アデレード遺跡付近での戦いでリーナスを拘束したバーンドライセン、その目的は持ち出した秘密兵器マジカノン起動のためであった。 渋々リーナスは協力するハメになった。なぜならマジカノンはキルケーと関係ありそうな一品だからだ。
リーナス(さて・・・発砲後どうする?・・・バーンドライセン・・・大人しく自分の身柄を明け渡すような奴とは限らない・・・それにこのマジカノンに刻まれている文字はキルケーの文字・・・しかも私の身体に浮かんでくるのと同じだわ) リーナスは複雑な思いになりながらもマジカノンを見つめる。 バーンドライセン「早くしろよ」 リーナス「はいはい・・・どうすれば作動するんだろ・・・」 バーンドライセン「わからん・・・」 リーナス「じゃあ何故に・・・」 バーンドライセン「これを強奪した部下が倒した行商人から聞いたらしい・・・断片的だったが」 リーナス「え・・・まさか・・・その部下・・・殺しちゃったの?」 バーンドライセン「ああ、ちょっとやりすぎたらしい」 リーナス「こいつ等は・・・まぁ適当に魔力を注入してみよ・・・」 リーナスはとりあえずマジカノンに魔力を注入してみた。すると・・・ ?「汝・・・キルケーの者と見た・・・我が力を解放しよう・・・」 マジカノンからそんな声が来た。 リーナス&バーンドライセン「・・・何!?」 そしてそれまで真っ黒だったマジカノンは光りだすと綺麗な白と黄色のツートンカラーになった。まるで新品同様になったみたいに。 バーンドライセン「とりあえず・・・成功・・・か?」 リーナス「・・・多分・・・わかんないんよ・・・」
その頃戦場は・・・
Gセイバー「てりゃああ!」 未だに交戦中だ。戦況は膠着状態であった。 エリアルド「とりゃああ!」 エリアルドとGセイバーが戦っている。 デルタ「大丈夫か?Gセイバー!」 Gセイバー「まあな」 デルタが駆けつける。 エリアルド「ほぉ・・・敵の援軍か!二人がかりでも良いぜ」 デルタ「望む所!」 Gセイバー「勝負だ!・・・」 カプールもエリアルドの隣に来る。 カプール「王子!私も加勢します!」 エリアルド「仕方ない・・・とことん付いて来いよ!」 タンクパンサーとメタスドーベルがブグに噛み付き、ジムグランドとドムが取っ組み合いをし、ネクティスたちとマリオンたち魔法部隊同士の魔法合戦、戦場は色々複雑だ。 だがそんな中ただ1人ある事に気付いた者がいた。 サード「・・・そういえば・・・リーちゃんは?・・・」 サードはリーナスがいないことに気付いた。この乱戦状態で敵に捕えられた可能性があるがきっと抵抗しているかも知れない。だが考えている余裕は無かった。目の前にサイクロフェンフが襲ってくる。 サード「!・・・それどころじゃないか・・・」
その頃リーナスはと言うと・・・
リーナス「Gセイバーたちには当てないでよ・・・」 バーンドライセン「はいはい・・・」 バーンドライセンはマジカノンを構えた。彼の後ろにはリーナスがいた。剣を突き立てている。 バーンドライセン(さて・・・撃った後どうするか・・・こいつ等に投降するのは俺のプライドが許さん・・・もう当たって砕けるとするか・・・) バーンドライセンはもう生きて帰らない覚悟はしているつもりであった。 バーンドライセン「よし・・・標準固定・・・ターゲットロック・・・!発射準備OK・・・」 砲の矛先がエリアルドに向けられる。そして・・・ バーンドライセン「発射!」 バーンドライセンは引き金を引いた。そして銃口から巨大な魔力の光弾が撃ち出された。狙いはエリアルドだ。
エリアルド「!?なんだ!?」 彼が何かの気配に気付いたころには魔力の光弾が真っ直ぐ向かってくる。 Gセイバー&デルタ「何だあれ!?」 2人のツッコミの声に両軍の兵は視線を向ける。突然現れた光弾に向けて。 リーナス&バーンドライセン「凄い・・・」 発射した2人も驚愕だった。 エリアルド「あたる・・・!」 カプール「王子!!」 カプールがエリアルドを庇うように光弾に向かった。そして直撃。カプールは吹っ飛んだ。 エリアルド「か・・・カプール!!」 ヴィッシュ「カプール殿!?」 カプール「がああっ!」 カプールが倒れる。エリアルドが駆け寄る。 エリアルド「カプール!大丈夫か!?」 カプールは虫の息であった。 カプール「お・・・王子・・・無事・・・で何よ・・り・・・」 エリアルド「し・・・自分の心配しろよ!」 カプール「王子閣下・・に・・・栄光あれ・・・」 そのままカプールは死んだ。それに対しエリアルドは・・・ エリアルド「・・・馬鹿野郎・・・!最後まで・・・俺の事を・・・」 エリアルドに涙が流れた。
バーンドライセン「くっ・・・仕留め損ねた!」 リーナス「あ・・・壊れた?」 リーナスはマジカノンを見つめる。砲身が焼けている。それに1発限りだったらしくもう撃てないようだ。流石掘り出し物と言いたい所だが使い物にならない。だが自分の何らかの手掛かりになるかもしれない。 リーナス「んで・・・これからどうするのかしら?」 リーナスは剣を向けた。 バーンドライセン「・・・」
続く
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