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名前 |
黒猫
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題名 |
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内容 |
なんだか頬がつめたかった。 気付いたら涙を流していた。 泣きたいわけでもないのに 止まらなかった。 なぁ、覚えているか? 俺のこと。 どうせ忘れてるんだろう? それでいいさ お前が笑うために 必要なのは俺じゃないんだ。 はじめから わかっていた。
サヨナラを告げたあの日 こっそり振り返って 去って行くお前の背中を ただ みつめていた。 もしかしたら… そんなわずかな望みも 刹那に消えていった。
あれから随分季節が過ぎた。 涙を流すこともなくなっていた。 今でも瞳を閉じれば お前の顔が浮かんだ。 なぁ、覚えているか? 俺のこと。 早く忘れてくれよ。 でなきゃ お前が泣いていたら 抱きしめたくなるだろう。 そんなこと 出来るはずもないのに。
サヨナラを告げたあの日 “嫌”だと引き止めていたら お前は何と言っただろう。 きっと… 俯いたまま 困った顔をしていただろうな。
サヨナラを告げたあの日 お前を失ったあの日 もう一度… 願い続けた毎日
月は静かに欠けていった。 |
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[81] 2004/11/03/(Wed) 00:50:00 |
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