リーナスは自らグレムリー公国へたった一人出撃した。
リーナス「皆・・・悪いけど私一人で行かせて・・・アイツを討つのが私の宿命なのかもしれない・・・いや・・・私は私自身の選択をしただけだ・・・レスター・・・私を守って・・・」 リーナスは歩きながらそう呟く。グレムリーは歩きだと2日くらいはかかる。 リーナス「さて・・・どうするかしら・・・アイツをどう倒すか・・・考え無しで突撃なんて・・・」
グレムリー公国軍ペズン砦 マリオンの部屋
その頃、マリオンとその使い魔達はあることを画策していた。彼らはレイブンの正体を知ってしまった。その目的までも。 ハーピージャジャ「ホントにやるんですか?」 マリオン「ええ・・・」 ビギナサンダー「奴を密告だなんて・・・」 マリオン「考え抜いた結果よ・・・このままじゃアイツにこの国が滅ぼされる。それは嫌よ」 シャドークゥエル「確かに・・・ならば俺が密告していきますよ」 マリオン「うん・・・でも・・・私も行くわ・・・」 シャドークゥエル「でも・・・」 マリオン「これは私が彼に不信感を抱いたことから始まったのよ、命令した私も自ら一緒に行く義務があるわ」 ハーピージャジャ「確かにそれは言えますが・・・」 マリオン「行くわよ・・・」 マリオンは砦を出ようとする。その時、スカーレットキュベレイと出会う。 スカーレット「マリオンちゃん?使い魔ちゃん達と一緒にお出かけ?」 マリオン「え・・・まあね・・・色々と首都に用があって・・・」 ビギナサンダー「お・・・俺達はご主人の護衛役だよ」 スカーレット「そうなんだ・・・」 マリオン「それじゃあ・・・もう行くから・・・」 マリオンたちはそう呟きながら砦を出て行く。 スカーレット「マリオンちゃん・・・どうしたの?・・・相談すれば良いのに・・・」 マリオン達が出て行くのを見つめるものがいた。それはレイブン司令官であった。 レイブン「まさか奴が・・・何やら私に不信感を抱いていたようだが・・・」 レイブンは自らのアジトに誰かが侵入したような感じがしたため調べた。そしてかすかに自分以外の魔力の痕跡を見た。それがマリオンのものであることを知る。そして彼女がレイブンに不審を抱いていることを看破し、彼女を今更になってマークし始める。 レイブンはマリオンが持っているものを見つめる。 レイブン「あれは・・・私の使用済み日記だ・・・無いと思ったら・・・あの小娘・・・ギレン王に密告する気だな・・・あれには色々な事が書かれているからな・・・」 レイブンにとってリグ地方全生命体殲滅の野望がギレンにばれることはあってはいけない最悪の事態だ。何としても隠蔽しようとレイブンはマリオンを襲う気だ。 レイブン「今がチャンスだ!」 レイブンはそのままマリオンたちの前に直行する。 マリオンたち「!!」 彼女らは突如出現したレイブンに驚く。 マリオン「れ・・・レイブン司令・・・」 シャドークゥエル「こ・・・これはこれは!司令!」 ハーピージャジャ「今日は・・・お日柄も良いですね・・・」 マリオン「き・・・今日は・・・何の用でしょうか?報告書は既に・・・」 レイブン「どこへ行く気だ?」 マリオン「ちょっと首都へ・・・」 レイブン「ギレン王に会いにか?」 マリオン「何を言っているんですか?ただちょっとあるものをね・・・」 レイブン「それでは隠し持っているノートは何だ?」 マリオン「一体何を・・・?」 レイブン「とぼけても無駄だ!貴様・・・私の秘密を知ったようだな・・・どうやら・・・」 ビギナサンダー「一体何の事やら・・・ご主人はそんな・・・」 レイブン「今知ったのだがどうやらお前達は私の正体を何やら分かったようだな・・・」 マリオン「あ・・・あなたの正体などわかりませんが・・・」 レイブン「ふん!」 レイブンは衝撃波をマリオン達に放った。 マリオン「わあああ!」 マリオンたちは吹き飛ばされる。そして隠し持っていた日誌が落ちた。レイブンはそれを拾い上げる。 マリオン「ああ!!」 レイブン「これは私の使用済み日誌だな・・・無くなったと思ったら・・・まさかお前達が・・・」 マリオン「そ・・・それはたまたま・・・」 レイブン「問答無用だよ!ダークウィッチマリオン!」 レイブンはマリオンたちに迫る。
続く
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