬り合っていた。両者一歩も引こうとしない。 イリュージョン「させるかよ!」 エリアルド「こいつ!」 合体技は発動寸前だった。二人は叫ぶ。 リーナス「行くよ!」 Gセイバー「行くぞ!」 イリュージョンはそそくさと退避する。そして・・・ リーナス&Gセイバー「マジックロスラッシュ!!」 エリアルド「!!」 エリアルドが気づいたときにはX状光線がエリアルドへ発射された。 エリアルド「ちぃ!!」 エリアルドは回避が間に合わない事を悟って盾で防御した。 だが盾は光線で爆発し、エリアルドは吹っ飛ばされる。 エリアルド「ぐあああ!」 彼の叫びは戦場に響いた。そしてレイやヴィッシュが駆け寄る。 レイ「王子!」 ヴィッシュ「王子が!!」 エリアルドはボロボロだがよろめきながらも立っている。 エリアルド「くっ・・・またしてもやられたか・・・」 レイ「このままではいかん!」 エリアルド「まだ・・・やれる・・・」 レイ「ご無理をなさらずに!総員撤退!!」 レイの叫びと共にグレムリー軍は撤退を始める。 スカーレットC「王子がやられたんじゃ元も子もないわねえ・・・」 セカンド「敵が逃げていく・・・!」 ヴィッシュはセカンドに向けて叫ぶ。 ヴィッシュ「そこのガンダム!セカンドとか言ったな!この勝負はお預けみたいだ!」 イーグルイージー「敵軍撤退を確認・・・」 デルタ「そうか・・・」 デルタは二人を見る。 Gセイバー「はあ・・・はあ・・・どうにかやったな・・・」 リーナス「成功した・・・ね・・・」 Gセイバー&リーナス「どべち・・・」 二人は倒れた。やはり少しだけ神経を使ったようだ。 二人にデルタとネクティス、イリュージョン、セカンドが駆け寄る。 デルタ「ったく・・・お前らは!無茶をするなよ!」 セカンド「兄上!大丈夫なのか?!」 ネクティス「神経使うなよ・・・一歩間違えてたら死ぬかもしれなかったんだぞ!」 イリュージョン「どうにかやったな・・・!」 リーナス「まあ・・・ね・・・」 Gセイバー「悪いな・・・」
第3次アデレード会戦は終わったようである・・・
続く
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