リーナスはGセイバーの機転でアジトから脱出に成功した。
もう空はすっかり暗くなっていた。 Gセイバーたちは岩山から離れていった。 Gセイバー「どうする?」 ナイトシーカーA「戻るとするか・・・」 ナイトシーカーB「戻るって・・・」 ナイトシーカーA「まあ・・・色々と情報を収集したよ・・・たいした物じゃないかもしれないが・・・」 リーナス「んー・・・そうね・・・私も・・・帰還に賛成・・・するよ・・・」 Gセイバー「リーナス?」 Gセイバーは思った。何だかリーナスの様子がおかしいと。まさかあそこで何かあったのか。 リーナス(どうしよう・・・) リーナスは悩んでいた。あそこで発覚した自分の正体を皆に話すか。いや、今はやめておこう。帰った後に報告しようか・・・とそんな事を思うのだった。 ナイトシーカーB「どうしたんだ?」 リーナス「いや・・・だから・・・なんでも無いよ・・・ホント」 ナイトシーカーB「何か怪しい・・・」 リーナス「それより脱出ってどうするの?」 ナイトシーカーA「ああ、既に脱出するルートはあるさ」 リーナス「え?どこ?」 ナイトシーカーA「そりゃあ・・・来た道を戻るのさ」 リーナス「・・・単純ね・・・」 Gセイバー「まあな」 ナイトシーカーA「だがもしそのルートがダメな場合は違うルートから行くさ」 と言う訳で彼らは夜闇にまぎれて脱出する事にした。
そんな彼らを見つめるものがいた。シャドークゥエルであった。 シャドークゥエル「来た道か・・・モルガルテン側からかな?」 シャドークゥエルは当初はレイブンを追っていたがついでで彼らも追っていた。だが彼はガイアのスパイ達を主人であるマリオン以外に報告するつもりは無かった。 シャドークゥエル「だがあいつら知っているかな・・・モルガルテンと国境の間の道が土砂崩れで通行できない事を・・・」
その頃 レイブンのアジト
レイブンは何か妙な感覚をした。 レイブン「おかしい・・・誰かがいたような気配がしたような・・・」 彼は違和感に包まれながらアジトの中を徹底的に調べた。だが誰もいなかった。今いるのは彼一人だ。 レイブン「妙な魔力の気配がしたのだが・・・まさかな・・・」 レイブンは自分が欲しがっているあのリーナスがここに来たのではないかと思っていたがありえないと感じた。
その頃リーナスたちは・・・
ナイトシーカーA「おいおい・・・」 ナイトシーカーB「なんてこった・・・」 モルガルテンの町と国境の間にある崖近くの道。そこが土砂崩れで通行できそうに無いのだ。幸いこの土砂崩れによる死傷者はいない。人があまり通らない道だったからだ。 ナイトシーカーC「隊長・・・」 ナイトシーカーA「別ルートで行くぞ」 Gセイバー「別ルートとは?」 ナイトシーカーA「マンタレイ河を沿って海に行く、そしてそこから船でガイアに向かうのさ」 Gセイバー「船って・・・盗むのか?」 ナイトシーカーD「いやいや、そんな事したら騒ぎになるし、色々とヤバイ」 ナイトシーカーA「いかだでも作ればいいさ」 リーナス「いかだって・・・丸太で作る船だっけ?」 ナイトシーカーC「御名答」 Gセイバー「なんつーサバイバルな・・・」 と言う訳で彼らはマンタレイ河を沿っていった。
グリーン海岸
海岸には誰もいなかった。 ナイトシーカーA「よし・・・いかだ作りだ!」 リーナス「アレを材料にするのね」 近くには森があった。多数の木が生い茂っている。恐らくペズン砦のある森と繋がっているのだろう。 ナイトシーカーA「さて・・・Gセイバーよ、手伝ってくれないか?」 Gセイバー「了解・・・」 Gセイバーよナイトシーカーたちは剣を抜いた。そして木々をぶった切った。 リーナス「さすがね・・・皆・・・」 そしてナイトシーカーDが紐を使って瞬時にいかだが出来上がった。 ナイトシーカーA「よし!完成!」 リーナス「大丈夫なの?」 Gセイバー「多分な・・・」 ナイトシーカーA「大丈夫だよ」 そして彼らはいかだに乗った。 Gセイバー「さて・・・ガイアへ帰還しますか!!」 そして彼らはガイア方面へ向かった。 リーナス(話す勇気が・・・でも信じてくれるだろうか?) リーナスは悩みながら夜空の月を見た。
続く
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