イーズ山の洞窟
イーズ山のてっぺん辺りにある洞窟、そこに何者かが二人いた。 一人は漆黒の体をしたMS族である。まるでその姿は吸血鬼ドラキュラか神のような感じである。顔はガンダムに似ているようだ。と言うかガンダムである。口にあたる部分には2本の牙が鋭く生えている。 もう一人は少し鈍重な感じがする茶色のMS族、コイツもまたガンダム族である。 漆黒のガンダム「ふう・・・」 茶色のガンダム「ご主人・・・今日もまたやってきたのでっすね・・・」 漆黒のガンダム「まあ、私は吸血鬼だからね、あんたとは違うのよサンドレオン」 漆黒の女ガンダムは茶色のガンダムをサンドレオンと呼ぶ。サンドレオンと呼ばれたガンダムは返事をする。 サンドレオン「はあ・・・そうでっすね・・・幸い近くに村があってよかったでっすね・・・」 漆黒のガンダム「うん、私たち二人が封印されてから何年経ったのやら・・・」 サンドレオン「この洞窟の経過年数から見て丁度100年は経っていると思われまっす、俺の勘からすると」 漆黒のガンダム「勘か・・・相変わらずそれだね」 サンドレオン「へいへい・・・そういう貴女もでっすよ、ガンダムギルティ様」 サンドレオンは自分の上司らしき漆黒のガンダムをそう呼んだ。 ギルティ「そう?」 サンドレオン「起きたら速攻で血を吸いに行く・・・まったく・・・俺が目を覚ましたときにはいなかったし・・・」 ギルティ「ごめんごめん・・・封印が解かれたものでさあ・・・まさかあんたまで復活していたとは思わなかったわ・・・」 サンドレオン「はあ・・・」 この二人のガンダムはいったい何者なのだろうか・・・
ガイア城通路
リーナスは自主練を終えて城に戻ってきた。 リーナス「ふう・・・」 リーナスはなんとなく疲れた表情をしていた。今日は誰も相手をしてくれそうに無い・・・はずだった。 Gセイバー「お、いたいた、リーナス」 後ろからGセイバーが声をかけてきた。 リーナス「お、Gセイバー・・・仕事すんだんだね」 Gセイバー「まあな、すまないな・・・一人にして・・・」 リーナス「大丈夫だよ、私は」 Gセイバー「それよりもちょっと召集かかってるぞ」 リーナス「そうなんだ、またジオンとグレムリーが何かしでかそうとしてるのかしら?」 Gセイバー「わからん・・・」
作戦室
作戦室にはデルタガンダムがいた。 デルタ「イーズ山って知ってるか?」 Gセイバー「ああ、東6キロにある雪山だろ」 デルタ「悪いがそこに行くことになった、お前らも一緒にな」 Gセイバー&リーナス「え?何ゆえに?」 デルタ「実はあそこで奇怪な殺人事件が起こっててな」 リーナス「殺人事件?」 デルタ「ああ、1週間くらい前からあそこの麓の村で血を一滴残らず吸い尽くされてんだものが多発しててな、それもMS族、人類族、モンスター無差別に、1日に1回だけな」 Gセイバー「でも、あそこの警備隊は何を・・・」 デルタ「それが警備隊員もやられてな・・・あそこは警備隊が1個小隊しかいない・・・」 Gセイバー「それで、警備小隊じゃ手に負えないと見て俺たちが行くと」 デルタ「そ」 リーナス「最近の私たちってなんか便利屋・・・だっけ?そんな漢字に扱われているような・・・」
続く
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