アデレードの戦いで敗走する羽目になったエリアルドたちはと言うと・・・
エリアルド「ううう・・・」 兵士ブグ「閣下!・・・どこか痛みますか!?」 エリアルド「あ・・・まあな・・・」 騎士ヴィッシュに抱えられながらエリアルドは言う。 ヴィッシュ「大丈夫ですか?・・・」 エリアルド「ああ・・・だがへとへとだよ・・・」 ヴィッシュ「・・・今回は色々とあったからなあ・・・」 盗賊との遭遇、ガイア軍との戦闘、王子の側近カプールの戦死・・・確かに色々あった。 カプールの死はエリアルドにとってはショックだ。カプールはいつも彼のそばにいた一番の部下であった。 エリアルド「はあ・・・」 ヴィッシュ「・・・王子・・・カプールのことを・・・」 エリアルド「それ以上言うな・・・」 ヴィッシュ「・・・はっ・・・」 ヴィッシュは黙る。 エリアルド(・・・今の俺は情けない気がしてくる・・・俺の情けない姿を見たら・・・奴は怒るだろうな・・・) エリアルドは心の中でそう思った。 マリオン「・・・」 マリオンとスカーレットキュベレイは今回の戦闘に割り込んできたビームの事を考えていた。 マリオン「あのビーム・・・あの娘の・・・リーナスの波動を感じた・・・まさか彼女にあれほどの力があるなんて・・・」 スカーレットC「私も驚きよ・・・あんな攻撃魔法は見たこと無いわ・・・」 マリオン「私もよ・・・そういえばあの娘・・・」 スカーレットC「ん?」 マリオン「途中から変なのを背負ってたような・・・」 スカーレットC「そうだっけ?」 マリオン「うん・・・確かそんな気がするわ・・・」
森を拠点にせんとしたグレムリー軍の作戦は失敗した。彼らの足取りは重い・・・
ガイア城 ネクティスの研究室
アデレードの森の戦いから4日が経過した。 リーナス、Gセイバー、デルタはネクティスの研究室に呼び出された。どうやらマジカノンの分析結果が出たと言う。リーナスが待ち望んでいたことである。 ネクティス「例の大砲の分析結果が出た」 リーナス「それで?それで?」 リーナスが前面に出てくる。それをGセイバーがなだめる。 Gセイバー「こらこらそう急かすな」 リーナス「で・・・でも・・・」 ネクティス「待て待て、今から言うよ」 リーナス「うん・・・」 ネクティス「リーナスが回収してきたマジカノンと言う大砲には魔力を増幅させる装置があるようだ」 デルタ「魔力を?」 ネクティス「ああ・・・そうだ・・・これに魔力を注入すればそれを強力なビーム砲にして撃ち出す仕組みだ、どおりであんな強力なビームをぶっ放せたわけさ」 Gセイバー「ほぉ・・・厄介な代物だな」 ネクティス「そうだ」 リーナス「ふーん・・・戦争の道具って奴?・・・」 デルタ「キルケーって魔法が盛んだったって言われているからな、魔法を武器に応用することもあったんだろう」 ネクティス「そうらしい、一説じゃ内乱が発生して滅亡したと言う説もある」 リーナス「そうなんだ・・・」 ネクティス「多分マジカノンはどこかの遺跡から盗掘されて、バーンドライセンたちがそれを盗み、そして現在に至る・・・ったくどっから掘り出されたんだか・・・」 古代キルケーの遺跡はリグ地方にいくつか存在する。アデレードや デルタ「そうだ、大砲にはリーナスに浮かんでくるのと同じキルケー文字が刻まれてたそうだな」 ネクティス「ああ・・・刻まれてたよ、文句はリーナスのと同じだ」 リーナス「やはり・・・」 Gセイバー「そういえばその文字って前々から思っていたんだがなんて意味だ?」 ネクティス「まぁ・・・俺もキルケー文字のことはほとんど知らないからなぁ・・・解読できないんだよな・・・」 リーナス「そうですかい・・・」 ネクティス「でも言語学者のミガキ博士なら知ってるかもな」 リーナス「ミガキ博士・・・その人はどこにいる?」 ネクティス「スリガナル海岸近くに住んでるが・・・あの人は普段いないって言うし・・・」 リーナス「うん・・・でも解読してほしいね・・・」 ネクティス「・・・とりあえずコアピジョンに資料を送ってもらうよ・・・」 リーナス「頼むわ・・・」 ネクティス「了解した」
続く
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