アデレードの森でのガイアVSグレムリーの戦いは指揮官であるエリアルド王子の撤退(ただし闘士カプールによる強制的な)でいったん幕を閉じた。しかしグレムリーは森の南側の入り口まで後退しただけに過ぎなかった。 また攻めてくるに違いない。Gセイバーたちはいったんアトランタ村へ戻った。こっちも本国から援軍を要請し、迎撃するのだ。既にコアピジョンが本国へ連絡に向かった。
その日の夜 アトランタ村警備隊駐屯地
サード「さて・・・連中がまた来る可能性ありますね、どう考えても」 Gセイバーご一行は警備隊駐屯地の作戦室にいた。グレムリーへの対策を練っている所だ。 マークW「うむ・・・態勢を立て直すのに時間がかかる、明日出撃するべきかな」 Jセイバー「ええ・・・増援が来るのは遅くても明日の10時くらいかと・・・」 Gセイバー「うむ・・・だがいつ奴等が森にやってくるか・・・」 リーナス「むぅ・・・」 作戦会議の中、リーナスは少しあることが気になっていた。 それに気付いたネクティスが話しかける。 ネクティス「どした?」 リーナス「いや・・・実はあの遺跡の事が気になってね・・・」 ネクティス「まさか・・・遺跡を見たのか?」 リーナス「まあね・・・」 リーナスは盗賊との戦いで遺跡近くに来たのだ。そのときは敵を撃破し、その敵の墓を作った後、そそくさと戦場に戻ったので遺跡どころではなかった。 だが今になって遺跡の事が気になってしまった。 ネクティス「・・・今はグレムリーへの対処だ・・・俺も遺跡は気になるが今はそれどころじゃない・・・」 リーナス「・・・そうだね・・・」 リーナスは作戦会議に戻る。 リーナス(けど私は・・・私が何なのかを知りたい・・・私はどこで生まれ育ったの?何故ファイズ島で眠っていたの?私の親は?・・・まぁ今は作戦だ、遺跡の事は後回しにしよう・・・) リーナスは心の中でそう考えた。
警備隊駐屯地イリュージョン私室
戦いで負傷した剣士イリュージョンは私室のベッドに横たわっていた。どうにか命に別状は無いが絶対安静だ。 イリュージョン「むう・・・」 ソルガンタンク「大丈夫っすか?」 イリュージョン「まあね・・・で現在の状況は?」 ソルガンタンク「敵は撤退しました、けどまた攻めてくる可能性が高いです・・・」 イリュージョン「そうか・・・痛っ・・・」 ソルガンタンク「無理しなさんな・・・今夜絶対安静です!」 イリュージョン「そうはいかんよ・・・」 そしてイリュージョンは話を続ける。 イリュージョン「しかも・・・あいつも助けたそうじゃないか・・・」
警備隊駐屯地医務室
医務室のベッドに包帯グルグル巻きの一人の戦士がいた。バーンドライセンだ。 バーンドライセン「まさかこの俺様が・・・敵に・・・」 ガイア軍がアトランタ村に帰るときに回収したのだ。 Gセイバーとイリュージョンが入ってきた。 Gセイバー「失礼するよー」 バーンドライセン「おうおう・・・イリュージョン、お前も良い様だな」 イリュージョン「うるさいよ・・・んで・・・結局こいつも助けたのか・・・」 Gセイバー「まあね・・・けど無理するなよ・・・」 イリュージョンは部屋にいたソルガンタンクを通じ、Gセイバーに頼んで医務室に連れてきてもらった。 バーンドライセン「何の様だ」 イリュージョン「もういい加減に盗賊なんかやめちまえよ・・・お前も今回の事で分かっただろ・・・ろくな目に会わんと・・・」 バーンドライセン「ああ・・・俺は甘く見てた・・・王子様があんなに強かったとは・・・おかげで手下達もみんな殺されちまった・・・けどよ・・・一糸報いないと気が済まねえ!」 Gセイバー「そんな身体でどうする気だ!イリュージョン同様に絶対安静だそうだ」 イリュージョン「俺も気持ちはわかるがな・・・」 Gセイバー「お前さんは傷が治り次第、本国へ護送する・・・色々裁判受けてもらわんとな・・・」 バーンドライセン「・・・言いたい事はそれだけか?」 イリュージョン「ああ・・・そうだな・・・もうこの村に迷惑かけるな・・・」 Gセイバー「じゃ・・・行くか・・・」 イリュージョンはGセイバーに担がれつつ医務室を後にする。
続く
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