レイブン尾行中に謎の岩山に吸い込まれたリーナス。そこはただの岩山ではなかったようだ。
どこか、多分岩山内部
リーナス「ここは一体・・・」 リーナスはただ通路を進んでいく。だが警戒していた。もしかするとレイブンがこの秘密施設と思われる。もしかしたら何らかのトラップがあるかもしれない。そしてレイブン本人もここにいるのかもしれないのだ。 リーナス(注意しないと・・・もしかしてここには・・・) リーナスはここに自分に関係するキルケーの秘密が隠されているのではと感じた。 リーナス(少し探索したい所ね・・・) その時だった。通路の向こうから誰かがやってくる! リーナス(やばい!) リーナスは咄嗟にそこにあった扉に入る。 リーナス「ふう・・・」 どうやら何者かは通り過ぎた。リーナスは恐る恐る扉を少しだけ開けて覗く。例の何者かはフードの男レイブンだった。 レイブン「さーて・・・資料資料・・・」 レイブンは違う扉に入っていった。 リーナス(資料・・・ねえ・・・) リーナスは自分が咄嗟に入った部屋を見渡す。木箱が多数置いてあった。どうやら倉庫のようだ。 リーナス(何が入っているのかな?) リーナスはそーっと木箱のふたを開ける。木箱の中身は多数の石だった。しかしその石はエメラルド色であった。そしてリーナスはその石から魔力を感じた。 リーナス「石から魔力が・・・」 リーナスは思い出した。この石は魔法石と言う特殊な石だ。魔法石はその名の通り魔力を秘めた石なのだ。 リーナス「あいつ・・・こんなものを多数持って何を・・・」 リーナスは他の木箱を調べてみる。やはり魔法石だった。 リーナス「ここは魔法石の倉庫ってとこね」 その時、部屋の外でガチャと音がした。どうやらレイブンが部屋を出たようだ。 リーナスは扉の隙間から覗く。レイブンは本を持って通路の向こうへ行ってしまった。 リーナス(あいつが入った部屋に入ってみようかしら) リーナスはレイブンがさっき入った部屋に忍び込む。 リーナス(うわー・・・本がいっぱい・・・) その部屋は沢山の本があった。どうやらここは本の部屋のようだ。書籍である。 リーナス「何の本だろう・・・」 リーナスは手に取った。それはミガキ博士著のキルケー文字研究書だ。それに魔法やキルケーに関する本ばかりだ。リーナスは魔法研究書を読む。 リーナス(魔法に関する本か・・・) リーナスは益々レイブンを怪しく感じた。もう少し調べてみる必要があるかもしれない。 リーナス(何か知ってるかも・・・) リーナスは通路を進む。気づかれないように。そして分かれ道だ。右か左か、それとも真っ直ぐか。 リーナス(真っ直ぐ真っ直ぐ!) リーナスは迷うことなく真っ直ぐ進む。左右の道に何があるか気になってはいたが真っ直ぐ行けばレイブンがいるような気がした。そして・・・ リーナス(この部屋は・・・) 真っ直ぐ行った所に大きな扉があった。上には研究室と書かれたプレートがあった。まさかここは奴の研究室なのか。 リーナスはドアの隙間から研究室とやらを覗いた。 リーナス(いたよ・・・) レイブンは案の定いた。研究室はその名の通り研究室であった。フラスコやらビーカーやらが置かれており、魔法陣の描かれたポスターのようなものが壁に貼ってあったりした。 レイブン「うむ・・・このまま研究しているだけじゃなあ・・・」 レイブンは喋る。 レイブン「やはり奴がどうしても必要だな・・・コードネーム:リーナスがなあ・・・」 リーナス(私が必要・・・一体何に?) レイブン「奴を使って我が悲願をかなえたいよ・・・」 リーナス(悲願・・・悲願って一体・・・?) レイブン「あ・・・そうだ・・・アレを買うのを忘れてたな・・・」 リーナス(やばい!奴が出る!) リーナスは咄嗟にその場から退避するとさっきの分かれ道に出た。そして左に曲がってそこにあった部屋に入った。そこは木箱が多数あったさっきの倉庫みたいな部屋だ。 リーナス(ふう・・・危ない・・・見つかる所だった・・・) 少し開いた扉から覗いてレイブンがいなくなったのを確認する。 リーナス(アイツの研究室に少し忍び込んでみようかな・・・?)
続く
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