アデレードの森の戦いは終わった。だが勝利には犠牲が付き物である。援軍として派遣された部隊のうち2割が撃破されたと言う。
アトランタ村
リーナス「ふう・・・」 リーナスは息を吐いた。昨日、そして今日は色々とあった。盗賊と戦ったり、遺跡を見つけたり、敵の王子と遭遇したり、盗賊と助けたり、合体技を発動したりと・・・ ネクティス「リーナス?」 そこにネクティスが来る。 リーナス「あ、ネクティス・・・」 ネクティス「疲れたか?」 リーナス「まあね・・・」 ネクティス「・・・色々とあったからな・・・」 リーナス「うん・・・」 ネクティス「あ、それで例の大砲だが・・・」 リーナス「マジカノンが・・・ですか?」 ネクティス「ああ、バーンドライセンがお前に使わせたあれ、本国へ移送する、分析の為にな」 リーナス「ああ・・・あれは気になるわ・・・」 そう、マジカノンは間違いなく古代キルケー文明の遺物である。現に大砲にはキルケーの文字が刻まれている。 リーナス「これの入手経路を知っている者なんてもうこの世にはいないわ・・・」 ネクティス「ああ・・・この森で盗賊に襲われた人は多数いるからな・・・」 リーナス「そうなんだ・・・あ、そういえばイリュージョンは?」 ネクティス「まあ大丈夫だ、無理をしたけど命に別条は無い、全治2ヶ月だそうだ」 リーナス「そうなんだ・・・よかった、で遺跡調査は・・・?」 ネクティス「まあとりあえず安全にはなったが・・・いつになるかわからん・・・」 リーナス「まあ色々とあったからね・・・」 その二人にGセイバーが割り込む。 Gセイバー「二人とも、行くぞ」 ネクティス「そうか・・・」 もう本国へ帰るのだ。 Gセイバー「はぁ・・・リーナス・・・」 リーナス「ん?」 Gセイバー「今後は勝手な行動するなよ、保護者的存在の俺の身にもなれ、今回は戦闘中の混乱だったから仕方ないけどもしお前に何かあったら・・・」 リーナス「・・・ごめん・・・」 Gセイバー「以後気をつけるように」 リーナス「はい・・・」
そうしてリーナスたちは本国へ帰っていった。
アトランタ村警備隊駐屯地
剣士イリュージョンは医務室のベッドに横たわっていた。 イリュージョン「ふう・・・森はどうにか守れたな・・・」 イリュージョンは寝ながら色々と思い出す。バーンドライセンとの戦いの日々を。幾度無く戦いあっていたバーンドライセンはもうこの世にいない。 イリュージョン「はあ・・・あいつもこの森を気に入ってたのだろうか?」 バーンドライセンたちがいなくなってアトランタ村もこの森も取りあえずは平穏を取り戻しつつある。再び使われる日もそう遠くは無いかもしれない。
アトランタ村の森の入り口近くに小さな墓が立っていた。それはこの森に君臨していた盗賊王戦士バーンドライセンの墓である。
続く
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