ガイア軍がミガキ博士誘拐の調査を始めた頃、傷心休暇中のリーナスと護衛役サードはフォルダストの森に来ていた。
フォルダストの森
リーナス「はぁ・・・」 リーナスはため息を吐いた。 サード「またしてもため息・・・傷は深いようですね」 リーナス「え・・・ああ・・・まぁね・・・心のね」 やはり初恋の相手を失う悲しみはそう簡単に拭い切れないようだ。 サード「リーちゃん・・・」 リーナス「あ、前方に湖発見」 サード「おや」 二人の前方に湖が広がっていた。 リーナス「うーん・・・」 リーナスは少し考え込んだ。 リーナス「水浴びでも・・・しようかな・・・」 サード「なぬ!?」
スリガナル海岸近くの洞窟
その頃ミガキ博士を誘拐(?)したマリオンの使い魔たちは遅れてやってきた主人マリオンに怒られていた。 マリオン「まったく!・・・あなた達はもう・・・私は『誘拐してきて』じゃなくて『事情を説明して連れて来て』と言ってたのに・・・」 2体のモンスターが正座して座っていた。 ビギナサンダー「す・・・すみません・・・シャドーの奴が・・・」 シャドークゥエル「俺が悪いですよ・・・かつての癖で・・・」 マリオン「以後気をつけるように・・・」 シャドークゥエル&ビギナサンダー「はっ!」 博士が尋ねてきた。 ミガキ博士「失礼・・・君は私に何を調べさせたいのかね?」 マリオン「あ、そうだった・・・ジャジャ」 ハーピージャジャ「はい」 ハーピージャジャはメモを多数取り出した。それはシャドークゥエルが司令官の私室にあった資料の一部を写したメモだ。シャドーは一度見たものを焼きつくように覚えるほどの記憶力を持っている。 マリオンはそれをパラパラとゆっくりめくって、博士に見せる。 ミガキ「む?これは・・・?キルケーの文字か?」 それに書かれていたのは全てキルケー文字であった。 マリオン「これの解読をお願いします」 ミガキ「なんだと?・・・まさか君はこれの為に使い魔に私を誘拐させたのかね!?」 マリオン「あ・・・使い魔の失礼な行為は誤ります・・・申し訳ございません・・・」 マリオンは頭を下げた。 ミガキ「しかし・・・こんなものをどこで・・・」 マリオン「それについてはノーコメントでございます」 ミガキ「君!」 ビギナサンダー「いいから黙って解読しろ」 ビギナサンダーがミガキ博士に掴みかかろうとするがハーピージャジャに止められる。 ハーピージャジャ「やめなさいって」 マリオン「そうよ」 ビギナサンダー「はいはい・・・」
フォルダストの森 湖
その頃リーナスはフォルダストの森にある湖で水浴びをしていた。 サード「うう・・・」 サードは顔を赤くして湖を背に向けていた。リーナスの一糸纏わぬ姿を見ないようにしているのだ。 彼の横にはリーナスが着ていた衣服が畳んで置いてある。 サード「・・・静かだな・・・」 サードはちらりと後ろを見た。リーナスは頭部だけを水面に出していた。 リーナス「・・・サード・・・私潜るから・・・衣服と装備の防衛よろしく」 サード「え?・・・ちょ・・・」 リーナスはそのまま水中に潜った。 サード「リーちゃん・・・」
続く
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