石版の解読結果から発覚した古代キルケー文明滅亡の原因。それは謎のモンスターレイブンの侵略であった。
デルタ「・・・それで?」 ネクティス「それで・・・キルケーとレイブンはどうなったのでしょうか?まさか相打ちってわけじゃ・・・」 ミガキ「この石版を見ればわかる」 その石版の絵は廃墟に一人たたずむリーナス女王が描かれていた。
「こうしてまた日記を書くようになったのは私が生きて帰ってきた証である。4日に及ぶ決死の戦いの末にレイブンは封じられた。キルケーは救われたかに見えた。だが犠牲は大きかった。この戦いでキルケーの街々は全部壊滅した。私はこの国を立て直したいと思っているのに・・・生き残った民達は「もう終わった」と絶望する始末だった。そして皆して私の復興の呼びかけにも応じずどこかへと立ち去った・・・王都にはもう私しか残っていない・・・なんと言うことだろうか。父よ、私はこの国を繁栄させる所か守れませんでした。お許しください」
デルタ「な・・・そうだったのか・・・民が・・・崩壊した国を復興せずに国を見限ったのか・・・」 ネクティス「それでキルケーが滅んだのか・・・それほどショックだったんだなあ・・・皆、諦めが早すぎだぞ!」 ミガキ「そのようだ・・・その後もあるぞ」
「もう民は一人もいない・・・悲しい、果てしなく悲しい。皆この国を見捨てたのか・・・もはやこのキルケー王国は滅んだも同然だ。父よ、お許しください。私はあなたの国を壊してしまいました・・・」
ネクティス「絶望真っ只中だな、女王・・・可哀想に・・・」 ミガキ「これが最後の日記だ」
「これが正真正銘最後の日記である。もうキルケーは滅んだも同然だ。今の私には武器であるマギナスカリヴァーと魔装具エグザブレス最後の一つしか無い。だがこんなものは私にはもう必要無いのだ。エグザブレスはハビクの廃墟に保管した。そしてマギナスカリヴァーは城に封印した。誰かが悪用しようとしても番人巨人獣ガーディアンサイコがいるから大丈夫だ。例えガーディアンを突破したとしても王家最後の一人である私以外には使うことは出来ないはずだ。それにこんなものがあっても仕方ない。レイブンはキルケーの魔術と技術を使って世界支配を企んだのだ。そんなものがある以上アイツみたいな邪悪な存在が悪用されるかもしれない。だから永遠に封印する。壊すのは何となく勿体無い。そしてそれを唯一扱う私もこの世から消える事にする。レイブンは永遠に封じてあるから誰かが細工でもしない以上、目覚めることはもう無いだろう。さようなら世界」
デルタ「女王まさかの自殺!?」 ネクティス「そうか・・・生きる希望があったら生きていけたかもしれないよな・・・」 ミガキ「ハヤミ博士にこれを伝えねば・・・」 デルタ「でも・・・ちょっと待てよ!」 ネクティス「?何がですか?」 デルタ「王家唯一の生き残りであるリーナス・キルケニアス女王が自決したとなると・・・子孫がいないことになるよな・・・それじゃあ今のリーナスって何者なんだ?」 ネクティス&ミガキ「!?」 二人はデルタの言葉に「ハッ」とした。 今いるリーナスは何なのか?古代キルケー女王リーナス・キルケニアスとどういう関係なのか?
続く
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