ついにレイブンと対峙したリーナスとGセイバー。
ベララベラ高原近辺
ジムストライカーが望遠鏡で遠方を覗き込む。二人とレイブンが接触した所だ。 ジムストライカー「こちらジムストライカー、二人が奴と接触したみたいだ」 実はこの現場に来ていたのはリーナスとGセイバーの二人だけではなかった。ガイア軍3個小隊がイザと言う時の為に彼らを監視していたのだ。 マークW「そうか・・・少し心配だが・・・」 ジムストライカー「ほほお・・・お前もか?」 マークW「そりゃあそうだろ、なんたって敵のボスと対面なんだぞ!」 ジムストライカー「静かにしたほうがいいと思うぜ」 その時、ジムストライカー同様に覗いていたネクティスが呟く。 ネクティス「その通りだぜ、あのレイブンって奴・・・なんだ・・・?」 マークW「どうした?」 ネクティス「奴からはとてつもない魔力を感じる・・・」 マークW「何!?」 ネクティス「あのレイブンって奴・・・只者じゃないかもしれない・・・」
Gセイバー「さあ話してもらおうか。リーナスとリーナス・キルケニアスの関係をな」 レイブン「ほおリーナス・キルケニアスを知っているのか」 リーナス「最近発覚したんだけど私の名前と大昔のキルケーの女王の名前が何故か同じなのよねえ、しかも顔も似てるみたい」 Gセイバー「コイツと女王・・・どういう関係なのか、俺達はわからん。さて・・・お前が知っているのなら教えてもらおうか!」 レイブン「いいだろう・・・教えてやるよ!その娘の正体をな!」 リーナス(ついに吐くの?・・・) レイブン「実はその娘は人間じゃない・・・リーナス・キルケニアスなのだ!」 Gセイバー「・・・何い!?」 リーナス「ええええ!?」 Gセイバーはかなり驚いた。そしてリーナスはわざと驚いた。ただの演技だ。 リーナス「人間じゃない・・・と言うのはどういう意味?」 レイブン「ああ・・・正確にはリーナス・キルケニアス女王のクローンだよ」 Gセイバー「く・・・クローン!?コイツが・・・!?」 リーナス「・・・」 Gセイバーはさらに驚いた。リーナスも少し戸惑うような素振りをする。 リーナス「私が・・・クローン・・・」 レイブン「そうだ。リーナスよ。お前は私が作ったあのリーナス女王の複製人間なのだ、まあホムンクルスだな」 Gセイバー「ホムンクルス・・・人造人間・・・」 Gセイバーはホムンクルスの事をネクティスから聞いた事がある。ホムンクルスとは錬金術を使って作り上げる人造生命体である。 Gセイバー「リーナス・・・お前・・・」 リーナス「そんな・・・私が・・・」 Gセイバー「どういう事だ?・・・説明しろ!」 レイブン「こいつは私が持っていたキルケー王国女王リーナス・キルケニアスの毛を元に生み出したのだ、ファイズ島の秘密基地でな」 Gセイバー「ファイズ島だと!?・・・そうか・・・俺達は島で目覚めたコイツを拾って今に至るって事か・・・」 リーナス「私は・・・記憶喪失かと・・・思ってた・・・」 レイブン「あの時点で記憶なんて無いわ!現在の魔法の使い方と常識とかを注入したのだ!」 リーナス「そんな・・・じゃあ・・・」 Gセイバー「過去の記憶など無かった・・・って事か」 レイブン「まあそう言う事だ。あの女王の強大な魔力を持った最強の生物兵器!それがお前なのだ!コードネーム、リーナスよ!」 リーナス「わ・・・私って・・・そんな・・・」 リーナスはガクッとショックを受けたようにへこたれる。これも演技だ。彼女は自分の正体を既に知っている。だがGセイバーは初耳なのだ リーナス(ごめん・・・Gセイバー・・・黙っていて・・・ごめん・・・きっと・・・ショックでしょうね・・・) Gセイバー「おいおい・・・んな馬鹿な・・・!!そんないかれた話・・・信じられるかよ!」 リーナス「!・・・」 Gセイバー「コイツが生物兵器だと・・・!?笑わせるなよ!」 レイブン「本当だよ。その証拠を見せてやる!」 リーナス「証拠って・・・?」 レイブン「これだ!」 レイブンはノートを出した。それはリーナスが潜入の際に見たあのノートだ。そう、「ジオン族極秘計画 ホムンクルスR製造日誌」である。 レイブン「これはコイツの開発記録だ、色々と載っているぞ・・・」 Gセイバー「それだけで証拠になりえるのか?」 レイブン「じゃ・・・じゃあリーナスよ!」 リーナス「・・・何か?」 レイブン「通常記憶喪失ならば過去の記憶がフラッシュバックするだろう?お前はなったか?」 リーナス「いえ・・・思えばまったく・・・」 レイブン「そうだ。コイツには過去など無い!と言う事はクローンである事の証だ」 Gセイバー「そんなバカな・・・!」 レイブン「もう一つ証拠がある・・・奴には印があるはずだ」 リーナス「印?」 リーナスはそれを聞いたのは初めてだ。そしてレイブンはある紙を取り出す。何かの紋章だ。キルケーの紋章のようだ。 レイブン「私はお前の首の後ろ辺りにこれと同じキルケー王国の紋章を刻んであるはずだ。かつての女王には無かったものだがな。あと「R」の刺青も彫ってあるはずだ」 リーナス「・・・Gセイバー・・・私の首の後ろを見て」 Gセイバー「わかった」 Gセイバーはリーナスの髪の毛をどかして首の後ろを見た。 Gセイバー「!!」 そこには・・・本当にあった。キルケーの紋章とRの刺青が。髪の毛が長かった為わからなかった。 Gセイバー「あったよ・・・あったよ・・・リーナス・・・」 リーナス「!!」 リーナスも流石にびっくりした。 Gセイバー「鏡で見てみろ」 Gセイバーはそこを鏡に映す。リーナスは初めて自分の首の後ろにそんなものがあった事を知ったのだ。 リーナス「Gセイバー・・・信じた・・・?」 Gセイバー「・・・とりあえず奴の言う事を信じるしかないみたいだな・・・」
続く
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