数日に渡るアデレードの森の遺跡調査は無事に終わった。グレムリーが撤退した事もあった。 現在、遺跡から回収された石版はミガキ博士が、魔法剣マギナスカリヴァーはハヤミ博士がそれぞれ解析している。解読には少し時間がかかるようだ。
ガイア軍演習場
リーナス「とりゃああ!」 Gセイバー「とお!」 今日もリーナスとGセイバーは鍛錬に励んでいた。 Gセイバー「中々やるな!」 リーナス「次はこれよ!」 リーナスはボーガンを構え、矢を発射した。 Gセイバー「来い!」 リーナス「撃つよ!」 リーナスが発射した矢、だがそれは全てGセイバーの剣で叩き斬られていく。1本も彼の身体に刺さる事は無かった。 リーナス「・・・これでよかったの?」 Gセイバー「まあな、矢を切り払える自身はある、それにお前のボーガンの腕も何となく上がったな」 リーナス「そうかな?」 Gセイバー「ああ」 リーナス「レスターほどじゃないよね」 Gセイバー「ああ、まだまだだが頑張れよ」 リーナス「了解」 Gセイバー「今日の訓練はここまでだ」 そして二人は城へ向かう。 Gセイバー「そう言えばお前と出会って何かだいぶ経つよな」 リーナス「あー・・・何となくね・・・」 思えばかれこれ3ヶ月くらいになるのだ。Gセイバーとリーナスが出会ってから。ファイズ島で記憶を無くした彼女をGセイバーたちが回収し、記憶が戻るまでの間、彼女はガイア軍の保護下に置かれた。彼女は強力な魔力を有していた。しかも何やら古代文明キルケーに関与しているらしい。そのためかガイア王国の敵対国家であるグレムリー公国及びジオン族残党に狙われていた。彼女は自分の身を守るべく、剣を手に取ったのだった。 リーナス「長かったような早かったような・・・」 Gセイバー「確かに俺もそう思うね」 リーナスの正体がなんとなくわかってきそうだ。彼女はキルケーの王家であるキルケニアスの血を引いているらしいのだ。 リーナス(本当に私は何なんだろうか?) だが問題はあった。彼女自身、何も思い出してはいないのだ。自分はどこで生まれ育ったのか、何故あの島にいたのか。まったく分からない・・・
グレムリー公国ペズン砦 マリオンの私室
ここはグレムリー軍の要塞基地ペズン砦にあるマリオンの私室。今彼女は使い魔モンスターたちと共にいた。 マリオン「それで?」 シャドークゥエル「ええ・・・うちの司令官の素性はまだ分かりません・・・ですがキルケーのことを分析している事は確かです」 マリオン「やっぱり?」 ビギナサンダー「あのおっさんの素顔を拝見してみたいものだ」 シャドークゥエル「俺は見たぞ・・・」 マリオンたち「え!?」 シャドークゥエル「一瞬ではあったが顔が見えた」 ハーピージャジャ「ど・・・どんな顔だった?」 マリオンたちはシャドーの言葉に耳を傾ける。 シャドーマリオン「あの人は・・・MS族だ」 マリオン「!!」 マリオンの表情はやはりと言う感じの表情だった。 彼女は以前から司令官をMS族と見抜いていたが彼に得体の知れないオーラと何か邪悪なものを感じていたのだ。 マリオン「確かなのね?」 シャドークゥエル「ええ・・・一つ目に黒い感じの鉄の如き肌・・・間違いないです」 マリオン「あの人が何を考えているか・・・なんだか嫌な予感がするわ・・・」 ハーピージャジャ「これ以上はやばいですよ、ご主人・・・もうあの司令官の調査はやめましょうよ」 ビギナサンダー「そうです、もしばれたら俺達もご主人も・・・」 マリオン「うん・・・でも・・・」 シャドークゥエル「俺はちょっと続けてみたいと思うな・・・」 ビギナサンダー「お・・・おい!」 シャドークゥエル「俺もあの司令の真意を見抜いてみたいぜ・・・何か面白い」 マリオン「遊び半分でやっているとばれるかもしれないわよ!」 シャドークゥエル「分かっています、だが好奇心がなあ・・・」 マリオン「んもう・・・」
スカーレットC「さ〜て・・・マリオンちゃんを驚かせちゃおうかな〜」 スカーレットキュベレイはマリオンの部屋の扉の前でマリオンを驚かせようとしていた。 だが・・・ シャドークゥエル「!!誰かいますよ!部屋の前に!」 マリオンたち「!!」 マリオンたちは警戒態勢に入る。だがマリオンは感じ取った。この気配はスカーレットCのだと。 マリオン「私が行くわ」 マリオンは扉に向かう。そして開けた。 スカーレットC「あ」 マリオン「スカーレット・・・驚かそうとしないないでよ」 スカーレットC「ごめんごめん♪マリオンちゃん最近変な感じだし〜・・・なんと言うか疑心暗鬼と言うか・・・悩みでもあるのかな?」 マリオン「な・・・なんでもないよ・・・それじゃ!」 マリオンは扉を閉める。 スカーレットC「ちょ・・・!・・・マリオンちゃん・・・何を悩んでるんだろ?このところの作戦失敗の連続かな?」 スカーレットはそう考えながらその場を後にした。
続く
|