旅人を装いガイア国内に潜入したドッペルゲム。そして奴はガイア城近くにまで到達していた。
偽ジム「ふう・・・さてさてどうするべきか・・・」 ジムに化けたドッペルゲムは城の近くの木から城へ潜入するタイミングを見計らっていた。 偽ジム「さて・・・今はまだ潜入する時じゃないな・・・」 偽ジムはふと周辺を見た。そして城へ続く一本道に人影を確認する。 偽ジム「ん?あれは・・・」 それはハヤミ博士であった。ハヤミ博士が考古学者の権威である事を彼は知っている。 偽ジム「あの男・・・まさかあの冠とやらの分析の為か?」 例の冠の調査を依頼されたのだろうとドッペルゲムは考えていた。まさにハヤミはそのために来たのである。 偽ジム「待てよ・・・そうだ・・・」 ドッペルゲムはある事を思いついた。
ハヤミ博士は城への道を急いだ。冠の事が気になって仕方ないのだ。 ハヤミ「もうすぐで城だ・・・待っていろよ謎の冠!キルケーのものかそうでないのか暴いてやるさ!」 その時、道端に倒れている人がいた。 ハヤミ「おや?」 博士は駆け寄る。倒れているのはジムだ。 ハヤミ「おい!君!大丈夫かね!?」 ジム「え・・・ええ・・・ちょっと食中りでね・・・」 ハヤミ「すぐに人を呼んでくる!待っていろ!」 ジム「・・・ふふふふ・・・待てませんよ・・・それに人も呼ばなくていいのですよ!」 ハヤミ「何!?」 ジムは博士に襲い掛かった。
ガイア城
その頃ガイア城では・・・ リーナス「うーーーん・・・」 リーナスはキルケクラウンと名づけた冠を見つめていた。 ネクティス「リーナス・・・気になるのか?」 リーナス「ええ・・・」 ネクティス「自分と関係ある文明の遺産だからかね」 リーナス「それに・・・ちょっと被ってみたいなあ〜って思ってて・・・」 ネクティス「いやいやダメだろ、これはあくまでも重要なものなんだし・・・」 リーナス「やっぱり・・・もし被ったらどうだろうかなと思っててさ・・・大昔の女王様を再現してみようかなと思ってたのに・・・」 ネクティス「それでもダメだって、いくら見た目と名前がお前と同じだからって・・・」 リーナス「うん・・・やっぱダメなんだよなあ・・・はあ・・・」 ネクティス「さて・・・博士はまだかな?」 リーナス「お!来たみたいだよ」 リーナスが窓から覗いた。ハヤミ博士が接近してくる。 ネクティス「お、来たぞ、これの謎が解明されそうだな」
そしてハヤミ博士は門を潜り抜ける、だが・・・ ハヤミ(ふふふふ・・・うまく行ったぞ・・・まさかこの私がドッペルゲムとは誰も気づくまい・・・)
城近くの林
その頃・・・ ハヤミ「くそお・・・はめられた・・・城が危ない・・・ついでに冠も・・・」 城にやってきたのはハヤミ博士に化けたドッペルゲムであった。彼は博士に変身して楽々と城に潜入したのだ。このままでは城が危ないかもしれない!
続く
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